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落書き帳
12年3月15日
ケロリン風呂桶(ふろおけ)
中学3年の夏休み。一人で、私は、生まれて初めて上京した。
「とりあえず、自分一人だけで、上京とやらをしてみたかった。」
ただ、それだけだ。目的は、とくになかった。
しかも、初めての上京は、夜行列車にしようと、昔から心に決めていた。
級友から、普通電車乗り放題「青春18きっぷ」について教えてもらい、
お小遣いをためて、冊子状の5枚つづりの「青春18きっぷ」を購入した。
地元、大阪の最寄り駅から、何度も、普通電車や快速などを乗り継ぎ、
岐阜県の大垣駅から出る、普通「東京行」に乗車した。
通称「大垣夜行」と呼ばれていた。普通電車の夜行である。
窮屈な、4人掛けのボックスシートに座ったまま、仮眠。
東京駅には、明朝の4時40分頃に到着した。
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通称「大垣夜行」「大垣鈍」。18きっぷ族には、お馴染みの列車。
「15歳の夜」・・・私の人生、記念すべき初めての上京は、この列車でした。
初めて見る、意外な東京駅の姿に、私は感動した。
午前5時前の東京駅は、カラスが鳴き、動き始めた「山手線」もガラガラ、
眠りから、完全に覚めていない「東京駅の素顔」を見ることが出来た。
改札を出て、まず、国会議事堂・警視庁・皇居のあたりを散歩した。
ラッシュ時の山手線で目が廻ったのか、その後のことは覚えていない。
・・多分、渋谷のハチ公を見たのかな?
ホテルに泊まるお金などはない。
従って、また、「大垣夜行」で帰らなくてはならない。
でも、お風呂には入りたかった。今、思えば、笑ってしまうが、
夕方、新宿駅前交番で、「この辺に、銭湯。ないですか?」と、訪ねた。
「にーちゃん。新宿ですから、さすがに、この近くには、ないですよ。
不純な浴場なら、いっぱいあるけど・・・(笑)
にーちゃんが、行くような、ふつーの銭湯はないです。」
でも、新橋駅の近くにあるって事は、聞いたことがありますよ」
ついに、新橋の交番にて、徒歩5分の所に存在するとの情報を得た。
スナックやクラブ・料亭などの店が並ぶなかに、真面目な銭湯があった。
昔ながらの、普通の銭湯だった。
JR新橋駅銀座口より、徒歩5分。私の行きつけ?の銭湯
「金春湯」
私は、黄色い「ケロリン風呂桶」を見て、胸が熱くなった。
大都会の東京で、これに巡り会えるとは・・・
私は、小学1年生まで、毎日、銭湯に通っていた。
毎日、黄色い「ケロリン風呂桶」を使っていたのだ。
・浴槽に入る前に体を洗う
・タオルは浴槽に浸けない
・風呂場で、下着を洗濯しないなどの、注意書きもなつかしい・・・
そして、入れ墨のおじさん達も・・・(^_^;)
入れ墨のおじさんは、子供には、やさしかった。
マンガ日本昔話に出てくるような、立派な、龍の絵柄のおじさんは、
僕の背中を流してくれたこともあった・・
「僕のパパは、背中や肩に、なんで、絵が描いていないのかなあ?」
なんて、思ったことも・・・(^_^;)
後に、高校に入って、友人と上京した際など、
「金春湯」へは、何度か訪れている。
しかし、社会人になってからは、1度も足を運んでいない。
そういえば、地元、大阪の、銭湯にも行っていない。
当時、通っていた、銭湯は、今も健在している。
ブロンプトンで、その銭湯に行って来ようかなあ・・・。
時々、銭湯で飲ませてもらった、ビンの「ラムネ」は、忘れられない。
今も、あるのかなあ?
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