このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

日向マターリ隊、 偉大な本の著者に会う。
ある夕焼けのきれいな月曜日の夕方のこと。“宮崎焼酎おぉそりてぃ”こと 石原けんじ大佐先生様 から電話を頂いたのですね。とりあえず車を一ツ瀬川の河川敷の途中に停め、“おしゃべり”である。


goida:「大佐先生。どもですぅ。忙しいですかぁ?」

大佐先生:「奄美行きの反動がきてねぇ・・・。忙しいよ!!でさぁ、
       今度あの
偉大な本の著者先生が宮崎にやってくるらしい
       っちゃけど。」

goida:「らしいですね。ということはマターリ隊の久々の活動ですか?」

大佐先生:「そう言うと思ってさぁ、もう“みょうが屋”を手配済み。
       まーかせて!!」

goida:「さすが、大佐先生でやんす!!」


というわけで20日の午後7時ということで、電話を切ったのであった。
その後、大佐先生はインフルエンザなのかノロウイルスなのか原因不明のおう吐、腹痛に悩まされていた。

・・・実はのん方直前の土曜日の昼頃までダウン。金曜日も仕事を休んだそうだ。実際に土曜日の昼に電話を確認のかけたときには声がもう“死にかけて”いらっしゃった。

・・・ん?私は前もってインフルエンザのワクチン接種を受けていたので大丈夫でした。でも後から聞いた話ですが、このワクチンってB型のウイルスには効かないというらしい。これは気を付けなければ。
約束した時間の5分前に到着した。どうも、高校以来の習慣が抜けないのだ。何から何まで5分前集合を徹底させた妙な高校であったが、“みょうが屋”の酒類陳列棚を観察する時間が出来たのでこれはオッケーでしょう。

「あっ!!大堂津の宮田本店のみりんがあるーっ!!」なんて店にとっては迷惑以外の何でもない探索行為を繰り広げていたところに、偉大な本
『こだわり店主がズバリ選んだ本格焼酎55』の著者である“ 酒のこばやし ”さん御一行が到着された。本日は日向國入りした後、飫肥藩や鵜戸神宮を周遊されたという。ご案内役は“ 旭 萬年 ”の渡邊幸一朗専務がつとめられた。なのに私なんて店の中に座り込んで・・・。ううっ。失礼いたしました。

それにしても、大勢でいらっしゃったのですねぇ。やや、こばやしさんの奥様もいらっしゃったとですか!?かなりの美麗とお噂は伺っておりまして、いやはや聞きしにも勝る!!前回の東京行きの際にはお会いできなかったので、うれしかですばい。ん?こちらのお二方は?えっ?今度結婚されるとですか?これはこれはおめでとうございます。しかも、この日向國旅行が新婚旅行だってと言われるのですか!?いやぁ、この太陽と緑の国を選ばれるとはお目が高い!!日向國の住人としてはもう感謝感激でありますよ。ささ、皆々様。こちらにどうぞ!!

何とも怪しい客引きのようになってしまったのだが、座敷まで案内奉ったところで「
ぎょっ!!」となった。4人がけのテーブルだったのですよ。前後に日本最長のレンジを誇る日向時間を厳守される大佐先生を入れましても、1、2、3・・・、6、7人・・・。座布団も4枚しかないよ。足りないじゃないっすか!!店も予約でいっぱいで席を空けられないというし・・・。大佐先生!!「まーかせて!!」じゃねぇがっ!!

(ここで一応の弁明をしておくが、今回のこの不祥事は誰が幹事と決めなかった我々マターリ隊の連帯責任である。大佐先生一人が悪いのではない・・・が、やっぱりネタ的に面白いので大佐先生一人に被ってもらおう。)
日向時間実践中の大佐先生を待つ間、手持ちぶさたの我々を察してみょうが屋の女将さんが気を利かせて生ジョッキ、そして生ホルモンを出してくださる。

「カンパーイ!!」

結局、大佐先生未着のまま会は始まったのである。おのおの「生センマイうひょぉぉぉ・・・!」などと某大佐の存在など忘却の彼方・・・。それにしても和牛のホルモンを生で食べるっちゅう事は幸せなのですよ。そう市場に出ることは無いのですから。あぁ、レバー甘ぁ・・・。

皆がセンマイ、ハツ、レバーなどを一通り食べ終わり、ジョッキを空けて焼酎に突入する。大佐先生は何時の到着だろうか。そろそろだと思うのだが。
幸一朗専務は出荷が始まったばかりの“新作”焼酎『無濾過・芋 旭 萬年 【大地の夢】』をこの会の為に持参されていた。さっそくこの“ダイチノユメ”というでんぷん用甘藷を用いて白麹で仕込んだ焼酎をお湯割りでいただく。・・・まるで大根っ葉のような風味がちくちくする所があったのですけど、その風味のふくらみに「美味い!!」と自然に口に出るような焼酎でした。皆さんは店頭にて同品をお求めの上、ご賞味下さい(爆)。

『大地の夢』の入ったコップを手にするこばやしさん(右上画像の右側)。今年元旦にあの偉大な本を出版されたばかりであるが、その評判は皆さんもよくご存知。売り切れとなった書店が続出したのである。この本の最大のウリは「非常に偏った内容である」ということ。本の目次に並ぶのはこばやしさんの思い入れのある銘柄だけなのである。これまで各産地に当たり障りの無きよう・・・、人気のある銘柄を・・・という本が多かっただけに貴重。文庫サイズで何処でも一緒にお出かけオーケーであるのも嬉しい。

実は、私は悩んだのです。本を持っていってサインをしていただこうか。散々悩んだのですが、出発の時には頭の中から全く消えておりました。我ながら本当に鳥アタマだ。

焼酎のお湯割りで場が和んでいたところに、やっと大佐先生が到着した。

大佐先生:「遅れて済みませんでした。こばやしさん、お久しぶりです。
       えぇーっと、こちらは・・・。初めまして。」


専務や私から「
7人じゃここは狭いっすよ!!」と突っ込みを入れられ、しかもこばやしさんに「やっぱりこいつはテゲテゲな野郎なんだから!!座布団無しな。」とお叱りを受けつつ大佐先生は席に着いた。そして『大地の夢』を並々コップに注がれてグビグビと口に含み、ようやく落ち着かれる。
大佐先生が「こちらは?」と気にされていたお二方がいらっしゃる。Iさんご夫妻(婚確)である。こばやしさんのお店の常連という。先ほども書いたが近々ご結婚の予定があり、この日向國を新婚旅行の行き先の一つとして選ばれた(もうこのお言葉に嬉しくて嬉しくて・・・)。それにしても、奥様。かわいらしいですねぇ.・・・。

Iさん(ご主人)の本職は東京都内の某有名ホテルの和食担当だそうで、「どうも職業柄・・・・(笑)。」とおっしゃりながら、率先して網の上の和牛のロースやはらみなどをひっくり返される。そのようなわけで、絶妙な塩梅に焼かれた牛肉はうひょぉぉ・・・であった。

「いつも飲んでいて大好きな焼酎が造られているところに始めて行ったんですよ。ここであの焼酎が造られているんだぁ・・・って感動しました。」

本当に嬉しそうに話される。朗らかで話していても気持ちが良くなった。
福岡市民であった1年間。近くにあった焼き鳥屋さんで“ 九州焼酎探検隊 ”の猛牛師から散々聞かされていたのだが、こばやしさんの奥様は本当にお美しかった。お顔をお見せできんとが残念ですばい。

うぅむ。うらやましかぁ・・・。
肉をあらかた食い尽くすとコースの最後を飾る“にんにく焼きめし”が登場する。本当に美味い一品なのだが、これが出てくるとデパートの閉店間際に流れる“蛍の光”のようで、食べながら寂しくなっちゃうのですよね。
そのような私の心などつゆ知らず、大佐先生はといえば・・・、
何と、カウンターの常連さんに『大地の夢』を振る舞っていますた(爆)。

この後、私と入れ替わり立ち替わりで遠方からの客人に粕取り焼酎や宮崎の絶版焼酎による爆撃を加えていったのであった。大佐先生から渡された“ 富源 ”の入ったコップを渡されたこばやしさんが、

「こんな(いろいろな)種類の焼酎は、この人達と飲む機会でもないとまず
飲めないよ。」


とIさんに話される。何だかそれが嬉しくもあり、こそばゆかった。


乙類焼酎で漬けた梅酒の話や、関東での“某Mたまご隊員”の悪事の数々、御一行が昼間回った日南の風景のこと・・・。本当にいろいろなことで盛り上がり、他のお客さんにご迷惑をおかけしたかも知れない。そう思えるほどに時間が経つのが早かった。こういった機会の度に思うのだが、本当に『たかが焼酎、されど焼酎。』である。こうやっていろいろな人と出会えるのもこの嗜好品のおかげなのだ。感謝。

ん?大佐先生がなにやら持ってこられた。『大地の夢』の直燗だそうだ。さっそく小さな杯に注いでもらったが、これはこれは。先ほどお湯割りで感じたツンツンとした感じが感ぜられない。素直に甘みが広がるのである。最後の最後に投下された大佐先生の荒行に一同、黙りこくって焼酎を味わったのだった。

最後になりましたが、皆様ありがとうございました。日向國に再訪の折には、是非とも宜しくお願いいたします。
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(05.02.22)

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