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歌 碑
斎藤茂吉
斎藤茂吉の歌
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茂吉ゆかりの地
豊浦町文学碑公園
(北海道虻田郡豊浦町)
白浪のとどろく磯にひとりしてメノコ居たるを見おろして過ぐ
青柳児童公園
(岩手県北上市)
日は晴れて落葉のうへを照らしたる光寂けし北国にして
日和山公園
(宮城県石巻市)
わたつみに北上川の入るさまのゆたけきを見てわが飽かなくに
鳴子温泉
(宮城県大崎市)
おのずから硫黄の香するこの里に一夜のねむり覚めておもへる
仙台城
(宮城県仙台市)
わがこころ和ぎつつゐたり川の瀬の音たえまなき君が家居に
新庄駅
(山形県新庄市)
新庄にかへり来りてむらさきの木通
(あけび)
の実をし持てばかなしも
新庄に汽車とまるまもなつかしき此国びとのおほどかのこゑ
聴禽書屋
(山形県北村山郡大石田町)
螢火を一つ見いでて目もりしがいざ帰りなむ老の臥處に
乗船寺
(山形県北村山郡大石田町)
最上川逆白波のたつまでにふゞくゆふべとなりにけるかも
称念寺
(山形県西村山郡大江町)
オホキミノタメミクニノタメニササゲタル
キミノイノチハトハニカガヤク
サイトウモキチ
JR左沢線左沢駅
(山形県西村山郡大江町)
南より音たてゝ来し疾きあめ大門外の砂を流せり
齋藤茂吉と左沢
(山形県西村山郡大江町)
われいまだ十四歳にて庄内へ旅せし時に一夜やどりき
最上川河畔
(山形県西村山郡大江町)
左澤の百目木たぎちて最上川ながるるさまも今日見つるかも
最上川のさかまくみづを今日は見て心の充つるさ夜ふけにけり
さ夜なかとなりたるころに目をあきて最上川の波の音をこそ聞け
山形美術館
(山形県山形市)
山能べに匂へ流葛の花房者藤浪より毛哀那りけ里
宝泉寺
(山形県上山市)
のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり
火葬場跡
(山形県上山市)
灰のなかに母をひろへり朝日子
(あさひこ)
ののぼるがなかに母をひろへり
金沢治右衛門氏邸
(山形県上山市)
大きみもほめたまひたる伯父の君はいのちながくてくにの寶ぞ
鈴木隆一氏邸
(山形県上山市)
わきいづる音のきこゆる弘法水雪あゆみ來て我心なごむ
熊野岳
(山形県上山市)
陸奥をふたわけざまに聳えたまふ蔵王の山の雲の中に立つ
鴫の谷地沼
(山形県上山市)
ひむがしに直にい向ふ岡に上り蔵王の山を目守りて下る
みゆき公園
(山形県上山市)
ゆふされば大根の葉にふるしぐれいたく寂しく降りにけるかも
あしびきのやまこがらしのゆく寒さ鴉のこゑはいよよ遠しも
かみのやま温泉駅
(山形県上山市)
朝ゆふはやうやく寒し上山
(かみのやま)
の旅のやどりに山の夢
(いめ)
みつ
春雨庵
(山形県上山市)
上ノ山に籠居したりし澤庵を大切にせる人しおもほゆ
藤井康夫の庭
(山形県酒田市)
魚くひて安らかなりし朝めざめ藤井康夫の庭に下りたつ
日和山公園
(山形県酒田市)
おほきなる流となればためらはず酒田のうみにそそがむとする
湯殿山神社
(山形県鶴岡市)
わが父も母もいまさぬ頃よりぞ湯殿の山に湯はわき給ふ
堅苔沢漁港
(山形県鶴岡市)
もえぎ空はつかに見ゆるひるつ方鳥海山は裾より晴れぬ
勿来の関跡
(福島県いわき市)
みちのく能勿来へ入らむ山かひに梅干ふくあれと阿がつま
レスト日塩
(栃木県那須塩原市)
しほ原の湯の出でどころとめ来ればもみぢの赤き処なりけり
妙雲寺
(栃木県那須塩原市)
とうとうと喇叭を吹けば塩はらの深染の山に馬車入りにけり
西の河原公園
(群馬県吾妻郡中之条町)
いづこにも湯が噴きいでてながれゐる谷間を行けば身はあたたかし
三峯神社
(埼玉県秩父郡大滝村)
二つ居りて啼くこえきけば相呼ばふ鳥が音かなし山の月夜に
三筋保育園
(東京都台東区)
浅草の三筋町なるおもひでもうたかたの如や過ぎゆく光
(かげ)
の如や
青山脳病院跡
(東京都港区)
あかあかと一本の道通りたり霊剋るわが命なりけり
強羅公園
(神奈川県足柄下郡箱根町)
おのづから寂しくもあるかゆふぐれて雲は大きく谿に沈みぬ
湯田中温泉
(長野県下高井郡山ノ内町)
湯田中の河原に立てば北側ははつかに白し妙高の山
津島神社
(長野県諏訪郡下諏訪町)
高槻の木末にありて頬白のさへつる春となりにけるかも
富士見公園
(長野県諏訪郡富士見町)
高原尓足乎留而目守良無加飛騨乃左加比乃雲比曽武山
上松小学校
(長野県木曽郡上松町)
駒ヶ嶽見てそめけるを背後にし小さな汽車は峡に入りゆく
西福寺
(新潟県長岡市)
みほとけの大きなげきのきはまりをとはにつたへてひゞきわたらむ
華厳寺
(岐阜県揖斐郡揖斐川町)
谷汲はしづかなる寺くれなゐのうめ干ほしぬ日のくるる迄
細江町
(山口県下関市)
雨雲のみだれ移るを車房よりわが見つつ居り関門の海
宝厳寺
(愛媛県松山市)
あかあかと一本の道通りたり霊剋るわが命なりけり
片江風致公園
(福岡県福岡市)
おのづから寂しくもあるかゆふぐれて雲は大きく谿に沈みぬ
渚館きむら
(佐賀県唐津市)
肥前なる唐津の濱にやどりして唖のごとくに明け暮れむとす
唐津城
(佐賀県唐津市)
松浦河月あかくして人の世のかなしみさへも隠さふべしや
古湯温泉
(佐賀県佐賀市)
うつせみの病やしなふ寂しさは川上川のみなもとどころ
ほとほとにぬるき温泉
(いでゆ)
を浴
(あ)
むるまも君が情を忘れておもへや
祐徳稲荷神社
(佐賀県鹿島市)
祐徳院稲荷にも吾等まうでたり遠く旅来しことを語りて
轟の滝公園
(佐賀県嬉野市)
わが病やうやく癒えぬと思ふまで嬉野の山秋ふけむとす
彼杵神社
(長崎県東彼杵郡東彼杵町)
旅にして彼杵神社の境内に遊楽相撲見ればたのしも
桜町公園
(長崎県長崎市)
あさ明けて船より鳴れる太笛のこだまは長し並みよろふ山
興福寺
(長崎県長崎市)
長崎の昼しづかなる唐寺や思ひいづれば白きさるすべりのはな
小浜温泉
(長崎県雲仙市)
ここに来て落日を見るを常とせり海の落日も忘れざるべし
霧島神社
(鹿児島県霧島市)
大きなるこのしづけさや高千穂の峯の総べたるあまつゆふぐれ
霧島高原
(鹿児島県霧島市)
牧園へ太鼓踊を見に来よと便り来りぬ瓜を割るとき
指宿温泉(鹿児島県指宿市)
なぎさにも湧きいづる湯の音すれど潮満ちきたりかくろひゆくも
「玉の井」(鹿児島県指宿市)
玉の井に心恋しみ丘のへをのぼりてくだる泉は無しに
枚聞神社(鹿児島県指宿市)
たわやめの納めまつりし玉手筥そのただ香にしわが觸るごと
歌 碑
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