このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
斎藤茂吉の歌碑
とうとうと喇叭を吹けば塩はらの
深染の山に馬車入りにけり
塩原
〜妙雲寺〜
東北自動車道の西那須野塩原ICから国道400号で箒川に沿って、塩原温泉郷へ。
塩原町役場の側に妙雲寺がある。
建久5年(1194年)、平重盛の妹妙雲禅尼が源氏に追われ、塩原で草庵を結んだ。それが妙雲寺の始まりと言われている。800年余りの歴史を持つ臨済宗の古刹である。
芭蕉の句碑
がある。
初しぐれ猿も小蓑をほしげなり
境内にある文学の森には
尾崎紅葉
、
夏目漱石
、斎藤茂吉など、塩原温泉ゆかりの文人墨客の歌碑・句碑・文学碑が点在している。
斎藤茂吉の歌碑
とうとうと喇叭を吹けば塩はらの深染の山に馬車入りにけり
明治40年(1907年)10月16日〜18日、斎藤茂吉は東京帝大医科の同級生と塩原に来ている。その時の連作中の1首で、濃い紅葉の山中に乗合馬車で乗り入れた時の感動を詠んだもの。
塩原での歌は明治42年(1909年)「塩原ゆき」50首として『アララギ』に発表され、その後、大正2年(1913年)に44首に整理されて「塩原行」として『赤光』に発表された。
妙雲寺は文学散策の旅人が必ず訪れるというが、訪れる旅人はあまりいなかった。
塩原町役場の前に「手打ちそば遊蕎」という蕎麦屋があった。そこの掛け蕎麦が美味しかった。お店を出ると、「本日分は売り切れました」という札が掛かっていた。まだ午後1時だった。妙雲寺の句碑・歌碑よりも感動した。
奥塩原新湯温泉
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