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わだらんの鉄道自由研究表紙へ
08年 5月
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551. 5/31 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 悪貨が良貨を駆逐するというと失礼なのだろうが
550. 5/28 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 他国の鉄道業者が日本進出したら広告打つかな
549. 5/26 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 夕日が沈む、山に隠れる
548. 5/25 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 空いている車内ならのんびりしたいのに
547. 5/21 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 朝の頭の体操だそうな
546. 5/19 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 土産を買って酒飲んで、あとはのんびりうたた寝
545. 5/17 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 違いがわかるもの、違いを気にしないもの
544. 5/16 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 米袋10kg抱えてずっと電車に乗っているのか
543. 5/13 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ ひとつで二つの働きをするもの
542. 5/10 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 毎日乗る人、たまに乗る人
541. 5/8 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 通勤、痛勤?
540. 5/6 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 子供の日、大人の非
539. 5/1 ○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 特急料金のいらない特急利用はありがたい
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 悪貨が良貨を駆逐するというと失礼なのだろうが
5/31
先日福井まで出かけた。そこで、広島電鉄の常務さんの話を聞く機会があった。
2年前にその方の話を堺で聞いたことがあって、たいそう面白くまた熱っぽく語る人だと印象にあったので、今回も楽しみであった。
やはり話は面白く、その立場でないと語れない中身などあって充実した時間であった。
わざわざ出かけた甲斐があったというものだ。
ところで、その常務さんが気になることを言っていた。
高速バスがツアーバスに押されて急激に収支が悪化しているので、近日撤退をする、そうだ。
広島電鉄といえば、広島東京の高速バスをやっているのだが、そのあたりでもツアーバスに喰われるのか、とちょっとびっくりである。
東京大阪はもうツアーバス自体がダンピングをするような状態であるが、それでもまだパイが大きいので何とかなっているのだろうか?
広島から東京まで、トイレなし4列で移動とはちょっとしんどいよな、と。
近江鉄道はそんな高速バスの凋落に見切りをつけてついに撤退してしまった。
自社で路線を持つより、ツアーバス運行で収入を確定させたほうがよい、との判断だろうか?
それでも大津東京の路線は西JRバスが路線を持つことになったので、とりあえずしばらくは安泰か。
かつて大津池袋の路線ができたときには木ノ本から米原まで高速バスに連絡する深夜の路線バスまで作ったくらいなのだが、
いまやそんなパワーはないのか、あるいは滋賀から東京への移動手段が増えすぎてしまったか。
路線バスは何かと制約が多いが、ツアーバスなら極論を言えば現場でなんとでもなるわけで
客がいなければ運休だし、ダイヤなどあってないようなものであるが。
しかしびっくりしたのはメガライナーの火災騒ぎである。
大阪を出て大津で燃えてしまったのはまだよかったのか、あるいは不幸なのか。
乗客からすれば恐かっただろうし、何しろ事故に遭うというのはできるなら勘弁してもらいたいものだ。
それでも60人の乗客に怪我なく無事なのはよかったことか。
でももっとびっくりしたのは後続で乗客を収容できたらしい、という話。
今の関西発東京行きは大量にドリーム号があるから、まぁかき集めればそこそこの台数になるし、メガドリームの大阪発はまだ早い時間なので、
後続誘導は楽だったのだろうけれども、でも60人が簡単に後続に収まるほど空席があったのだろうか?
燃料代高騰のこの時期、路線バスの収益性がどうなのか、ちょっと心配になってしまう。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 他国の鉄道業者が日本進出したら広告打つかな
5/28
昔から滋賀県内は米原を境に、大阪鉄道管理局と名古屋鉄道管理局、金沢鉄道管理局に別れていて、
駅に貼られるポスターや車両内の吊り下げ広告が異なっていた。
もちろん今でもその差は大きく、特に会社の異なる醒ヶ井以東と米原以西では趣が全く異なる。
JR東海の車両は昔から蒲郡と浜名湖の競艇広告が必ず(というと間違いか?)あるのがやたら印象に深い。
一方JR西の車内には自社の宣伝が結構あるのだが、これがまた大阪の電車は
博多への新幹線がメインであるのに対して、金沢の電車では対東京の広告ばかり。
もちろん競合する航空路線が大阪福岡か、小松東京かでこの差が出るわけだが、
米原長浜あたりで金沢(正確には福井の車両だが)の521系に乗ると「はくたか」「しらさぎ」ばかりで、
まるで琵琶湖線とは別世界、異国である。
そんなわだらんに全く縁のない広告を見るのもまぁ楽しいものだが、
いくら航空路線やバスとの競合が激しいとわかっていても、金沢からの東京フリーきっぷはずいぶん安いなぁ、
とちょっとうらやましがってみたりする。
しかしそう毎日よその電車に乗れるわけではなく、いつもは網干の電車に乗っている。
代わり映えのない、というと失礼だが、週刊誌や求人広告、消費者金融の広告をいつも眺めるのが通勤時のいわば暇つぶしである。
ところが、けさ乗った電車にはちょっとびっくり。
毎日電車に乗っていると、時折貸切広告車に当たることがある。
ある一社がまるまる車両の広告スペースを使うもので、京阪神の場合は大阪環状線と新快速の車両が貸切対象になる場合が多く、
わだらんも時折そんな貸切電車に乗り合わせる。
最近ではパスタの某製粉グループと朝食スナックの某食品の車にあたっている。
ところがきょう、新快速3405Mに乗ると車内はドイツで埋め尽くされている。
広告主はドイツ観光局で、世界遺産などの観光地の宣伝に、さらに加えて協賛のドイツ国籍の会社の広告も合わせわざ。
家具屋や高級車屋、宅配便屋に航空会社など。
そういえば愛知万博の時もドイツ館は企業とのタイアップだったし、もともと企業との合わせ技での国の宣伝がドイツの流れなのだろうか、と思う。
今までに旅行で何度となく出かけたところなので、親しみも沸くものである。
この季節、夏の旅行計画に向けてのPR作戦だろうか。
といっても、さすがに朝である。
車内のほとんどが通勤客で、特に着席客は広告には目を向けず、ほとんどが新聞を読むか、あるいは寝るか、である。
まぁ、みんなあまり朝は広告への関心が薄いのだろう、と思う。
だいたいわだらんにしても結局ざっと車内を見渡したあとはしっかり寝ているのである。
帰りにうまく当たれば、ゆっくり広告を眺めてみようかとも思うが、わざわざ運用を調べて乗る時間を合わすほどでもないし。
もちろん、ドイツ鉄道が広告主のなかにあれば、わだらん的にまた関心も違うのだろうけれども。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 夕日が沈む、山に隠れる
5/26
大阪駅18:00の3500Mに乗る。
混んだ電車なのだが、何しろ一本前の3498Mをホームで見送った、
つまり目の前でドアを閉められただけに、先頭で並んで座席確保である。
ほぼ15分、大阪駅のホームでぼぅーっとしていたわけだが、青森行き「日本海」の発車や環状線電車を眺めていたりして退屈はしない。
隣にならんだおじさんが持っている夕刊誌の一面はあるアナウンサーの自殺であったが、
わだらんはその自殺したアナウンサーのことをよく知らないので、ふーん、と眺めているだけである。
先頭で並んだとはいえ、さすがに混んでいる3500Mである。窓側は確保できず、通路側。
京都で大阪以西から座っていた通路側のおじさんが降りる。
おかげで目が覚め、外を眺めている。日が長いというのはありがたいものだ。
もう6時半だというのに、鴨川も琵琶湖疎水の桜並木もそして大津膳所間でわずかに見える琵琶湖の湖面も、
夕方のちょっとけだるい雰囲気にどっぷり浸かっているように見える。
ところで、電車はトンネルで京都から大津までやってくる。
京都盆地と琵琶湖の間には山があってどこかでその山を越さないと京都と大津は行き来ができない。
もちろん瀬田川、宇治川に沿って宇治まで降りれば山を越さずに済むが、大きな遠回りである。
結局どこかで山登り、峠越え。
東海道は大谷でおよそ170m、ちょっと近回りの小関越えで約200mまで登らねばならない。
琵琶湖の平均標高が86mなので、わずかの距離で100m強登る、結構な坂道である。
さらにその北側には山中越えという道がある。
370mまで登るきつい峠道であるが、比叡山の入り口でもあり、京都北山あたりからは琵琶湖への最短経路で結構利用される山道である。
途中には比叡平という団地もあって、またずいぶん高いところに開けたところだ、と感心する。
そんなことを考えたのは、電車が石山を出たあたり。
大きな夕日が少しずつ沈んでいく。
ところが電車は北に向いて走っている。
日の入りの地点は同位置で眺めていれば問題ないが、車で動いているとどんどん変わっていく。
瀬田駅通過前はちょうど比叡平あたりにいた夕日が、電車の進行に伴ってどんどん北へ移動する。
つまり比叡山の稜線に沿ってどんどん夕日が進むわけで、当然稜線がせり上がってくると夕日がだんだん隠れていってしまう。
結局南草津を通過している最中に、夕日は比叡山の麓に消えていった。
地平線にだんだん沈んでいく夕日は珍しくないが、せり上がる稜線に沿ってだんだん横方向に見えなくなっていく夕日を見るのは
初めてのような気がする、というか、そんな機会はおそらくそう滅多にないものと思われ、何か実に珍しいものを見たような、
ちょっと自慢げでまた不思議な夕方のひとときであった。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 空いている車内ならのんびりしたいのに
5/25
金曜日、大阪18:52の3512Mに乗る。
ホームに上がったのは18:50で、既に座席はみな埋まっている。
大阪始発の座りやすい電車であるが、さすがに発車間際では座席を取ることはできないのである。
ホームを歩いて最後尾まで移動して、1号車に乗る。
1号車は高槻で西口に一番近い車両なので、そのため高槻で大量の下車があり、車内が一気に空くのである。
多くの場合、この3512M1号車は高槻で着席可能なものだ。
しかし毎々不思議に思うのはわざわざ列を作って座る高槻下車客の多いこと。
少なくとも3512Mに座れるということは、この直前の18:45の3510Mに既にホームにいる、つまり前の電車に間に合っているわけで、
立っても15分の時間にもかかわらずわざわざ列を作るというのは何とも不思議なものだ。
もっとも立つのがどうしても苦痛な場合なども人によってはあるわけだから、一概に「わざわざ」は当てはまらないかもしれないが。
結局のところ、この3512Mは空いている、というのがわざわざ高槻利用客でも座る理由なのだろうか、
例えばこの30分前、18:22発の湖西線への3504Mは既に18:00の時点でホームに列ができているのだが、
この3512Mは入線直後ならまだ座席が確保できるのである。
そう考えると待ち時間が決して長いわけでなく、まぁ待ってもいいか、みたいな感覚なのかもしれない。
この後を走る3514Mは長浜行きの12両、乗っている3512Mは野洲で接続なく、京都を過ぎるとますます車内は下車一方で空いてくる。
遠方客はこの後に乗るわけで、野洲止まりの新快速に琵琶湖線内で乗ってくる客など最後尾ではほとんどいない。
もともと琵琶湖線内上り電車の後ろ側はどこも階段が遠く、座るつもりでさえなければ、ほとんどの客は編成中ほどに乗るのである。
そんなわけで、わだらんも山科で隣が空き、窓側に座ってのんびりムードになった。
ところが、石山でおじさんが乗ってきて、わだらんの横に座る。
草津でさらに車内は空き、ざっと数えると9人である。
わだらんの前も後ろも座席がまるまる空いている。それこそどこでも好きな座席に座れます状態。
ところが、となりのおじさんは動かない。
どこでもとっとと動いて楽になればいいのに、わだらんの横から動かない。
わだらんが通路側ならとっとと空いているところへ動いて足を伸ばしているのだが、
窓側にいてわざわざ動くのも何か面白くなく、結局どうにもならない。
結局野洲までまわりががらがらなのに、おじさんの横で悶々としなければならなくなった、なんともつまらない帰宅になった。
ちなみにおじさんは野洲で降りて、そのままホームに残っていたので、篠原以遠の通勤客のようだが、
どう見ても通勤客にしてはちょっと場慣れが足らない、と思うよ。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 朝の頭の体操だそうな
5/21
車内広告、特に雑誌の見出しは格好の暇つぶしである。
立っているときにのんびり見出しを見ているとなかなかそそられる刺激的なものがあったりして、ちょっと気になる。
女性週刊誌と男性週刊誌では内容が全く違うし、新聞社の週刊誌もまた面白そうだ。
とはいっても実際に週刊誌を買うわけではないから、ほとんどの話題がが「ふーん」で終わってしまう。
ネットの見出しのみざっと見ているようなものか。
ところで時折車両前部をある広告主が借り切っているものに当たることがある。
東京だとまず山手線なのだろうけれども、京阪神の場合は大阪環状線と新快速がメディアとしてもっとも価値が高いらしい。
とはいえ、新快速に使われる223系は確かに多くの人を運んでいるものの、末端区間では結構がらがらだったりする。
これで広告の効果が上がるのだろうか、などといらぬ心配をする。
そんなことを思ったのも、火曜日の帰りに当たった車両が某レトルトカレーの元祖で有名な会社の新製品の広告で埋まっていたからである。
なんでもその商品サイトによると、まずは関西地区先行発売だそうで、なるほど道理でいつもならこういう広告をみると
すぐに話題になる某鉄道写真掲示板でまったく話題になっていないのだな、と納得。
そんな地域限定なのだからか、広告も「大阪で橋のつく駅を3つ上げなさい」とちょっとマニアック。
淀屋橋、天満橋、京橋、鶴橋、芦原橋、四つ橋、肥後橋、心斎橋、長堀橋、朝潮橋、深江橋、日本橋、緑橋、西大橋、千鳥橋、汐見橋
などあたり?他にあったっけ?とすらっと書くとすごいかな。
実際にはこの半分くらいしか頭には浮かばず、あとは時刻表を見ながら捜してみたものだ。
言われればあったな、と思うが、例えば緑橋とか西大橋とかは普段乗ることのない路線なのでまったく浮かばなかった。
乗らない路線の駅名なんぞ、なかなか覚えていられないよな、と思う。
新幹線ですら、東海道山陽なら問題ないにしても、仙台以北などもう怪しいものだ。
そういえば最近まともに路線図を見たことがない。
知っていて当たり前と思っているから気にしなかったのだが、いざ思い出してみようとするとなかなか出てこないものだ。
223系の路線図は本線系のみなので、近日C電に乗って、ゆっくり大阪近郊の路線図でも眺めていようか、と思う。
結構な暇つぶしにはなりそうだ。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 土産を買って酒飲んで、あとはのんびりうたた寝
5/19
大阪から野洲へ向かう線路は東海道線である。
かつての五街道、東海道に沿っているから東海道線であるが、まぁ今時五街道などといってもピンと来まい。
ましてやJR京都線、琵琶湖線と案内されていては、東海道線などという名前自体死語になっているのかもしれない。
まぁ本来大阪から見れば東海道線というのは名古屋や東京へ向かう列車が走るものであって、
野洲あたりまでの電車なら琵琶湖線と呼ぶほうがよほど似合う。
今となっては大阪駅で東京行きは「サンライズ瀬戸出雲」の1本だけ、名古屋へ向かう列車も「しなの」の1本だけ、
となんとも寂しい状況である。
それでも大阪駅や京都駅には「東海方面」という案内が残り、かろうじて東へ向かう長距離列車の存在をこっそり伝えていたりする。
と書くと、いまや寂しいばかりに思えるのだが、実はこれがびっくり。
土曜休日を中心に、しなのは8両や10両に伸びる。
確かに編成が長い分、乗客は全体にはまばらになっているが、空気輸送ではない。
それなりに乗客がいる。
また岐阜から山に入る「ひだ」も平日はそこそこ、休日はかなりの乗客がいる。
特にしなのの場合は野洲でがらがらでも名古屋以東で混んでいることが容易に想像つくのであるが、
「ひだ」の場合大阪京都の客がそのままその列車の客として高山線内に入っていくと思われ、よく乗っている状態は頼もしい限り。
「ひだ」の場合編成が3両と短いこともあって、座席が埋まっている状態が目に付く。
高山へは大阪からでも高速道路がつながっていて、自動車との競合は厳しいと思うのだが、
主たる乗客の年齢層が比較的高いように見受けられる(わだらんの眼で)ので、車が敬遠されているのだろうか、
などと勝手に想像してみる。
日曜の夕暮れ時、自分のページの表紙になるような写真が撮れないか、と駅へふらふら出かけてみる。
どこかの結婚式だったのか、大きな手提げ袋を下げた一団がホームで新快速を待っている。
車なら宴会で酒飲めないし、などとどうでもいい他人の姿をぼーっと見ていると、大阪行き「しなの」が2+2+6の10両で通過していった。
最近の特急車は特急といえども編成長を変えられる形式が多いが、まさに383系などその典型。
立派な特急型ながら、まるで通勤電車のような組成に違和感を覚えたり親近感を感じたり。
車内はのんびりムードのよう、むしろお疲れモードか。
寝ている人も多いように見受けられる。
まぁ駅を通過している一瞬で乗客を全て判断できるわけではないにしろ、のんびりした雰囲気はなんとなく感じることができる。
京都まであと30分弱、いい思い出をたくさん乗せたであろう長い列車が、夕日を浴びて長い影を作っている。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 違いがわかるもの、違いを気にしないもの
5/17
日本では、かつて国鉄の組織が各車種別に分かれていたこともあって、電車と客車、電車と機関車ははっきり分かれている(いた?)のだが、
欧州ではその境がかなり曖昧で、機関車と電車の合いの子とか、電車に連結される客車とかがたくさんいる。
特に最近目立つのが、動力源を選択できて駆動部が分かれて、駆動部に関係しないその他部分は共通とするような車両、
つまり機関車と電車の合いの子のような車両が花盛りである。
機関車なのに客室があったり、電車に牽かれる客車だったり。
つまり電化区間を走るものは動力源を架線からの電気集電でまかない、
電化されていないところは動力源をディーゼルエンジン発電機として
そしてモータ駆動と電車と変わらないような構造にする、いわゆるモジュール化がはやり。
これならたいていの部分はどの車でも共通化でき、大量生産が可能で、
かつ地域の特性に合わせた駆動方式が選べたりする。
もともと日本は鉄道会社が車両メーカーに発注するのにたいして、欧州は車両メーカーが鉄道会社に車両を売り込む方式で、
どちらかといえば車両メーカーの個性が各鉄道にばらまかれやすいし、各鉄道ごとのカスタマイズがまた別の個性を
生み出したりする面白さがある。
日本では鉄道会社が車両メーカーに発注するので、鉄道会社ごとにそれぞれ個性ある電車があるのだが、
逆に大量生産には結びつかないわけだ。もとより鉄道会社からすればいままでの車両とあまりかけ離れたものでは
検修も部品調達もやっかいなわけで、継続性のあるほうが有利であろうから、なかなか会社を越えての標準化は難しい。
とはいえ、最近はコストを下げる理由から、車体の共通化は進んでいて、しかも無塗装のステンレスの車両が増えている。
一般客には、どれも同じに見えるのではなかろうか、なかなか違いを見いだすのは難しいかなと思う。
新快速に使われる223系電車はステンレスで一般的にはほとんど外形に差がなく、全て同じ車両に見える。
ところが実際には大きく4種類に分けることができる。
窓側座席に肘掛けのあるタイプ、肘掛けなくガラスが黒いもの、肘掛けなくガラスが緑のもの、
さらに肘掛けなくガラスが緑でかつ中桟のないものである。
おおよそ前面で判別は可能だし、乗れば車内の様子ですぐわかるものであるが、
まぁ一般にはどうでもいいことだろうし、気にしていないだろう。
金曜日は3498M、大阪17:45の新快速で帰る。
日が長くなって部活などで忙しいのだろうか、もう7時に近いというのに、高校生がたくさん乗っている。
そんななか、わだらんの後ろにいた女子高生の言っていた「補助椅子には背もたれのあるのとないのがあるよ」という声を聞いて、
おやっと、と思ったからだ。
わかる人には違いがわかるようだ。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 米袋10kg抱えてずっと電車に乗っているのか
5/16
水曜日の帰りの話である。
午前のうち、空を覆っていた雲もすっかり晴れて、とても明るい夕暮れとなった。
なにしろ外が見える明るさというのは気分もいい。
大阪18:15の3502Mに乗る。
12両の長い編成なので、先頭車は大きな混雑ではないものの、
やはり電車入線直前にホームに上がったのではとても座れる状態ではない。
まぁ車内で通路奥までゆうゆう入っていけるところがありがたいのではあるが。
そんな電車で新大阪を過ぎ、外を眺めていると子供の声に気がついた。
子供といってもちいさい赤ん坊。
なかなかかわいいおかあさんに抱きかかえられたこれまたかわいい赤ん坊で、
靴を履いていないところからするとまだ1才前だろうか?
おかあさんに抱っこされながら外を見ている。
電車が楽しいのだろうか、あーうーと声を出している。
わだらんの立っている位置から座席2列後ろ、
中扉の横にいて、赤ん坊はドア窓から外を見ているのである。
仕草もかわいく、眺めていてとても和む光景であった。
赤ん坊は時折吊革に手を伸ばすのだが、抱っこされた位置が低いので手が届かない。
ちょっと機嫌斜め。しかたなくドア横の扉開閉ボタンをさわって遊んでいる。
もう少し近いところにわだらんが立っていれば、赤ん坊を持ち上げて吊革を持たせることなど容易なのだが、
さすがにいまの立ち位置では少し遠く、かつわざわざ動いて世話に行くのも何か差し出がましく、静かにしていた。
するとおかあさん、さすがにずっと抱っこに疲れたのか、ちょっと赤ん坊を下に下ろしてみる。
ところが外が見えないのに不満なのか、赤ん坊は大きな声でうなってしまい、
またおかあさんは赤ん坊を抱き上げることになった。
華奢な容姿のおかあさん、さぞかし連続で子供を抱いていてはしんどいだろう、と思う。
電車は高槻に着き、わだらんの横にいたおじさんが下車していく。
いつもならこれで「よしよし、草津まで熟睡だ」となるのだが、さすがにちょっと今日はすぐに座るのを控える。
おかあさんの方を見て、手招きをするが、わだらんにどうぞ、という。
赤ん坊が座席に座ってもじっとしていないかもしれないし、立って外を眺めている方が楽なのだろうか。
わだらんは結局そのまま座っていつものように寝てしまう。
京都で目が覚めるが、まだおかあさんはドア横に立っている。
ひょっとするとこのまま遠くまで行くのだろうかと案じていたが、結局山科で降りていった。
大阪から山科までおよそ40分、おかあさんにはさぞ結構重労働だろうと思うが、
赤ん坊は結局ほぼ全区間泣くこともなくいい子していたようで、おかあさんにとってはそれが一番ありがたいことなのだろう、と思う。
電車が好きでやがて母親に電車に乗せるようせがむくらいがかわいいのかな、などと人ごとを思いめぐらせたりする。
しかしおよそ10kgくらいか、がんばるおかあさんである。
赤ん坊もおかあさん思いのやさしい人に育ってほしいものだ。
そして将来旅行好きになってたくさんの鉄道利用を、などと。
草津で大垣行きに乗り換える。もともと車内にいて長い停車時間に付き合った人、
乗り換えでしかたなく体を動かした人、なんともけだるい、重たい雰囲気が車内に漂っている。
外を見て楽しめるということなど全く縁遠い人たちばかり。
なかなか大人になってしまうと赤ん坊のように電車の移動を楽しむ、などとはいかないなぁ。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ ひとつで二つの働きをするもの
5/13
とある全国ネットの番組で、「一つで二つの働きをするもの」というものの小特集をやっていた。
わだらんは今まで知らなかったのだが、札幌ドームは野球とサッカーの両方を一つのドーム屋根で行えるのだそうで、びっくり。
まぁ今までそんなことも知らなかったのかとヤジが飛んできそうだが、今日勉強させていただいたので許していただこう。
その小特集でJR北海道のDMVを取り上げていた。
そういえばあちこちで試験を行った割には最近あまり音沙汰を聞かないのだが、どうなったのだろう?
わだらん的は正直あの程度の収容力ならあえて線路でなくてもいいのでは、と思ってみたりするのだが、
ただ北海道の場合特に冬は道路があてにならない事情もあったりするので、また一つの手なのかもしれない。
大阪17:45の3498Mに乗って帰る。
大阪駅着が早かったので、通路側ながら座席が大阪駅で取れて、新大阪すら知らない平和な帰宅。
とはいえ、京都で窓側に座っていた昔のおねえさんが下車したのですっかり起こされてしまった。
わだらんは窓側に移動してしばし外を眺めている。
もう日がずいぶん長くなり、18時を回っても外が楽しめるありがたい季節である。
京都駅を出発してすぐ、上りの新幹線と一緒になった。N700ののぞみ40号。
車内はざっと半分程度だろうか、のんびりした雰囲気に見える。
もちろん通勤電車である新快速と同等にすることはできないが、それでも窓を眺めている人の顔は
のぞみでも新快速でもあまり変わらないように見える。
でもさすが最新型新幹線、鴨川を渡る頃にはすっかり加速に差がついて、
のぞみが東山トンネルに入る時にはもう完全に抜かれてしまっている。
なにしろこの新快速が野洲に着く頃には既に愛知県内を走っている恐ろしさ、
新快速もたいがい速いと思うが、やはりのぞみには勝てぬまい。
でもそんな新幹線で通勤している人間もたくさんいるわけで、ちょっとうらやましい、と思ってみたりする。
長距離利用が当たり前の新幹線、でも通勤輸送にも使われる新幹線、一つで二つの働きといえるものではあるが、
たまに乗る長距離移動と毎日乗る通勤利用ではどちらがより楽しいのだろうか?
まぁわだらんは新幹線通勤などあり得ないから、悩むこともなかろうが。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 毎日乗る人、たまに乗る人
5/10
姫路菓子博が当初の見込みを越え、大入り満員だったらしい。
今年の5月連休は休みの配列が悪く、長期間休みにはなりにくいとかであったそうだが、
おかげで近場の行楽地の客足が伸びたのかもしれない。
実際、長浜の黒壁スクエアも好調だったそうだし、手っ取り早く日帰りできてちょっと旅行気分が味わえるところが
よかったのだろうか。
もちろん多くは家族連れで車移動だったとは思うが、わずかでも新快速利用があればうれしい気分になる。
まぁ別に株主でもないし、人ごとなのだが。
ちなみにJR西の発表では連休中の姫路駅の近距離利用者数は前年比159%とのことで
やはり菓子博の好影響はあったのだろうか、と思う。
土曜日は一日雨であった。その反動だろうか、朝のうちに駅へ行ってみると大量の人。
部活の試合?の中高生や小学生を連れた家族連れ、おじいちゃんにおばあちゃん、
まぁいろいろな人間が集まっている。今日は朝から天気も悪くなく、みんなどこかへおでかけするのだろう。
平日朝はなんとなく駅全体が殺気立っているが、休日の朝はなんとなく和やかな気分である。
もちろん休日出勤のかたも多いだろうから、すべてが楽しい移動ではないことは承知であるが。
しかし不思議なものだ。休日朝下りの新快速は編成前が混んでいて、編成後ろは比較的空いている。
野洲着時点でその傾向で、しかも野洲では編成前を中心に乗客があるので、よりその傾向が強くなる。
平日朝、特に大阪8時半あたりまでに着く新快速は、後ろがよく混んでいる。
以前にも書いたかと思うが、大阪駅や京都駅で地下鉄の乗り換えは後ろが便利で、
毎日の通勤客からすればちょっとでも楽な方、とホームを移動する。
ところが休日利用の一般客はそこまで気にせず、むしろ待ち合わせに便利な先頭車とか
ホーム上階段から下りた位置とか、その場の雰囲気のようなものがある。
だいたい休日のグループはまとまって乗車するので、前後の扉がすでに乗降終わっても一つの扉に固まったりする。
平日ならみんな乗りやすいドアを捜して走るものであるが。
とはいえ、毎日の通勤客と休日のみの一般客の乗車傾向が揃うはずもないわな。
ガソリン価格が下がらないようだ。
栗東守山のあたりは全国的にもガソリンが安く、わだらんも得をしている部類なのだろうが、
それでもやはり一時期より上がっている。
ガソリン価格の高騰はうれしくないことだが、それでも高いガソリンが車の不利用、電車利用を促進して、
乗客増につながれば鉄道会社にも環境にもいいか。
そして休日利用一般客の電車慣れがもっと進むといいものだが、そこまで欲をだしてもよろしくないか、
と改札前で人の流れを阻害する家族連れの集団を見ながら思う。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 通勤、痛勤?
5/8
歳を取ったと思いたくはないし、いつも元気でいるつもりなのだが、突然膝が痛み出した。
5日あたりから少し違和感があって、でもまぁ大したことなかろうとのんびりしていたところ7日になって急にひどくなった。
仕事をしたくないさぼり癖で出たのかもしれないが、それにしても時間がたつごとに痛みはまし、ますますつらくなってきた。
今までほとんど医者にかかったことのないわだらんがついに医者に行く決心をし、
足を引きずりながら駅へと向かい、かろうじて17:30の3496Mになんとか間に合う。
車内は混んでいたのだが、まだ外も明るいので先頭で前の風景を楽しみ、京都で座った。
足が痛いことを除けば、なんら変わりのない帰宅である。
ところが、座ってみると今度はかえって膝が痛くなった。
立っている方がまだ適度に足も動かせてよかったのかもしれない。
足を組んでみたり、体育館座りしてみたりとごそごぞしていたのだが、ちっとも楽にならない。
が、せっかく取れた窓側の席、ここですぐに立つのももったいないなどとおかしな根性が働いて、
冷や汗をかきながら守山まで耐えた。
夕方の新快速にはおばちゃんが多数乗ってくる。
どこかの買い物帰りとか、ちょっとした旅行の帰りとか、目的はいろいろなのだろうが、小グループのおばちゃんが必ずいる。
結構みんな新快速に慣れているようで、ドア付近におらずにちゃんと通路に入ってくる。
おかげで特に通路側座席に座っていると頭の上でおばちゃん同士の甲高いしゃべり声が行き交うことになるのだが、
まぁそんな話を聞いているのもそれなりに面白い。
中には突っ込んで行きたいような内容も結構あるのだが、無礼はせず黙って聞いている。
人のうわさ話は嫌いだが、おばちゃんの視点での交通関係や観光地、商業地の評価はなかなか面白い。
膝が痛くて顔をゆがめているわだらんの少し後ろ側で、新名神の話題をずっとしゃべっているおばちゃん方がいる。
道路がきれいというのがまず印象なようで、なかなかお気に入りであったそうな。
もっともたいがいの人間は新名神は道路がきれいだ、という印象を持つようだが。
わだらんはまだ走ったことがないし、あえて利用する用事もないのだが、まぁそのうち何かで新名神を見てみたいとは思っている。
とはいっても今日は膝が痛くて何も考えられないなぁ。
いつもならおばちゃんに席を譲ろうかでも窓側だからそのままでいいか、などと悩んだりもするのだが。
しかし久しぶりにこんなに電車にしんどい思いをして乗ったものだ。
やっと電車は野洲に着き駅で改札に上がるのに階段にしようかエレベータにしようか迷ったが、
結局階段で少しずつ足を動かしながら登ることにした。
バリアフリーにはあまり関係のない話だが、しかし健康そうに見える人間でも
実はそうではないのかもしれないなどとちょっと考え込んでしまった。
受付終了が19時の整形外科には無事に間に合った。
しかし結局見てもらえたのは22時15分、終わると22時35分であった。
死ぬほどかと思った太い注射針を撃たれたりXYテーブルのレントゲン台などに乗ったりといろいろあったのだが、少し痛みはひいた。
医院からの帰り、踏切で待っていると米原から戻ってくる回送電車がやってきた。
車内は未整備で座席の向きはばらばらのまま。まぁいかにも仕事してきました、と見える。ご苦労さま。
そんな回送電車を見ているとなぜか一日がとても長く感じられる夜であった。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 子供の日、大人の非
5/6
今の世の中、長生きしても年金はあてになるかどうかわからないし、さらにそこから自分の医療費を天引きされてしまうし、
まぁ年寄りにはあまり住み易いものでもなさそうだ。
同様なことは電車の世界でも同じで、最近は省エネ車両への取り替えだの、
車内に詰め込みの効く車両にして編成両数を減らすだのと、あまりお年寄りの車にはいい話はないようである。
大宮の博物館にでも置いてくれたものは果報者で、多くの高齢車両は静かに役目を終え、解体される運命にある。
特にこの数年、急速に数を減らしている車両たちは、わだらんにとって最もなじみのある、
例えばキハ58だの113系電車だの、あるいは14系・24系寝台客車だの、と憧れの車両だったり、
ずっと隣にいる車両ばかりで、それらの最期が迫っているのはなんとも寂しい思いがする。
とはいえ、世間の一般客からすれば新しい電車のほうがいいに決まっているわけで、
古い車をいつまでも走らせろなどというのは鉄ヲタのエゴである。
先日の高島市のアンケートなどを見ると、「湖西線は電車が古い」などという意見が載っているわけで、
それが一般的な感覚なのだろうと思う。
その意味で名鉄7000系パノラマカーというのは評価の分かれる車だと思う。
詰め込みは効かず、車両中ほどに入ると途中駅で降りづらいややこしい電車であるが、
展望席の楽しみたるや他のどんな電車にもひけを取らないすばらしいものだと思う。
もちろんヲタが前を見るのは楽しいが、それ以上に小さい子供がはしゃいでいるのはいい光景に思える。
電車の中で子供が騒ぐのは本来よくないことではあるが、あの展望席ならはしゃぐのもわかる気はするし、
何より電車に乗る楽しみが倍増する、とても子供向きの電車であると思う。
毎日乗るわけでない、外野のわだらんからすれば通勤需要に向かないなどという欠点はどうでもよく、
ただ楽しい電車ならいいだろう、などと無責任に思ってみたりする。
とはいえ、とにかくパノラマカーにはもう先がない。
悪い言い方をすれば宣告された末期ガン患者のようなもので、この先どんどんと仲間を減らして行くばかりである。
というか、既に相当数の車が線路上から消えていて、走っているのはもうほんのわずか。
昔なら新名古屋でしばらく待っていればやってきた電車に、今は運用を調べて狙って行かないことには乗れない、
貴重な姿になってしまっている。
2日はわだらんの勤務先は休みであったので、津に帰省する前に岐阜へと回り、各務原線内でパノラマカーに乗ってきた。
もうこれが最後の乗車かもしれないと思うと少し寂しい思いもするが、もともとわだらんにとってパノラマカーは
日常のそれこそいつも隣にいた存在で、それをわざわざ追いかけて乗ってみるということ自体既に非日常になってしまっている。
不思議なものだ。
世間は連休で民族大移動の季節である。
新快速も関東の人間からすれば特急と同じ速度で走る、非日常の不思議な乗り物なのであろう。
この時期新快速にわざわざ乗りに来るヲタも多いに違いない。
そんな電車に毎日乗っているのはよそ者から見れば贅沢なのだろう、
とパノラマカーの展望室内で携帯をさわっている通学の高校生を見ながら考える。
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○わだらんの琵琶湖線雑記帳▽ 特急料金のいらない特急利用はありがたい
5/1
ものを持っていく用事ができて、月曜日の夜、久しぶりに環状線に乗った。
日頃大阪駅で行き交う電車を見てはいるのだが、なかなか環状線に乗る機会がない、
と思っていると突然そんな機会がやってきたりするものだ。
19時過ぎに大阪駅の環状線ホームに立って、内回り電車を待つ。
内回りは阪和線や大和路線への快速もあってなかなか表示が賑やかである。
大阪人は整列乗車しないというが、少なくともこの環状線ホームでも快速の列はちゃんと伸びていて、
みんな整然としている。
もちろん実際の乗車の際には若干ずれたりするものではあるが、少なくともドア前に群がるようなことはない。
しかしせめて内回りホームがもう少し長く、前後に編成を分けて停められるなら、
もう少し乗車列もばらけてわかりやすくなるのではないか、と残念に思う。
というのも3番線には19:07の大阪始発の新快速姫路行きが入線しているのだが、
これがまた3/4番ホームの前方に停まっているので、乗車の列も短く他と交わらずなにより乗車に殺気がないのがうらやましい。
環状線経由の各快速はなかなか激しい椅子取りゲームのように見える。
特に阪和線の快速は座席数が少なく、着席は至難の業に思えるのである。
久しぶりに混んだ電車に揺られること3駅、西九条に着いた。
今や環状線の要であるが、ホーム自体は狭く、悪く言うと貧弱である。
もっとも、ここの乗換客はすぐ近場ばかりだし、駅の利用者もこの近辺の住人か
または酉島や島屋の企業への勤め人ばかりなので、そう豪華な駅である必要もないのだろうか、と思う。
メインのUSJ観光客はどうせ目の前の電車に乗れればそれでいいのだから。
と見ていると突然2番ホームのある一角に乗車列ができているのに気がついた。
はて、この時間桜島線内の駅へわざわざ整列乗車をする必要もなかろうに、
としばらく観察していると、なるほどと思わせる光景が展開したのである。
列はオーシャンアロー新宮行きの自由席の列であった。
なるほどオーシャンアローは大阪駅を通らないので、梅田近辺の利用者が
大阪駅から環状線に乗って、西九条から特急利用なのだろうか。
天王寺はまた乗車の列が長いだろうから、西九条で乗るのはなるほど理にかなっているな、と感心する。
しかし西九条19:13のオーシャンアロー29号の2号車禁煙自由席は西九条に入線する時点で
既に窓側はすべて埋まり、通路側に少し空席が残る程度である。
3号車自由席は空席が目立つので、少なくとも喫煙目的の特急利用者ではない、とわかる。
つまりはゆったり特急で帰ろうというお方なのだろう。
この直後の紀州路快速より和歌山着は30分近く速く、さすが特急である。
もちろん西九条やそれ以前からの乗客がすべて和歌山まででなく、その先新宮までの乗客であろうことは
想像できるわけで、すべては紀州路快速からのコンバートの客とは言えないのだけれど。
そう考えると特急に格差のない本線の新快速はありがたいものだ。
東側でも米原発着のはるかやびわこエクスプレスは実質新快速と所要時間に差がほとんどなく、
単に座りやすいだけの列車になっている。
速度だけなら特急と変わらず、着席の可否だけ心配すればいいというのは
阪和線ユーザーからするとやはり贅沢なのだろうか、と思う。
野洲で新快速を降りると、後ろからはるかがやってきた。
ほとんど誰も乗っていない列車を見ると、速度差が新快速と変わらず、
結果的に特急料金を払わなくてもいい、というのはありがたいものだ、とあらためて思う。
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このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |