このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

6月15日。西都城駅の駅前にある“さいしょ酒店さん”主催の「故郷の味 『本格焼酎』 蔵元さんと飲んみろ会」が開催された。一月前に2人分予約を済ませたのだが、平日の18時受付、18時半開始。私は必殺“年休消化”を使えばよいのだが、パートに入っているwifeはそうもいかない。当日、終業1時間前に職場を離れ、仕事が終わったばかりのwifeを拾って269号線を都城に向かって急いだのである。

・・・結局、宮崎市内を出ない内に渋滞に巻き込まれてしまった。会場のホテル中山荘の駐車場に着いたのが18時45分頃。遅刻である。
日向マターリ隊、 もみくちゃの夜、飲んみろ会。
階段を上がり、受付を済ませた。会場には畳が敷かれ、みんながどなたかの講演を聴いている。邪魔にならないよう、ぐるっと会場を回って、正面から壇を見て左側の隅っこにかがみ込んだ。

「ん?」と壇の真下に座っている人物と目が合う。“日向焼酎界のプリンス”石原けんじ大佐先生その人であった。カネゴン隊員の後ろ姿も見える。

・・・必死に手招きをされている。こっちへ来いってですか?嫌ですよ。まだ公演中じゃないですか!しかもそんな前の方の席。
手招きする大佐先生をとりあえず無視ぶっこいて、講演をまじめに聞くこととした。タイトル「焼酎ブームの現状について」。

「先日、森伊蔵の精巧な偽物が出たとTVや新聞紙上で話題になりました。このような事件が起こるということは、このブームが何らかの転換を迎えているということです。今、焼酎ブームを引っ張っているのは“熱しやすくさめやすい”東京という市場。東京という市場は、先の地酒ブームの時もそうでしたけど、はっきり言って無責任・・・。」

どこかで聞いたことがあるお声と思っていたら、雑誌『 焼酎楽園 』の小林編集長ではないですか!!福岡で一度宴席に同席して以来2年ぶりだ。
「焼酎は風土の酒です。地元の人がそれを踏まえて地元の酒を飲んで育てていけば、このブームが終わってもその酒を守っていくことができます。本当の“定着”とはこういう事じゃないでしょうか。」

このお言葉は心に響いた。いつも飲むのは大メーカーの焼酎。何か記事になったりすると一時的に大騒ぎとなる宮崎の人・・・。県外でもてはやされる焼酎が地元で買えない責任は、当然飲み手である県民にもある。
講演も終了。小林編集長に挨拶も済ませ、席についた。早速乾杯だ。卓上には幾多の銘柄が並べられているが、各蔵元が実際に仕込みに使われている“割水”をコップに注ぐ。後でたくさん飲めるからよかじゃない・・・という計らいだ。カンパーイ!!

実はこの時点で悲しみを知ってしまう。“日向焼酎界の花”マツユカ女史が欠席されていたのだ。大佐先生に「いじめたんじゃないんですか?」とお尋ねしたが、仕事のためにキャンセルとなったらしい。楽しさ激減、激涙・・・。

この会に参加される蔵元は11場。順不同で挙げさせていただくと、まず沖縄県からは『 春雨 』の“
宮里酒造所”、鹿児島県は“大海酒造”と“西酒造”の2場、そして我らが宮崎勢は諸塚の“藤本本店”、高鍋町“黒木本店”、西都市“岩倉酒造場”、国富町“川越酒造場”、田野町“渡邊酒造場”、日南市が“古澤醸造”と“小玉醸造”、そして串間市の“松露酒造”の8場。これに対し約180名の参加者を数えたのだが、これにしょちくれ集団“日向マターリ隊”の 石原けんじ大佐先生 ぼんくら兄やん、そして不肖goida&wifeの4名と、“ 九州焼酎探検隊 筑前本隊カネゴン隊員も含まれるのであった。
主催の“さいしょ酒店店主”税所隆史さん(右)と話し込まれるカネゴン隊員。

カネゴン隊員:「何度かお伺いしたことがあるんです。」

税所さん:「そうなんですか。ありがとうございます。」

カネゴン隊員:「焼酎楽園しか買って帰らないんですけど。えへへ・・・。」

税所さん:「!?」

goida:「大学時代は何本か買わせてもらいに伺ったのですけど、今は僕も
     焼酎楽園を買いに・・・。」


税所さん:「探検隊ってそんな人ばっかり・・・じゃないですよね?」

こんな隊員は2名だけです・・・。誤解無き様。
カネゴン隊員の右隣に座られていた渡邊酒造場の渡邊幸一朗専務。次から次に来る挨拶への対応に大忙しであった。

右画像は発売が近い、愛媛県産の裸麦で仕込んだ“
万年星”。イベントに合わせて急遽瓶詰めした物だそうで、確かに荒いと思えるところがあったが、渡邊酒造場の焼酎らしい味わいでした。香りサイコー!!ロックよりはお湯割り向きかな。
黒麹萬年 ”を黒千代香で温めるという荒技をやってのけたけんじ大佐先生。これはこれで、円くなった風味は美味かったのだが、大佐先生本人は周りに注ぎ回っている。焼酎の入ったコップを倒し、ふきんで拭き終わると勝手にどこかに行ってしまった。この席はずっとこのまま。空席だ・・・。本当に腰が軽い人である。その行動力は酒が入ることでパワーアップされるのであろうか。

それにしても人が多すぎる。会場の至る所で笑い声。1升瓶を持って移動する人・・・。賑やかな宴会である。これでは大佐先生の大きなお顔も探すのに苦労するじゃないか。
川越酒造場の川越雅博さん。飲食店さんの挨拶ににこやかに対応されていた。

先のFM宮崎の放送で、「渡邊さんと潤平さんが市場をリードしてくれるのでありがたいです。」と言って、幸一朗専務と潤平さんに「どっちがですか(爆)!」と突っ込まれていたが、この画像のままの謙虚な人である。

実は本人。この放送は恥ずかしくて聴けなかったとか。
串間市で薫り高い焼酎を造られる松露酒造からは矢野専務が参加されていた。これまたたくさんの方と歓談中であったが、強引にも割り込ませていただく。みょうが屋で、そして昨年の 県畜産共進会 で。お会いするのは今回で3度目だ。座るなり“松露うすにごり”をコップに並々と注がれてしまった。ふくよかな味わいで非常に美味いが、生でガブガブ飲むのは辛い(汗)。
ここで偉大なお人が現れた。渡邊酒造場の“プロジェクト萬年”はこの人がいなかったらできなかったと言っても過言ではない、“JA全農えひめ”の渡辺幸博氏である。氏のおかげで裸麦の“万年星”が世に出ることとなったのだから、本当に感謝の一言である。市販バージョンがどげんなるとかかなり期待だ。

ここで、背後より声が・・・。

「あのぉ、渡邊さんですか?」

カネゴン隊員や幸一朗専務と話しながら、ちびちび飲んでいると声をかけられる。なんと、幸一朗専務に間違えられてしまった。蔵元面して座っていた訳じゃないんですけどねぇ・・・。似てないっすよね。専務?

とりとめもなく話をしていたところで、ついにおひらきとなった。焼酎は各人1本ずつもらっても良いと許可が出たので、ここで争奪戦が始まるのだった。私はといえば、“
藤の露”の古酒。最後の最後で大佐先生をうらやませてしまった。大佐先生が持っていたのは“藤の露”のレギュラー・・・。「ちょっとまってよぉ・・・。」と絶叫されていたが、ふふふ・・・、良いでしょ?

次の日仕事があったために一次会でお暇することとしたのだが、後で大佐先生に電話を入れると都城でお飲みになるのか、がははははと豪快な笑い声が聞こえる。しかも今から焼酎ではなく、シングルモルトを飲むとか。何やっていらっしゃるのだか!?。
小玉醸造の金丸潤平さん。はっぴの袖を掴まれたりと、こちらも忙しい。
潤平さんは、今回、面白い物をご持参されていた。“杜氏潤平”の酵母違いの品。

「清酒蔵で修行していた時の経験から酵母を変えるだけで性格をガラリと変えることができるのを知っていたので、2号酵母を使って試しにやってみたんです。面白いのができましたよ。」

早速、瓶を強奪。カネゴン隊員と飲んでみたが、・・・うーむ、確かに違う。レギュラーの“杜氏潤平”はといえば、ピリッとメリハリのある風味。しかしながら、これはその角が取れた味わいなのである。こりゃ面白い。
そうしていたところに、ぼんくら兄やんがふらふらとやってこられる。いらっしゃっていると話は伺っていたけれども、なかなか見つけることができないでいた。私は2度目ですが、カネゴン隊員とは初顔合わせ。

・・・なのにこんなにうち解けあっている。これを撮った後、“白麹萬年”を持ってまた人波へと消えていかれた。
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(04.06.18)

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