このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
私の旅日記
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2005年
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旧港屋旅館
〜伊豆の踊子〜
「波浮の港」の詩碑
から情緒漂う町並みを歩くと、旧港屋旅館があった。
「やとなみ」ではなく、「港屋」である。
昭和13年(1938年)6日夜、
与謝野晶子
は大島に向かい、船中泊。式根島に2泊して、9日、大島に立ち寄り、港屋に泊まった。
夜の船の乾魚
(ほしうを)
の荷の片蔭にあれどいみじき月さしてきぬ
松淡く港の山のいただきに竝ぶ月夜の船の笛かな
(以上波浮にて)
『白桜集』
(島島を行く)
鉄幹の死から3年後のことである。
昭和37年(1962年)1月、
水原秋桜子
は伊豆大島に遊ぶ。
港屋にて
寒雷の沖よりおそふ俄雨
『晩華』
大正7年(1918年)11月2日、
川端康成
は旧天城トンネルを越える途中で旅芸人の一座と道連れになる。
川端康成は19歳、『伊豆の踊子』の薫のモデル「たみ」が13歳の時である。
この旅芸人の一座が加藤文太夫一行。当時、加藤文太夫一家は伊豆大島波浮港村に住んでいた。
「たみ」は加藤文太夫の養女である。
旧港屋旅館に人形があった。
左の人形が川端康成なのだろうか。
踊子の人形があった。
「たみ」は旧港屋旅館で踊っていたらしい。
大正15年(1926年)、川端康成は「文芸時代」に『伊豆の踊子』を発表。
この時すでに「たみ」は波浮港から下田に転出していた。
歴代の『伊豆の踊子』の写真があった。
昭和8年(1933年)、第1回映画化『伊豆の踊子』(松竹)
主演:田中絹代・大日方伝
昭和29年(1954年)、第2回映画化『伊豆の踊子』(東映)
主演:美空ひばり・石浜朗
昭和35年(1960年)、第3回映画化『伊豆の踊子』(松竹)
主演:鰐淵晴子・津川雅彦
昭和38年(1963年)、第4回映画化『伊豆の踊子』(日活)
写真を撮るのを忘れたようだ。
主演:吉永小百合・高橋英樹
昭和42年(1967年)、第5回映画化『伊豆の踊子』(東宝)
主演:内藤洋子・黒沢年男
昭和49年(1974年)、第6回映画化『伊豆の踊子』(東宝)
主演:山口百恵、三浦友和
私はどれも見ていないのである。
「波浮の港」の詩碑に戻ると、ようやく待ち人が来たらしい。
写真を撮ってくれと言われた。
ずうずうしい人達である。
間伏地層切断面
へ。
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