このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
斎藤茂吉の歌碑
肥前なる唐津の濱にやどりして
唖のごとくに明け暮れむとす
佐賀県唐津市東城内の海沿いに「渚館きむら」がある。
「渚館きむら」に斎藤茂吉の歌碑があった。
肥前なる唐津の濱にやどりして唖のごとくに明け暮れむとす
大正9年(1920年)8月30日、茂吉は長崎から唐津に着き木村屋旅館に投宿。
唐津濱
八月三十日。午前八時十五分長崎發、午後一時三十五分久保田發、
午後三時十五分唐津著、木村屋旅館投宿。高谷寛共に行きぬ
五日あまり物をいはなく鉛筆をもちて書きつつ旅行くわれは
肥前なる唐津の濱にやどりして唖のごとくに明け暮れむとす
『つゆじも』
昭和54年(1979年)2月4日、松浦文化連盟建立。
斎藤茂吉記念館によれば、59番目の茂吉の歌碑である。
8月31日、茂吉は村屋旅館に滞在、
唐津城跡
に登る。
城址にのぼり來りて蹲
(しやが)
むとき石垣にてる月のかげの明るさ
9月11日、茂吉は
古湯温泉
へ。
九月十一日。午前九時五十六分唐津發、十二時半佐賀驛にて高
谷寛と訣ををしむ。軌道、人力車に乘り、ゆふぐれ小城郡古湯
温泉に著きぬ
ねもごろに吾の病を看護
(みとり)
してここの海べに幾夜か寐つる
わがためにここまで附きて離れざる君をおもへば涙しながる
わたつみの海を離れて山がはの源のぼりわれ行かむとす
平成6年(1994年)10月、「木村旅館」は創業100年目に「渚館きむら」となった。
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