このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
新年の旅日記
細江町
〜碑巡り〜
下関市細江町に市立細江駐車場がある。
駐車場周辺の歩道に
種田山頭火の句碑
があった。
汽笛
(フネ)
とならんであるく早春の白波
出典は『其中日記(五)』。
昭和9年(1934年)2月20日、長府の黎々火居から海岸線を下関へ歩く途中で詠まれた句である。午後、山頭火は
地橙孫
居を訪ねている。
斎藤茂吉の歌碑 もあった。
雨雲のみだれ移るを車房よりわが見つつ居り関門の海
出典は『のぼり路』。
昭14年(1939年)10月、斎藤茂吉 は鹿児島県から招かれた。帰途、雨の関門海峡を渡る。
關門
雨しぶく關門海峡の船に乘り二十二年の來し方おもほゆ
海峡の船の上にて群集も會ひたてまつる聖きもの一つ
雨雲のみだれ移るを車房よりわが見つつ居り關門の海
福岡も熊本もつひに過ぎぬればわが眼光
(まなかひ)
に友のおもかげ
南より北にむかひてうごく雲薩摩に近き海のうへの空
『のぼり路』
平成8年(1996年)4月2日、建立。
斎藤茂吉記念館によれば、119番目の
茂吉歌碑
である。
吉井勇
の歌碑
大いなる船ほうほうと汽笛ならし馬関海峡暮れにけるかも
若山牧水「
桃柑子芭蕉の実売る磯町の露店よみせの油煙青海にゆく
」の歌碑もあったようだが、気がつかなかった。
残念なことをした。
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