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万世大路(旧国道13号線)
(福島側 2006秋編)
福島県福島市
2006・10・14 来訪


前回の探索より約3ヶ月。
再び自分はこの地へ赴いた。
果たして今回はドコまで逝けるのか?

とりあえず前回は駆け足気味のレポだったので、
今回はじっくりと各区間を紹介していきたい。

東栗子トンネル福島坑口である。
ただ今の時間、11:30ほど。
この日、午前3時ごろに千葉を出発し約8時間半をかけてここまできたのである。
やはり福島は遠かった。
ちなみに前回は福島市内の奥羽本線笹木野駅(無人駅)で一泊している。
・・・そろそろ良い年だし、こういう野宿旅は止めたほうがいいかなァ。
さてと、アプローチ林道へ移動するとするか。
相変わらずアヤシイ道である。
ただし今回は霧が無いので多少気楽。
アプローチ林道内部。
前回は雨降り後という事もあり路面が最悪にぬかるんでいた。
しかし今回は荒れてはいるが乾いており、多少路面状況はマシである。
なにより3ヶ月の間でジャングル状態が解消されているのがありがたい
さて、このアプローチ林道を走っていると草木の向こうに怪しげな人工物が目に入ってくる箇所がある。
画像ではわかり難くなっているが、画像にカーソルを置いて矢印を引いてある物体がそうである。
ご存知である方もいるだろうが、実はこれ廃リフトである。
なんでこんなトコにリフトがあるのかと言うと、かつてここにはスキー場があったのだ。
このアプローチ林道も元々はスキー場管理道路だったらしい。
いったい、ドコがゲレンデだったんか、さっぱりわからない状態になっている。
ただリフトの残骸が山中を上昇していく奇妙な姿だけが取り残されている
万世大路に合流。
前回、底なし沼と化していた不通区間であるが、今回はややマディな状態といった路面だった。
なんとなく進めそうな気もしたが、やはり悪路面である事には変わりが無く時間もなかったので今回もパス。
さて今回はこの区間にも石垣の法面が残っているのに気付いた。
その石垣の合間から一本の木が生えている。
石垣の隙間に根付いた小さな木が長い年月を経て成長し、徐々に石垣を崩壊させていく。
こうやって人工物は自然に帰って行くんだろうな。
木々に囲まれたちょっとした広場。
これが本来の万世大路の車幅である。
まさに『大路』にふさわしい2車線路。
昭和初期にすでに来るべき車社会を見据えていたのである。
が、本格的なモータリゼーションが来る前に旧道になってしまうのだが。
見晴らしの良い区間へ出る。
眼下の山々と無数の白い雲。
前回来たときにはただ一面の白い世界があっただけだった
木漏れ日浴びて進む旧道。
暑くも無く、寒くも無く、爽やかな秋の陽気に包まれ山を散策。
こういうのを幸せって言うのかも。

しかし数十分後、そんなほのぼの気分は打ち砕かれるのだが・・・。
手積みで重ねられた石垣の法面。
良く思い返してみると、完全手積みの石垣の法面ってのはあんまり見かけない。
それだけ、ここには明治の息吹が残されているってことだ。
山ッぺりを標高を上げながら進んでいた道が、突如斜面に向かってカーブする。
二つ小屋隧道サマの御登場です。

続く

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