このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑

『奥の細道』


志はらくは滝に籠るや夏の初

 国道120号から裏見の滝に向かう道の反対側に安良沢(あらさわ)小学校に行く細い道がある。


裏見の滝 に芭蕉の句碑は無いが、安良沢小学校に芭蕉の句碑がある。



志はらくは滝に籠るや夏(げ)の初

 「『夏』とは夏行・夏安居・夏篭などの略で、僧の修業のことをいう」と書いてあった。「修業」は「修行」が正しいと思う。

小杉放庵の書。

昭和31年(1956年)5月、安良沢小学校創立記念に日光市と関係町内が建立。

山口誓子 は路傍の芭蕉の句碑を見付けた。

 自動車が山を下りて、裏見の滝道と中禅寺湖道の合するところを走っているとき、私は左手に句碑のような石の後姿を見かけ、自動車を停めさした。果して然り。芭蕉の句碑

   しばらくは滝にこもるや夏の初

であった。

 句碑はもと裏見の滝にあったが、洪水で流出したので、昭和三十一年にそこに再建された。小杉放菴の書。

 直ぐそばに日光製銅所の鉄路がある。車輛輻輳のそんなところに句碑は立っているのだ。谷は冷えるが、裏見の滝にある方がよい。

『句碑をたずねて』 (奥の細道)

小杉放庵 は日光市出身の画家で、 小杉放菴記念日光美術館 がある。

 元禄2年(1689年)4月2日(新暦5月20日)、芭蕉と曽良は、午前8時ごろ上鉢石町の五左衛門宅を出て 裏見の滝 へ向かった。

 廿余丁山を登つて瀧有。岩洞の頂より飛流して百尺、千岩の碧潭に落たり。岩窟に身をひそめ入て瀧の裏よりみれば、うらみの瀧と申伝え侍る也。 暫時は瀧に籠るや夏の初

校庭の植え込みに八汐躑躅(やしおつつじ)が咲いていた。



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