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緑色時代最終回
〜青い春〜
2004年3月21日(日)乗車
2章 祖母島編
Scene13 ブルジョア113系の旅
3Bの乗る信越本線113系普通列車は、一路、高崎を目指して走る。
今、進行方向に対して、右側にボクと翔龍、左側にメガネが座っている。そして、3Bは思いっきり足を伸ばしたり、横になったりしてくつろいでいる。人は、公共の場所では心の糸がピーンと張り、くつろぐことをしない(というよりは出来ない)本能を持っているが、ここは違う。乗客が少ない列車の中は、将に’At home’となるのだ!
メガネ 窓を開けましょう。
翔龍 おお、いいねぇ。
はじめ 危ないけど、開けたいな。
3Bは窓を開けた。初春の暖かい風が我々3Bを優しくなでる。
はじめ って、
時速90kmの風を「優しくなでる」って表現していいのかナレーターさん!!!??
ナレーター(私)は言語力が足りない。
Scene14 折り返し列車
13:22、列車は終点の高崎に停車。3Bは列車から降りた。
が、次に乗る吾妻線の普通長野原草津口行きは、今まで乗っていた113系がそのまま折り返す列車であったので、3Bは、113系に再乗車した。 勿論、ボックス席は3人で1つGET!
はじめ [時刻表を開いて]これから行くところは、祖母島っていう駅なんだ。
翔龍 祖母島???
メガネ 乳母がいっぱい潜んでる島なのね♪?
はじめ
ちゃうわい!
で、その祖母島駅は、周りに民家が全く無い、いわば、秘境駅なんだよ。
メガネ どんな風に卑怯なんだろ? 電車賃を多めに騙しとるとかぁ???
はじめ
その「卑怯」はちゃうねん!!! 「秘境」や!!!!!
話があまり進まない。
翔龍 何しに行くんですか?
はじめ
行くだけ(爆
Scene15 いざ、祖母島へ
13:27、列車は高崎を発車。途中で、工事中の新駅(高崎問屋町)を通過し、井野、新前橋、群馬総社、八木原の順に群馬県の平野部にある各駅に丁寧に停まっていき、上越線と吾妻線の分岐駅となる渋川に停車。
はじめ 渋川だね。メガネのような奴がいっぱいいるところ。
メガネ
いやぁん、ワシそんな渋くありませぇん!
列車は渋川を発車。渋川市街を貫け、トンネルも貫けると金島に停車。ここで高崎行きの列車と交換して、金島を後にした。
はじめ さぁぁて、次で降りるぞ。
14:06、列車は祖母島に到着した。
ドアを手で開けた。
これより、秘境駅に降り立ちます!
Scene16 第一声
メガネ 牛くさ〜〜い!!!
翔龍 牛くせ〜〜ぇ!!!
はじめ 牛くせ〜〜え!!!
列車から降りた瞬間、どぎついコヤシの匂いが3Bの鼻を突き刺した。 臭い…、臭い…、真面目にこれは臭い!
メガネ 牛どっかにいるの〜?
翔龍 どこにいる〜!!?
そうこう言っている間に、列車のドアが閉まった。
そして113系普通列車は、我々3Bを祖母島に置き去りにして、ゆっくりと去っていった…。
メガネ 牛、いないねぇ。
はじめ 牛の臭いとゆうよりは、コヤシの匂いだぞこれ。
翔龍 確かに牛ではなく、コヤシの匂いですね。
はじめ 何で俺らはコヤシの匂いを牛の匂いだと思い込んぢゃったんだろうね。
Scene17 秘境度161位の祖母島駅
これが…、これが秘境駅か。駅の周りには2、3軒の人家しかなく、駅前の道路も、狭くて、車も全く通らない。ホームは高台にあり、下のほうには、まだ手入れされていない畑がある。そして、その畑を挟んで、ずっと向こうのほうも高台になっていて、国道が通っているらしく、車が走っているのが見え、また、2、3の集落も見られる。
はじめ 何だかこの駅名表、錆びていてイイ味出してるね☆
メガネ ほんまですか!!?
はじめ
食うなよ!!!
渋川方面を望む。
はじめ はぁぁ。
翔龍 どうしたんですか?
はじめ 今から線路に降りて祖母島駅全体の写真を撮りたいんだけど、線路に降りて大丈夫かなぁ?
翔龍 大丈夫だと思いますよ。もうメガネの奴は降りてますし。
はじめ あ゛〜〜〜〜〜!!!!!
メガネの奴、もう線路に降りてやがるぅ!!!
危ねぇ〜〜〜〜〜!!!!!
翔龍 先輩も降りますか? 俺は降りませんが。
はじめ よい子は絶対真似しないでね。
翔龍 誰に喋ってるんですか???
はじめ
いいや、何でもないよ(汗
僕は線路に降りて祖母島駅の全貌の写真を撮ってみた。
こうして見ると、いかにも山の中の小駅という感じがする。
待合室。開閉は出来ないが、横になってぐぅたらすることは出来る。
メガネ そろそろホームから出ませんか?
はじめ そうだね。
3Bはホームを出て、メインストリートの前に出た。メインストリートは左右に伸びていて、人は誰も通らない…。
翔龍 改札が無くて、いとも簡単に出られてしまいましたね。
はじめ そうだね。
翔龍 切符を買うところも無いんですけど、この駅から電車に乗る時はどうするのでしょうか?
はじめ こうゆう無人駅から電車に乗った後は、車内を車掌が検察に廻って来るから、そしたら切符を買うんだよ。
メガネ でも、改札も何も無いから、ここの駅の入場料はタダで済みますね。
メガネの眼鏡が光った。
Scene18 ゴルゴダの丘?
祖母島駅前には、このような芝で覆われた丘がある。
丘からの眺めはなかなかのものだ。
こんな丘だが、3Bにとっては恰好の遊び場となる。
はじめ おらおら、悔しかったらここまで登って来いよ!
メガネ
うぅぅ、負けないのね〜〜〜!!!
翔龍 うらっ!
メガネ
あ〜れ〜〜〜!!!
メガネは丘から落ちて30のダメージを受けた!
はじめ あ、もうこんな時間だ。
ここで遊んでいたらいつの間にか列車が来る時間になってしまった。
はじめ そろそろ電車が来るからホームに行こうぜ。
メガネ はぁぁい♪
3Bはホームに戻った。3人以外、このホームには誰もいない。
人気がなく、開放的で、時間がゆっくりと流れてゆく静寂さがそこにはある。
メガネ
眼鏡光線ビーーーーー!!!!!
翔龍
何すんねん!!!??
この人(メガネ)を除けば…
Scene19 バイバイ、祖母島!
暫くして、列車が来るというサイレン無しに、列車がホームに滑り込んできた。
3Bは手でドアを開け、その列車に乗り込んだ。
14:39、列車が祖母島を発車し、祖母島はいつもの静かな駅に戻った…。
翔龍 はぁぁ。
メガネ ちょっと疲れましたね。
はじめ 服についてる芝、掃わないとね。
我々は祖母島の感想については話さなかったが、おそらく、誰しもがこう思っているだろう。
祖母島駅は牛臭かった。
と。
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