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坂口安吾 (さかぐち・あんご) 1906〜1955。




明治開化 安吾捕物 その一 舞踏会殺人事件  (青空文庫)
短編。政商・加納五兵衛が自邸の仮装舞踏会で殺害された。各界の要人が出席する中、五兵衛の娘・お梨江が蛇に驚いて卒倒した騒ぎの隙に、何者かが小柄を投げて殺害したものと思われたが…。「さ、すべての謎がとける時が参りました」。紳士探偵・結城新十郎、剣士・泉山虎之介、戯作者・花廼屋(はなのや)因果、そして勝海舟──レギュラー陣による推理が楽しめる安吾捕物シリーズ第1話。

明治開化 安吾捕物 その二 密室大犯罪  (青空文庫)
短編。小間物屋・川木屋の主人・藤兵衛が、居間にしていた土蔵の二階で殺害された。番頭をクビになった加助、不正がバレた若い番頭の修作、不義を働いた藤兵衛の妾・お槙と甥の芳男。殺害動機のある四人の中で犯人は誰だ? 「さア、どうですか。なかなか一筋縄ではいきません。奥には奥がありますよ」。密室殺人事件に挑む紳士探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第2話。

明治開化 安吾捕物 その三 魔教の怪  (青空文庫)
短編。新興宗教・天王会(カケコミ教)の信徒が、ノド笛を噛み切られ腹を裂かれて殺されるという連続殺人事件が発生した。教団の幹部である世良田摩喜太郎と大野妙心の対立…、教団に恨みのある月田家の兄妹・全作とミヤ子…、生贄を捧げる行事「ヤミヨセ」の秘密…。信徒に成りすまして教団に潜入していた密偵・牧田の報告を聞いた名探偵・結城新十郎の推理や如何に。シリーズ第3話。

明治開化 安吾捕物 その五 万引家族  (青空文庫)
短編。大富豪の浅虫権六が業病を苦に自殺した。この秘密を種に浅虫家を強請っていた医師の花田と下男だった野草が殺害される。権六の妻・スギ子と娘・キク子の万引きの病癖と、万引きの戦利品を土蔵の中に貯蔵する謎…。「未亡人とキク子さんは、あの事件が起るまでは万引したことがなかったのですよ」。浅虫家の秘密の意外な真相! 探偵・結城新十郎の活躍を描いたシリーズ第5話。

明治開化 安吾捕物 その六 血を見る真珠  (青空文庫)
短編。航路調査だと偽って、真珠の密漁に出帆した昇龍丸だが、船長の畑中と潜水夫の八十吉が何者かに殺害され、大きな真珠も盗まれてしまう。船長代理となった大和は、乗組員たちや船内を隈なく調べるが、大きな真珠はどこにも見つからない…。「犯人探しの会」を開いて、事件を解決していく名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第6話。盗まれた真珠の意外な所在が面白い。

明治開化 安吾捕物 その八 時計館の秘密  (青空文庫)
短編。小心者であるがゆえに不幸に見舞われ続ける御家人の梶原正二郎だが、運漕で大儲けして巨万の富を築く。我が物顔に振る舞う悪妻のお米たちを自邸の「時計館」から追い出したい正二郎は、離ればなれになっていた正真正銘の本妻・お久美を引き取ることにするが、殺人事件が起きてしまう…。推理小説というよりも、旗本だった男の“波瀾万丈もの”として面白い。安吾捕物シリーズ第8話。

明治開化 安吾捕物 その九 覆面屋敷  (青空文庫)
短編。継嗣である孫の風守を、病気を理由に座敷牢に閉じ込めている名門・多久家の当主・駒守。風守の誕生日に起きた火事で、風守と駒守が焼死してしまい、分家の息子・木々彦が行方不明に…。「生きているのはやさしいが、死ぬのはむずかしい」。風守の唯一の友人である寺の息子・英信が言った言葉の真意は? 旧家の秘密を解明する名探偵・結城新太郎の活躍を描いたシリーズ第9話。

明治開化 安吾捕物 その十 冷笑鬼  (青空文庫)
短編。自分の息子たちを養子や奉公に出してしまい、彼らが路頭に迷っても、まったく意に介さない冷血な元旗本・水野左近。財産分与を巡って、息子たちに骨肉の争いを演じさせ、それを見物しようと企んだ左近だが…。「左近は人が殺し合うことばかりに熱中して、自分が殺されるに最も適当な条件がでていることを全く失念していたのですよ」──。偏屈男の末路を描いた安吾捕物シリーズ第10話。

明治開化 安吾捕物 その十一 稲妻は見たり  (青空文庫)
短編。大雷雨の夜、母里(もり)家の女中・三枝子が失踪した。主家の秘蔵の皿を割ってしまった責任を取って、裏庭の井戸に身を投げたのだと思われたが、井戸の中からは何も発見されなかった。三枝子の兄・重太郎は、母里家の息子・由也やその友人・時田の行動を調べるが…。怪談「番町皿屋敷」に見せかけた事件の真相は? 名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第11話。

明治開化 安吾捕物 その十四 ロッテナム美人術  (青空文庫)
中編。狂人に仕立てられ、精神病院に入れられてしまった侯爵・大伴家の当主・大伴宗久を救い出したい妹・克子は、名探偵・結城新十郎に相談するが…。宗久はなぜ、三人の違う女性(宗久の妻・シノブと二人の侍女)を同一人物だと思い込むようになったのか? 大評判で開店しながら、僅か一ヶ月程で立ち退いてしまった美容術「ロッテナム美人館」のカラクリが面白い安吾捕物シリーズ第14話。

明治開化 安吾捕物 その十五 赤罠  (青空文庫)
短編。還暦祝いに趣向で自分の葬式を主催した木場の大旦那・不破喜兵衛だが、棺桶から脱出することができず、焼死してしまう。棺桶を安置するダビ所の扉に錠をおろしたトビ頭・コマ五郎が逮捕されるが…。「しかしヌケ道というものは、決して空間の通路とは限らないのですよ」。燃えさかるダビ所で実行された密室トリックがお見事。名探偵・結城新十郎の活躍を描いた安吾捕物シリーズ第15話。

明治開化 安吾捕物 その十六 家族は六人・目は一ツ半  (青空文庫)
短編。アンマ屋の主人・銀一の女房・オカネが絞殺され、彼女が縁の下に隠していた大金が盗まれた。銀一の姪・お志乃や、銀一の三人の弟子(角平、弁内、稲吉)など、容疑者たちのアリバイを調べる名探偵・結城新十郎だが…。「家族は六人、目は一ツ半。見える方の一ツ半を考えるよりも、見えない方の十半を考える方が重大かも知れない」──。犯人当てが主眼の安吾捕物シリーズ第16話。

明治開化 安吾捕物 その十七 狼大明神  (青空文庫)
短編。織物商の主人・蛭川真弓がオーカミイナリで造られた神の矢に射抜かれ殺された。「あのタタリが十五年間、まだとけていなかったのだ」。十五年前、やはり神の矢で射抜かれた先代の番頭・定助の死と、富豪・加治家の黄金が盗まれた事件との関連は? 埼玉の山中にあるオーカミイナリを訪ねる名探偵・結城新十郎だが…。神の矢のタタリの真相を描いて面白い安吾捕物シリーズ第17話。

明治開化 安吾捕物 その十九 乞食男爵  (青空文庫)
短編。生糸貿易でダマされ、破産してしまった呉服問屋の久五郎は、妻・政子の兄である貧乏男爵・小沼周信に、政子の離婚の慰謝料をよこせと因縁をつけられ、散々家を荒らされる。そんな悪党の周信は、昔の恋文をネタに羽黒公爵夫人・元子を脅迫していたが、行方不明になってしまう…。冒頭の女相撲のエピソードと事件がつながる展開がお見事。名探偵・結城新十郎の活躍を描いた第19話。

明治開化 安吾捕物 その二十 トンビ男  >(青空文庫)
短編。隅田川バラバラ殺人事件を捜査する楠巡査は、死体の胃の中に残っていたタケノコを足掛かりに、高利貸しの才川家に当たりをつけるが、事件は迷宮入りしてしまう…。「殺されたバラバラの主はトンビの男。実は勘当された長男加十だ。さて殺したのは誰だか、いよいよ、それが問題だ」。犯人が死体をバラバラに細かく切断した理由は? 名探偵・結城新十郎の活躍を描いたシリーズ第20話。



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