このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

新年の旅日記

湯田温泉〜錦川通り〜
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湯田温泉に錦川通りに 山頭火の句碑 があった。


ちんぽこもおそそも湧いてあふれる湯

「千人風呂」とある。

山頭火湯田温泉句碑

酒と旅を愛した行乞の俳人 種田山頭火 は、またこよなく温泉を愛した。昭和7年秋51歳の時小郡の「其中庵」に庵住してからはよく12キロの道を歩いて湯田温泉にやって来た。その其中庵も風雨でいたみ、昭和13年11月末、山頭火は湯田前町竜泉寺の上隣に四畳一間の部屋を見つけて移り住んだ。風のごとくやってきたというわけか、「風来居」と命名し、相変らず句作と旅と酒があれば酒に徹するといった日々を送っていたが、昭和14年初秋再び行雲流水のことばそのまま、遠く四国松山の地へ去って行った。

小郡・湯田に居た間に湯田温泉をよんだ句は多いが、中でも句集 『草木塔』 に収められた異色の句

   ちんぽこもおそそも湧いてあふれる湯

はユーモラスでしかも人間みなはだかといった禅味あふれる句として、ひそかに人口に膾炙している。この碑に彫られた句は山頭火の日記からとった自筆である。

錦川通りに中原中也の詩碑もあった。


しののめの
よるのうみにて
汽笛鳴る。

こころよ
起きよ
目を醒ませ。

しののめの
よるのうみにて
汽笛鳴る。

象の目玉の
汽笛鳴る。

私は知らなかった。

中原中也詩碑

中原中也は明治40年にここ湯田の町に生まれた。

この詩は、昭和8年9月の作です。はじめ「小唄二篇」と題して発表したものですが、後に「童謡」としています。

この詩は小学校の国語の本にも採用されていて、よく知られた詩です。

碑の文字は中也の自筆の原稿によるものです。



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