このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
【古事記考】#1 この連休に「古事記」を読んだ。 何かの資料にと購入したのだろうか。研究室の机の上に置かれていたので、ついつい手に取り、 しげしげとまた眺めてしまった。 「臣安萬侶言す。それ、混元既に凝りて、氣象未だ効れず。名も無く爲も無し。・・・」 意味が分からん。 悔しさからついムキになり、何度も繰り返し読み込んでやる。するとどうだろう、読書百遍意 自ずから通ず。読めるようになっているではないか。 次にいつの間にか意味が分かるようになってくると、この書物のおかしな点に目が向き始る。 我が国最初の歴史書だとか文学書だとか、授業でその名を知っていたものの、これまで全く 読んだ事はない。これは大半の人間がそうなのではあるまいか。 神話の部分にだけ関して言えば、因幡の白兔や八俣の大蛇(やまたのおろち)らは、どこか で耳にしたことがあるという程度だろう。 今回初めて「古事記」を読んでみて、非常に残念な気持ちになった。 なぜこれを授業で教えてくれなかったのか! 面白いのだ、はちゃめちゃすぎて。 古事記は上中下3巻からなっており、おおむね「神代の話」、「神代から天皇の世界へ」、 「各天皇の記録」に分けられる作りになっている。 ちなみに今回参考にさせていただいたのは、岩波文庫「古事記」(倉野憲司校注)及び同じく 「日本書紀(1)」である。 さて、古事記を読んでみると、自分の認識と随分かけ離れた書物であることに驚かされる。 登場する神様はとんでもないし、記されていた天皇の業績も多分にプリティーなのである。 神話に対する勘違いも多く、その点でも大いに勉強になった。 たとえば「伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)が矛でこねこねして作った島」。 あれを私はずっと日本だと思っていた。それが違うのである。研究者の間でも「正体不明」 の島なのだそうだ。 ではその内容を見ていただければと思う。今回の「古事記考」は、ページ下の [続く] をクリック して行っても概要をつかめるよう構成されているが、まず直下のリンク先から順に一読される事 をお勧めする。少々長くはなるが、より深い楽しみを望まれるのなら。 [目次] < 神代その1 > 〜天地開闢から天の石屋戸まで〜 伊邪那岐・伊邪那美は淤能碁呂島に降り立ち結婚。現在の日本列島の各島々を皮切り に、八百萬様々な神様を生み出して行く。 < 神代その2 > 〜因幡の白兔ほか〜 その他の神々の物語。因幡の白兔の背景から、八俣の大蛇や海幸彦・山幸彦の話など。 <天皇の世代>・・・(以降、下の「続く」をクリックしてお進み下さい) <総括> <「天の石屋戸の謎」> <付録:「神々の名前」> [ 続く ] |
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