このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
宮崎県日向市東郷町 (株)富乃露酒造店
(2010.02.28)
昨年、日向市の細島港に海上自衛隊の新鋭艦「ひゅうが」が寄港した様子を
紹介
させてもらったのだが、そこで「ひゅうが」の艦容をラベルに図案化した2本の瓶をご覧頂いたのを覚えてらっしゃらないか。単なる25度と14度の“
日向 あくがれ
”のラベル替えではあるが、コレクターアイテムとしては貴重な物であったと思う。
私はといえば、きっちり消費をしてしまったわけであるが、開封に当たってはかなり迷ったのですね。今頃になって取っておけば良かった・・・と後悔しても遅いか(自爆)。
『14』と度数が大書きされた黄色いラベルは今でもセンセーショナルであるが、発売当初はそれに加えて“14度”という度数設定にもぶっ飛んだ。鹿児島の銘柄ではそのままや冷やで・・・と飲み方を提案した商品はあったが、宮崎ではこういう商品は珍しい。
宮崎の焼酎を考えますと、蔵のある地元で消費されることが一番だと思う。ただ、焼酎生産県故の問題もあって、大手の蔵元の焼酎が1升で1200円くらいで売っているのを見ると、そっちの方に流れてしまう。
この焼酎も「価格を抑えることで、地元の飲んべえに気軽に楽しんで欲しい。」と地元限定で販売されたと記憶しておりますが(単純に廉価版の焼酎を出すというのではなく、度数を下げて「身近に楽しんでね。」と飲み方も含めての提案であったのは驚きでした)、そういった蔵の姿勢にも県内の状況が現れていると思う。もともと牧水酒造という焼酎蔵が東郷町内にあり、
富乃露酒造店
はその廃業後に入ってきた新しい企業であるが、何とか地元に溶け込もうと積極的に地元の行事に参加している。
生活の酒・・・という意味では安い焼酎を購入するという行為も仕方ない部分はあるが、これからは地元企業を支えるという意味も考えなければならない。
青島の土産物屋街で店頭にばばーんと並んでいたのを見かけていたりもしたのだが、なかなか買う・・・という行動を起こせなかったのである。何かしら自分の中で理由を作って・・・といったところなのであるが(正直に申しますと、色々目移りしてですね。宮崎の銘柄・・・と油断しておったのです)、自宅の近くの酒店に置いてあるのを見つけ、ようやく購入してきました。
味わいですが、出たばかりの頃の“あくがれ”からする、当然ながら今のものはずっと進化しているように思えます。余韻というか、味わいが奥深くなった・・・というか、改めてそう感じました。買ってきて早々、そのまま生で飲んでおりますが、すーっというような飲み口で、最後の方に芋の香りがふっと現れるのですね。スムースな味の移行についつい飲み過ぎる危険性もあるのだが、うまいなぁ・・・と思ったのはやはり熱を加えた時でして、千代香にとくとく・・・注いで燗を付けてやるとサイコーなのでした。
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