このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



コロ記

一枚の花びら 7
(コロ逝去によせて 3)




 ここでは、コロ逝去によせて、皆様からいただいたお手紙の中から
 ふたつのすてきなお話しを、紹介させていただきます。





今は自分に優しくしてあげてね。
辛い気持ちは私の想像以上だと思うけど猫を愛する気持ちがあれば
こんな時しっかりできる方が情けないよ。
しっかりしようなんて思わないで。

「Chicken Soup for the Soul」って本読んだ事ある?
心がきれいになるエッセイがたくさん載ってます。
その中で私は「Chicken Soup for the Pet Lover's Soul」が一番好き。
ペットとの生活、心の交流、別れについてたくさんのエッセイが載ってます。
その中の私の好きなエッセイの一部です。


 「人生の送り方」

ペットの安楽死に何度も立ち会ってきた
獣医さんの書いたエッセイです。


10歳になる老犬の健康状態が悪くなり、
夫婦は悩んだあげく安楽死を選びます。
自宅で獣医さんに処置をしてもらう事にしました。
その夫婦には4才の男の子、ショーンがいますが
夫婦はこの経験から、
ショーンも命について何か学んでくれるかもしれないと思い、
彼を愛犬の安楽死に立ち会わせます。

ショーンは最後に落ち着いて、
最期をむかえる老犬を一度なでました。
きっと幼すぎるショーンには、
ここで何が起ころうとしているのか、わからないのでしょう。
そして静かに、老犬は息を引き取ります。
私達は動かなくなった老犬を囲み、
「何故、動物の命は人間より短いのだろう」と、
嘆き悲しみました。

静かに聞いていたショーンは突然
「なぜだか知ってるよ」と答えます。
そして驚いている私達に向かって、こう言いました。

「みんな良い人生を送る事を、
 習うために産まれてくるんでしょ。
 みんなを愛したり、親切にしたり。
 動物達はそんな事、とっくに知っているから、
 僕たちみたいに長く生きなくても良いんだよ。」


この言葉は、私達の心に、とても強く残りました。



私も猫の知っているいい人生の送り方を
ゆっくりだけど確実に学んで行こうと思ってます。
コロちゃん色々な事教えてくれてありがとう。

〜このお手紙のエッセイは、コロフレンドのケイさんが翻訳したものです〜


お手紙の中に書かれている「Chicken Soup for the Pet Lover's Soul」という本は
国内でも翻訳出版されています。
日本国内での出版は
「こころのチキンスープ11 動物たちの贈りもの」
ジャック・キャンフィールド/マーク・V・ハンセン/他編著、福岡佐智子訳 (ダイヤモンド社)です。





コロの訃報を知った皆様から、たくさんのお手紙をいただきました。
そのお手紙の中で多くの方々から、あるひとつの詩を教えていただけたのです。

動物との別れが寂しくないように綴られた1編の詩
別れてしまった動物と再び逢う事のできる詩
今日の別れは永遠の別れではない事を教えてくれる詩

その詩の名は「虹の橋」

最愛の人の悲しむ姿に、誰かが匿名で贈った詩なのでしょうか、
この「虹の橋」は原作者不明のお話です。
英語で書かれた原文は世界各国で翻訳され、
インターネットを使い急速に広がっている、との事です。
検索サイトで「虹の橋」と入力すると、多くのページが検索される事と思われます。

一緒に暮らしていた動物と再開する
「THE RAINBOW BRIDGE ・ 虹の橋」

動物と暮らしていない人達が動物と出逢う
「AT THE RAINBOW BRIDGE ・ 虹の橋で」

このふたつの詩が、多くの人々の心を優しく、穏やかにしています。


ここで紹介させていただく「虹の橋」は
ふたつの原文を読みながらそれを、コロと私に置き換えてみました。
このお話を知った方々はきっと、登場人物を自分達に置き換えているものと思われます。
私も、そんな中のひとり・・・なのです。

それでは、コロと私の虹の橋へ
どうぞ



 「コロとわたしの虹の橋」

あれからどれだけ過ぎたのだろう
どれだけさまよっていたのかはわからないが
何処を見ても 何処へ向かっても 薄暗い闇の空間は広がっていた
あとどのくらい 私はここにいるのだろう
そう感じた途端に 目前に大きな光の輝きが降り注ぐ

その明るさに目が慣れると その素晴らしさにおどろいた
青々とした木々 咲き競う花々 ゆるやかな野山に小川のせせらぎ
暖かく澄んだ空気の中を進むと 私の目の前に1匹の猫が

その猫がコロだという事に気がつくまでに
それほどの時間を費やしてはいない
今まで以上に穏やかな顔のコロは「にゃん」と鳴いたのだが
その声は自然に「やっと逢えた、待ってたんだよ」と理解できる

コロに案内されるままに進んでいくと コロの異変に気がつく
異変と言ってよいのかわからないが コロは寝たきりだったはず
それが今では 元気なとき以上の軽快さで スラスラ歩いている
しばらく一緒に歩むと コロはふと立ち止まった

私は大きな幸せに包まれていた
心の中は今 幸せであふれている

私が私として過ごしていた時間に出逢うことのできた動物たち
コロ ポー ミー ぶんちゃん 
一緒に過ごした金魚や昆虫たち
つい先日別れた子もいれば 私の子供時代に別れた子までも
うちの子たちがみんなで 私が来るのを待っていたのだ
誰が主人公でもないこの空間で
みんなと一緒に語り遊び 久しぶりの再会を楽しんだ

ふと周囲に目をやると不思議に思う事が出てくる
コロたちのように 人と暮らさなかった子たちはどうなるのだろう・・・と
そう言えば家の近くにいた 人と暮らす事のなかった子たちの顔もある
そこで コロに聞いてみる事とした

「大丈夫だよ
 人と暮らす事のなかった子たちは
 私たちと暮らす事のなかった人と一緒に
 あの橋を渡って行くんだ
 みんな すっごく良い笑顔でね」

どこからともなく私たちの前に 光りが集う
七色どころではない 多くの色を放つ光たちが束となり
一本の架け橋のようになっていく
この先にはきっと すばらしい世界が広がっているのだろう

「さぁ、コロ、ポー、ミー、ぶんちゃん、そしてみんな、『虹の橋』を渡るよ」

                                  DOOGEN



「虹の橋」と「虹の橋で」は、インターネット上に無数に広がっていますが
「虹の橋」は書籍としても翻訳出版されています。
日本国内での出版は
「今日もまた猫たちを救う犬」
フィリップ・ゴンザレス/リアノー・フライシャー著、内田昌之訳 (草思社)です。





花びら6へ 花びら目次へ 花びら8へ



このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください