このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

明月
まさり
明石酒造(株) 宮崎県えびの市

(2011.02.07)
昨年の10月に東京へ出張した際、宮崎空港ビル2階売店に紅と白のラベルの焼酎が並んでいるのが目に入った。

1本はデンプン質の白芋“コナホマレ”を使用した“
明月ほまれ”という銘柄。これについては、以前より蔵元の 明石酒造 さんから発売されており、以前のシンプルなラベルから重厚な従来からの“満月”をモチーフとした絵柄に変わっている。こっちの方がずいぶんと垢抜けた感じだ。そして、もう1本がこの紫芋を使用した焼酎。紫芋は宮崎県産の焼酎でもお馴染みな“アヤムラサキ”を使用し、芋の名前から“まさり”という名を酒名にもらっている。

この“
明月まさり”という焼酎なのだが、蔵のサイトによれば『好評完売』とのこと。次回販売は次の秋ということで、年1回の限定販売品という位置づけの様だ。事実、上記の宮崎空港ビルの売店をその数週間後に訪れてみたが、その姿は棚に無かった。酒店巡りを余りしていないので実態がわからないところもあるけれども、その姿を見かけることは希で、あったとしても残り僅少・・・といった具合。酒店によっては、その存在すら知らない所もあった。

私はと言えば、夕食の食材を買いに行ったスーパーの店頭で発見し購入したのでした。それにしても、購入しておいて良かったですわ。

明石酒造さんの甘藷焼酎のイメージとしては、芋の風味が良く出ているという物。レギュラー銘柄は米焼酎のブレンドにより甘藷プラスαの奥行きがあるのだが、 黒麹 新酒 (ここで新酒を出すのは反則かなぁ・・・)では前面に出たその味わいに素直さを感じる。季節柄、湯割りをメインにいただいていると付け加えさせていただくのだが、この“まさり”もそのイメージそのままであって、紫芋の持つ香り、味わいが良く出ている。紫芋を使用した他社の製品を最近飲んでいないのだが、より鮮明にそれらを感じるように思えた。

最後に。この“まさり”のアルコール度数は25度。同社は販売する焼酎のほとんどをこの25度に設定している。宮崎に住んでいるとこのような事に違和感を覚えたりするのであるが、立地するえびの盆地がかつては“旧島津氏領”であるという歴史的変遷による。話し言葉や人柄などにそれを感じる機会も多いが、加えて、人々が好む焼酎のアルコール度数にまでも影響している。面白いもんだ。
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