このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


大井川鐵道の旅

〜クウキヨメ〜


2004年9月19日乗車


2章 尾盛編



Scene8 本当に何もねぇ!!!

車掌「間もなく、尾盛、尾盛です。」


11:38、3分遅れで大井川鐵道井川線普通列車は尾盛に停車した。

車掌「それでは、千頭方面のホームはこちらで、井川方面のホームは反対側になりますので。」

そう言われながら僕は列車から降りた。
車掌が勇ましく笛を吹き、列車は千頭に向けてゆっくりと発車する。
列車は、カーブで線路と車輪が擦れる音をキーキーと鳴らしながら、僕と、尾盛駅から、徐々に去ってゆく。
やがて列車が見えなくなり、キーキーする音も薄れてゆき、消えてしまった。

それからというもの、人間の作り出す音が一切無い。
聴こえてくるのは、虫や鳥の鳴き声、川のせせらぎ、これだけだ。(この日は無風なので、木々の揺れる音は無い。)

自然に近すぎ、つうか、自然の真っ只中の駅ではないか!!!



Scene9 聖域荒らし
 
さて、写真を取りまくるぜぃ!!!


井川方面を望む。どっちを向いても山しか見えない…。


今は使われていない、ちゃんとしたホーム。


これが現在使われているホームだ。 枕木の枠に砂利を敷き詰めただけの極狭いホームで、
もう、これを‘ホーム’と呼んでもいいのかどうかのレベルだ!
まぁ、外国に行けばこうゆうホームを見ることは出来ると思うが。
ちなみに、このホームは千頭方面のホームで、井川方面のホームは、線路の右側の石ころの敷き詰まった部分、らしい。


今は使われていないホーム上にあるタヌキの置物。
遠くから見ると、いたって普通に見えるが、

 
近づいてみると、怖い怖い!!! これは夜になると動き出しそうだ(^^;
右のタヌキなんか、尾盛駅(せいいき)にいる僕のことを拒んで(にら)んでいるようにも見える!



駅名標。枠だけが錆びていて、標自体は錆びていない。


尾盛駅の時刻表。雨や雪のせいか、ちょっとふやけて傾いている。


駅の待合室。施錠されていて中には入れないが、横にはベンチがある。


待合室のベンチの前にある池。中にはヒルが生息!!! くれぐれも入らないで!


こんな駅に、「井川線開業三十周年記念植樹」がある!


そして、タヌキの横には、観光案内の看板がある!
これらは、この駅の利用者ではなく、電車に乗っている人達に見てもらうためのものなのだろう…。


ホームから向かって右側には、木造の古い保線小屋らしきものが!
これもちょっと不気味な感じがする。


こんなに誰もいない駅なのに、待合室の裏にはこんなゴミの山が!
この駅の極稀な利用客のモラルが問われる…。



ちょっと駅から離れて線路の上を歩いて散歩していると、小さい橋梁があり、
(歩道が一切無いので、駅から出る時は線路の上を歩くことしか出来ません! やるとしたらくれぐれもご注意を!)


その下には沢が流れていた。 この沢を下っていけば大井川に至るのだろう。


再び駅に戻ったが、列車が来るまで45分はあったので、ちょっとだけ孤独から開放されるべく、
MDを聴いたり、千頭方面のホームを整地したりして、次の列車を待った。


Scene10 やっと人と会えた!

列車が来る3分ほど前、どこからともなく、キーキーする音が聞こえてきた。
その音はだんだんと迫ってきて、ディーゼル車のモーターの音も耳に入ってくるようになった。
音はさらに追い込むように近づいてきて、


やっと13:08発の列車が尾盛駅に滑り込んできた!

乗車する時に、乗客から変な目で見られてることは気にせずに、僕はとっとと席を取り、
この自然の聖域とも言える尾盛駅を後にした。

そして、接阻峡温泉を出たあたりで、僕はしばし午睡に入った。






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