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北陸の重要幹線、国道8号線。
この道はかつて、北陸道もしくは北国街道と呼ばれた道と同じく旧・越後国の新潟から京都・大阪をむすんでいる。
しかし、必ずしもかつての街道と全く同じ場所を通っている訳ではなく、時代に合わせ幾つかの区間で道筋も変わってきている。
特に福井から琵琶湖方面へ抜けるルートは、現R471の木ノ芽峠やR365の栃の木峠が使われていて、現在の海側に出て、海岸線に沿って敦賀方面に抜けるルートは、明治中期頃に開削された道だ。
実は明治に開通したこの新道が、、『福井県』と言う自治体に「融和」と「新時代」を吹き込ませたのであるが、そんな事実はここに初めて訪れた時には知る由も無かった。
ただ、この時わかっていたのは現道トンネルの近くにもう一つトンネルの表記があった事。
そのトンネルへ向かう為、画像に写る民家傍から分岐する細道へ入った。
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| 分岐した道は県道205号線と言う道だった。
幅員は一車線分しかない頼りなさげな道だが、それが余計に「旧道っぽく」見える。
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| 更に奥に行くと古い家が道沿いに立ち並ぶ。
歴史あるこの道の先に、どのような隧道が待ち受けているのか?
否が応にも期待は高まる。 |
| 規制標識が現れ、山岳区間へ。
実はこの規制標識に「ヒント」が隠されていたのだが、やはり全く気付く事は無かった。 |
| タイトカーブが連続する峠道。
とは言え、幅員には余裕があり極端なブラインドカーブも無い。
適度に気持ちのいいワインディングを登りつつ、峠を目指す。
そして、その峠にはかつての国道の姿を残す古隧道が・・・
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| なかった。
ええーーー。
フツーのコンクリトンネルぢゃん。 |
| 中津原隧道というらしい。
扁額に開通日時が刻まれていないが、どう見ても昭和中期のトンネルである。
うわー期待はずれ。
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トンネルを出た先。
作業林道のような道が県道から分岐していく。
一方、県道の方は言うとやや北側にカーブしつつ日本海方面へ。
ここで改めて地図を確認するとR8は現・武生トンネル手前で南側へカーブしていき
県道と国道は相反する方向へ向かって行く訳で、
どうやらこの道は旧・国道ではなかったらしい。
がっかりして現道に戻りかけた時、ふと立ち止まり
「このトンネル手前で分岐する道、やっぱ県道の旧道かなァ?」
と思い立つ。
この時、さほど期待せずコンクリ舗装のショボイ道へ入っていった。
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| いかにも、突然途切れてしまいそうな頼りない道。
道端には不法投棄に対し警告を促すポスターが。
人通りが少ない道なので、隠れて悪行をする輩がいるのであろう。 |
| 峠らしき所の手前に祠があった。
おや、やっぱここ歴史ある道なのかな?
その祠の横の道を塞ぐように古びたショベルカーが放置?されている。 |
| 峠は林道のような道と丁字路状になっていた。
そして正面には「この先通行止」と表記された看板が。
どうやら、この道は右に行っても左に行っても通行止めらしい。
が、そんなことより「通行止」の上に書いている単語が気になる。
その単語とはこの道の正式名称なのだが・・・ |
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コイツが旧国道かよ!
しかも、このすぐ傍にはもう一つの看板が。 |
| 「トンネル入口ほうかいのため、この道通行止。」
そう、気付いている人はとっくに気付いていると思うが、この先にいるのは奴だ! |