このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


明石フェリー
(明石〜岩屋)

明石海峡大橋と明石フェリー
 世界一の吊り橋、明石海峡大橋。神戸と淡路島を結び、大鳴門橋とあわせて本州と四国を陸続きとする、夢の架け橋。この大きな橋のほぼ真下で、小さなフェリーががんばっている。
 明岩(めいがん)フェリーの名でも呼ばれるこの航路は、かつては「公団フェリー」と呼ばれていた。国道28号線をつなぐ「海の国道」として、道路公団によって運航されていた航路であった。現在の会社に引き継がれたのは、明石海峡大橋が着工された昭和61年のことである。
 神戸市から明石市に入って間もなく、国道2号線から分岐する28号線。この道を走っていくと、そのまま明石港に行き着く。28号線はここで一旦途切れ、淡路島の岩屋港から再びその姿を現す。この間を結ぶ明石フェリーの所要時間は約20分。短い、しかし船旅気分を満喫出来る航路だ。
 高速道路の料金所のようなゲートで料金を支払い、駐車場に入る。かつては2時間待ちというのもざらにあったが、大橋開通後はやはり利用者数は減少しているらしい。しかし、大橋に真っ向から立ち向かっていくその姿勢には、応援を送りたくなる。これからも利用していこう。
 フェリーに乗り込むと、雨でも降っていない限りはデッキに出ているのがよい。港を出ると間もなく、明石海峡大橋の全景が目に飛び込んでくる。航路のほぼ全ての場所で、橋を見ることが出来るのも、この航路の持ち味といえるだろう。
 フェリーはぐんぐんと橋に近づいていく。フェリー、貨物船、客船、そして漁船。様々な船が縦横に行き交う明石海峡を横切って、一路淡路島を目指す。1500トンに満たない小さな船が、流れの速い明石海峡に真っ向から挑む。これもまた、この航路の持ち味の一つだ。
フェリーから見た明石海峡大橋
 遠くに見えていた橋が、目前に迫る。主塔の頂点は見えないくらいに高い。海面から道路面までは80メートル以上あるという。これも見ていると首が痛くなりそうだ。フェリーは橋の真下をくぐって行く。左手には主塔の橋脚が、右手には巨大なアンカレイジと、その周りに整備された公園が見える。この公園も、海を眺めながら日長一日を過ごすにはもってこいの場所に思える。
 橋をくぐると間もなく岩屋港だ。ここもかつてはフェリーに乗るために長い渋滞が起きるくらいだったが、今ではそれほどでもないようだ。
 フェリーから走り出す。目の前から、国道28号線が再び始まる。さあ、走ろう!

大きな橋をくぐる小さな船、短い航路。
しかし旅の魅力としては、橋のスケールにも負けない。

明石フェリー


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください