草ボーボーの道に四輪車の轍が続く。
ろくに人の手が入っていないのは一目瞭然。
まあしょうがない、林道だもの。
この時点では、まだ余裕があった。
徐々に路面がアプリオに牙をむき始めた。
この先は急斜面になっていて、雨の日に流れた水が路面を削り、右へ左へと段差が出来ている。
うっかりラインを外すと、段差に落ち込んだ上に、路面からむき出しなった岩にクラッシュする羽目になる。
重力に任せ、スピードを出していると、転倒して怪我をしたり、最悪斜面におちれば重症、または昇天ということもありうる。
パンク等の故障も怖い。
とにかく、慎重に進む。
この辺りなんかは、両端から草が襲いかかってきて体中にヒットする。
今回、実はグローブをはめて来るのを忘れて来てしまい、両手に草があたるたびヒリヒリする。
第一、こんな所を通るのに最低限の安全装備を忘れてくるとは愚かとしか思えない。
この時、その事をとても後悔していた。
そして目の前に豪快に山肌を削った法面が現れる。
視界を右手に写すと開けた景色が広がる。
と言っても山ばかりだが。
ガスって無ければ海も見えるかもしれない。
ようやく、鋸山の裏手まで来たらしい。
ここには林道建設記念碑がおかれて、開通時の千葉県知事「沼田 武」の名が刻まれている。
この人は歴代千葉県知事で最も長く在任していて（１９８１〜２００１）、ディズニーランド・幕張メッセ・ザウススキー場（今は跡形も無い）等の数々の施設を誘致・建設させたが、結果としてその時の負債が今の県の財政を圧迫させている。
ちなみに、東京湾アクアライン建設を強力に推進させたのはハマコー。
大型車進入禁止の標識。
って、今までの道、大型車通れるんですか？
スイスイ行けちゃいますよ。
このまま、一気に山を下りたい所だが・・・
路面が削れてるのがわかりますか？
また、スピードダウン。
もう、お腹いっぱい。
採石場故か、ショボ石畳の路面。
すぐに、舗装路になるが。
実質、高速道路の『館山自動車道』の延長部分。
あの道でなら、１０分とかからない道を一時間近くかけてここまできた。
いいんです、好きでやってるんで。
本音、ちょっとツラかったがな。
さっきは、えっちらと峠越えした鋸山をトンネルで抜ける。
荒々しく切り立った山はそのまま海へなだれ込む。
その山肌を削った巨大な法面が下にあるトンネルを守っている
トンネルが出来る前はどこを走っていたのだろう？
さっきの林道？
それともどこかに旧道があるのか？
ちょっと今、気になった。
（この旧道に関して 謎の自衛官 さまから情報をいただきました。）
んで、実際に旧道へ行きました
