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          2005.12.10 証言集会 ②
泰緬鉄道の元ロウムシャが語る

               
高嶋伸欣さんの話
         
マレーシアよりアフマド・ビン・ハムザさん
                  ワン・ママット・ビン・ガーさん

                  元日本軍通訳の永瀬隆さん
                  琉球大学教授 高嶋伸欣さんをお迎えして

証言集会会場で(かながわ県民サポートセンター)

高嶋伸欣さん

高嶋伸欣さんのあいさつ

戦争責任に関心のない日本
  歴史の真実を語り続ける大切さ

 アジアの国々では小泉首相や閣僚の靖国参拝は写真入で大きく取り上げられる。
謝罪する一方で靖国を参拝することは誠意が無いと受け取られている。「マレーシアの華人団体は日本の常任国入りに抗議する集会を開いた」と2005年4月25日の東京新聞のみが報じている。アジアの人々に今の日本の戦争責任に対する対応がをおかしいと思っている人たちが日本にもいるということを知ってもらうためにも、今日のこの集会は大切だと思う。

朝日新聞社説
 2005年12月8日の朝日新聞社説 資料12ページ
「開戦の日・
真珠湾だけではない
「太平洋戦争は真珠湾で口火を切られたのではなく、その1時間前にマレー半島に日本軍が上陸したのがはじまりだ。親日的とされているインドネシアですら、高校生向けの教科書は『わが国を占領したことのある国の中で、日本はもっとも残酷だった』と記す。それが実態だった」
抜粋・要約)


 昨年の12月8日の朝日の社説は「真珠湾攻撃から太平洋戦争は始まった」と書いていた。新聞社の論説委員に「真珠湾攻撃の1時間前にコタバルに日本軍は上陸していた。この戦争は東南アジアや中国を旧帝国主義国と新帝国主義国の覇権争いという戦争の輪郭をはっきりさせないといけないのではないか」と電話した。今年の社説は少し良くなっているのでやはり言い続けることが大切だと思った。言い続けることで歴史の認識を変えていけるのではないか。そのためにも、このアジアフォーラムのような小さな組織が毎年アジアの戦争被害者を招き、証言集会をすることは大切だ

記者会見の打ち合わせをする高嶋伸欣さん(左)と二人の証言者 県庁記者クラブで 2005年12月9日
お二人の証言者と高嶋伸欣さん(左)
泰緬鉄道と永瀬さん

 泰緬鉄道とは、タイから山岳地帯を通って、ビルマへ行ける輸送路を確保するためだった。海上輸送は危険になっていたので、どうしても日本軍には必要な輸送路だった。熱帯の病気の多い山岳地帯での工事は不可能だったので、イギリスもタイも断念したという鉄道だった。それを日本軍は15ヶ月でやったのだから、犠牲者も多かった。連合軍捕虜だけでなく多くのアジア人ロウムシャの犠牲者のこともわせれてはならない。長瀬さんは長らく捕虜やロウムシャとの和解や支援に取り組んできた方で、お忙しいのに、神戸から日帰りで、来ていただいた。

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05証言集会①アフマドさん、ワン・ママットさんの話
  05証言集会アンケート結果

週刊金曜日 (05.12.9)記事要約

 「靖国のことを話すのは中国と韓国だけ」との麻生発言(11月26日)に近隣諸国が怒っている。まもなく戦後61年目を迎えるの日本、そこにまだあまり知られていないアジアの人々の怒りのいくつかを伝えたい。
 泰緬鉄道建設で働かされた労働者のマレーシア系の人たちが、初めて、対日請求している中国系の人たちと顔をあわせたのだ」と日本の民族分断の策のなごりを超えて連携し始めた「。

週刊金曜日05.12.9 記事
 「華人とマレー系の戦後世代が話し合っているこの写真が、その新しい時代を物語っている」と記事には書いてある。この写真の中には今回、証言してくださった泰緬鉄道労働者協会会長のワン・ママットさんも同席している。そして、もう一人の体験者アフマド・ハムザ氏は12月10日の横浜で開催される証言集会にまねかれ、ちょくせつやその体験を請求内容について語ることになっている。
 次に奉納金問題がある。中国系住民が、5000万ドルの奉納金が強制的に徴収されたものとみなし、‘返金‘を求める運動を続けている。
 さらに、殉難者の遺骨発掘問題である。義山の谷間に埋もれたままの殉難者の遺骨を発掘する件である。実態を調査するとともに追悼施設を整備する計画が浮上している。費用の面だけでなく、発掘作業そのものへの日本の市民グループの参画なども話題に上っている。
 アジアの人々は、小泉首相や安倍自民党幹事長など戦後世代による海外派兵や改憲の動きを警戒している。こうしたアジアからの指摘をうけとめていきたい。
今年8月15日、クアラルンプールの中華レストランで食事するマレー系の「労働者協会MAK」のメンバー

証言集会

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