うどん参りを繰り返してきた我々の常識が、暮れのうどん参りと冬のうどん参りである。故に恒例・冬のうどん参りと呼んでいる。だから、十二月に続いて、一月に饂飩参りする事への自己弁護にはならないのだが。今年最初のうどん参りは、国道九四フェリー(佐賀関−三崎)のニュー豊予二枚きっぷ(!)を利用した激安うどん参りとなったが、目指せ!リッター15キロ!のエコランうどん参りでもある。しかし、無給油往復は可能であろうか?香川県坂出でのプリペイドカード完全消費補給で7〜8リッターは補給できるだろうから、60リッターで900キロ走り切る程度であるし、燃費記録を出しやすいアップダウンの続く豊予海峡横断ルート(燃費を良くし易いのはアップダウンの続くフューエルカットの働きやすいコースです)だけに、行けるかもしれない。2003年1月17日
18:21 自宅発!出てから直ぐに、前方を走る赤ザフィ発見!
18:29 ダイレックスで水とお菓子を補給。
18:46 ガソリン補給、360.6キロ走って34リッター補給。リッター当たり10.6キロしか走らなかった。フォトラリーと七人満載の神社参拝での燃費低下が出たか?普通なら12キロ程度走るコースだったんだが。加えて燃費向上の必殺技、タイヤ空気圧調整である。ツァフィーラのタイヤ空気圧推奨値は荷物満載状態のリアタイヤの3.2キログラムエフ/平方センチなのだから、3.2キロに設定しておく。カタログや取扱説明書には3.0キロと書いてあったが、ガソリンリッド裏のステッカー記載を見ていた私は、3.2キロまで上げてタイヤ空気圧力を設定していた。今まで問題無かったんで良いでしょう。ここのところの小春日和故か、3.5キロまで上昇していた。左右を揃えて出撃だ!
20:14 慈恩の滝通過、ここいら、ライトアップ状態で結構美しい。私のエコラン走行の基本は、時速60キロでエンジン回転数1500回転である。250回転で10キロ上下する。時速80キロで2000回転であるから、覚えて置かれると宜しいかもしれない。下りではアクセルオフしてフューエルカットを働かせれば、この時燃費は無限大という架空の数字になる。このフューエルカットを利用すれば、異常に良い数字を短時間限定で記録できるから、各種測定機を使用して燃費向上しましたと騒ぐサクラの発言に耳を貸す必要など無い事が分かる。
22:30 佐賀関到着、ニュー豊予二枚きっぷを購入したら、車両+運転者の往復10000円、乗客610円に復路550円の合計11160円であがった。これは安い、あとガソリン満タンを合わせて16000円でうどん参りが可能になる!
23:00 フェリー出港!船はニュー豊予、唯一特別室装備の船だ。一番古い船でも在るが。
2003年1月18日
00:10 三崎到着、走行開始!
02:17 川内インター、ここから高速道路に。
02:35 石鎚山SA着で仮眠開始!疲れたら寝る、寝て体調を整える。
05:42 携帯の目覚ましで目覚めたら石鎚山SA発、何時の間にやら雨が、、ポツポツではあるが、四車線拡張工事中で走りにくい松山道だ!
06:28 大野原インター降車、うどん参りの開始である。
健在!アサイチの上杉!
06:24 国道十一号線を走り、豊中、六の坪交差点を南に入る。道なりに走り、集落の御堂の角を曲がれば上杉である。「冷たい奴、かけで!」天かす、大根おろし、御茶、薬味等々、製麺所なのだよ!ここは!
「冷たい奴なら、出汁はぬくい方が良いね。」と気を利かしていただいた。何時も頭が下がるのは、この気遣いであろう。行けば分かるよ。
で、うどんが来たら、一気に啜り上げよう!出汁もすっきりしていて、完璧に近い。製麺所レベルの出汁ではない。美味いのだ。美味かった。やっぱり朝一発目は二啜り半の◎だ。やっぱりうどん参り指定店に恥じないレベルだ。わずか150円であった。 出て、そのまま進んでいき左折すると県道に出る。左折すると谷川だったが、開いていない。あさの市ものれんが下がっていても開いていない。事ここに居たり、谷川とあさの市はうどん参り予定リストから抹消された。山越えして善通寺に出る。
07:12 はすい亭善通寺店通過する。
いきいきうどん善通寺店は捨て難い!
07:13 善通寺は戦前からの軍事都市だ。クラシカルな駐屯地の倉庫やらの雰囲気は良いから売れると思うのだが、金毘羅さんがとなりでは辛いかもしれない。で、温室うどんのいきいきうどん善通寺店に入る。いきいきうどんは、どこも基本は変わらない。小の丼を取って、あげを載せる。そのままぬくい出汁をかけて薬味を載せようとしたら、しょうがが大量に入ってしまった。
でも、美味い。中庸である事は難しい、その中庸は、多くの人々に反感を受けずそのまま受け入れられて、特別の感慨をも生まずに毎日食する事が可能になって、成立する。従って、中庸と言える事は難しい。小、あげ一つで240円。三啜り半!で○!やっぱりうどん参り評価店である。
我々が店を出ると同時に、銀トラがいきいきに入っていった。日本中にトラとザフィは何台在るのであろうか?スバルはトラビック拡販にDVDナビを添付し始めた。ザフィを捨ててトラビックの拡販にかけたがそれも破綻してしまった日本GM、ヤナセはGMを切って捨てた。もはやあんた等の車を販売してくれるディーラーは残り少ないぞ!新規店がそう増えるとは思えない。07:22 客が多過ぎる!ジャンボ高木通過。
07:45 ジャンボ髙木を過ぎて坂出市内を抜ける。いきいき坂出店を通過すると前回詐欺同然にプリカを作らされた某セルフに到着だ。全額を使いきろうとしたが、100円のみカード作成費用として使いきれなかった。こんなスタンドは要らない。ところでコトデンのバス運転手さんは、ずいぶんと砕けた着こなしで運転できるんだね、バスに対しては不信感を抱かされた福岡県民としては、コトデンバスには乗る気が失せた。
めん吉は終わったか、、
07:55 めん吉に入る。前回肉ぶっ掛けの脂の処理の不味さからぬくいぶっかけをえらんだ妻である。私もかけを頼んだ。だが、そこからが悲惨であった。なんと出て来るまでに四分もかかったのである。レジも打てずワタシから「出汁巻きのボタンここにあるだろう!」言われる始末の店員が作ったうどんは「客舐めとんのか!」状態。かけ、肉ぶっ掛け、そして出汁巻きで630円だったがもう二度と来ない!もはや抹消である。
うどんが良くても仕上げが悪ければ、クズになる。その仕上げの重要性を理解せず、不慣れで能力不足の店員に任せる店主の度量たるや太っ腹であるが、そんな不味い物を食わせられたこちらは、そこまで寛容にはなれないと言うものだ。松下はやっぱり美味かった!
08:30 めん吉を出た我々夫婦の内容は凄かった。で、気分が悪くなった妻は一言、「松下食べたいけど、一人で行ってきて!」我が目と我が耳を疑いたくなる台詞だが理由は簡単であって私も納得した。「恥ずかしいもん!」確かに昨年の十二月に訪れたばっかで、年に何回も食いに来るだけでも恥ずかしいのに、先月に続いて今月も?確かに、、その位で恥ずかしいか?と振り切ったが、ワタシは出張という事にさせられてしまったが、入ると同時にまずはぶっ掛けで一杯。すぐさま、かけで一杯。涙が出てくる、私はこの幸福感に酔いながら、涙していたのである。
出汁の塩梅、うどんの腰としなやかさ、溶けていく天かす、そのバランスはまさしく神の祝福に他ならない。二杯で300円であったが、すいすい入る。もはや、一分程度で食い終わり代金を支払い出てくる私は異常なのであろうか?うどん参り指定店の評価と我等最愛の店と言う評価は揺るがない。私はこの松下に出会えた我が身を幸せと断言できる!09:10 道の駅でトイレ休憩、ごっくん馬路村をゲットする!そして松岡はすぐであるが、、まだ開いていなかった。仕方ないか、早過ぎた。
青空田園うどん、蒲生
09:38 田村の一本西の道を通って県道府中線に、裏道を通って乃木さん揮毫の碑の在る神社の前を通ってから、蒲生を攻める。
スチール撮影のカメラマンが居たが、小の冷たい奴を頼み、迷った末に竹輪の天ぷらを載せる。出汁を掛けて、ねぎを載せて、水を取って外に出る。竹輪をちょいと齧ってから撮影した。
ところでスチールカメラマンの機材はマミヤの67版のカメラだ。カメラはレンズに変わるという不滅の法則があるんだが、スチールカメラマンも同意してくれた。
蒲生はうまいから良いのよ、水も美味いしうどん参り指定店だ、やっぱりここも外せない。
170円で味わえる三啜り半!の幸せである。悲しかった飯野屋!
10:05 国道11号線を走る、丸亀に入ると看板があったから南へ入る。結構でかかったが、乱入と同時に、私はぶっかけ、妻は肉うどんだ。妻は肉うどんの熱狂的な愛好者であるから、ここを入れたが、固いだけのうどん、出汁も洗練されていない。妻曰く「肉が固くて味が無い、炊けてない。」で早々に退散するが、店の方々は非常に好印象だけに心が痛む。
私は必死の思いで食い終わったが、妻は残してしまった。二人で700円支払って店を出た。10:31 某店通過、開いていなかった。
萬城屋本家襲撃!
10:50 大野原インターの直ぐそばには、「うどんは別腹ってご存知ですか?」の讃岐限定の怪しいスローガンを書き殴った萬城屋がある。ここにはうどん神社もあるが、神社を統括する某神社庁が激怒しそうな代物だ。神社ちゅうトコは事細かに、箸のあげ下げに至るまで規定されているなんだが、うどん神社っちゅうのは絶対に認められそうに無いな。絶対、神社本庁には認められていない筈だ!でも、認めてもらっている事を期待している私であった。
やっぱうどん参り評価店である。恐るべき鬼門守護うどん、上戸!
11:34 香川の西の端には、道の駅豊浜があるんだが、その駐車場に隣接して、うどん屋がある。いわゆる香川の鬼門に位置するのが、この一帯で、某うどん屋は評価外、これでは香川が危ないと思っていたら、上戸なるうどん屋が出来たという。これは食わねばならぬのだ! というので、豊浜の道の駅駐車場に車を止めて、妻はトイレ休憩、私は上戸に入る。
店は狭いが、うどん作りは二人、奥様か?接客をしておられた。小をひとつもらい麺を確認する。えーうどんの断面だ。前の客はトロイ!おいおい、早くしろよ!ネギをこぼすな!その位も出来ねぇのかよぉっ!と怒鳴りたくなったが、そこはぐっと抑えて、190円支払う。そのまま席にもつかず、一気に啜り上げてみる、のど越しも宜しい、正しいうどんである。だが、唯一欠点があるとすれば、塩味が尖っていた。まろやかな塩味になれば、もはや保守本流・正統派うどんと評価できるだろう。
一生精進あるのみやで、という言葉を胸に秘めながら、上戸を後にした。落ちるなよ!がんばってくれよ!これほどの可能性を秘めた店を失いたくは無いからな。うどん参り評価店筆頭にランクインである。
あまげん&かみの街資料館襲撃!
11:50 11号線を進むと、紙の街、川之江に入るが、私には駅前のアーケード街に用があった。あまげんである。栗羊羹&栗の御菓子類を売る店であるという。だから乱入したら、良い雰囲気の菓子舗であった。 雰囲気の良い店の菓子はうまい。だから、栗の御菓子を全種類買い込んだ。次には気に入った奴だけを買う。それが、我々の鉄則だ。
坪庭もあるし、花の活け方も悪くないし、お店の方も雰囲気が良い。昨昨と瀬戸の栗、栗羊羹、ま、栗限定で気合を入れた!ウチで食ったら、美味かったよ!でもね、パイ生地に逃げやすい和菓子屋さんの基本姿勢には頂けない物があるというのは、正直なトコだ。美味いから見逃したくなるけれど、十年先、二十年先の和菓子を見据えた時、ちょいと考えて欲しい。
12:00 あまげんを出て11号線を進む図書館が左手に出現する。その先に看板があるから、左折しよう。すぐに、紙の資料館が出現する。駐車場にツァフィーラを停めて、乱入である。
三階建ての資料館を上から見て回る。昔の作品の完成度は凄い、すかしの手作り品!手漉きのすかし!って凄過ぎる!そして、水引の凄さに圧倒された。製作者は「手間も時間も無視して作り込んだ」らしくて、さもありなん。牛のみ揃わなかった干支の作品を全部見たいものだ。完成度の高さは凄いんだ!それともうひとつ受けたのが、Eメールなんかにまけないもーん!の絵手紙だった。どんなに一杯並べられていても、目を引く物が必ずある、それは良い物なんだ。だから、そういう奴を選べば、間違いは無い。
懐紙を二セットだけ買い込んだ、次にはみんなを連れて来よう。
悲し過ぎる愛媛の家族風呂!
13:2411号線を進んだが、きつくなってきたので、伊予西条から高速道路に。
13:42石鎚山SAに到着して、ちょいと仮眠。
14:05石鎚山SAを出る。
14:24川内インター。ここから、松山・道後温泉椿の湯を目指すハズだったが、でかい看板に、、家族湯という言葉に負けて、利楽なるトコを目指す。
14:31利楽という天然温泉をうたうトコで家族湯に入る。お肌の弱い(誰やぁ、わろうとるのは?)私は、天然温泉であろうがなかろうが、循環装置の使用の有無を確認する。確認して、入っていたら、フロントからお電話である。「実は、保健所の指導で、少し、塩素を入れております」とのたまう人物の声、もーえーわ!愛媛じゃそーゆー商売しとるんやな!もう、二度と愛媛で風呂に入る事は無いだろう。鈍川とか、道後とか、良いトコあったんだが。 塩素叩き込みまくっている風呂に入ったら、肌の弱い人間は凄い事になってしまう。アトピーの子供なんか酷い事になるんだ。循環装置は雑菌の巣になってしまいかねないから、塩素濃度は高目にしてしまう。法令の規定では指定濃度を保つ事を要求している。だから高目になるんだが、高過ぎるトコも在ったりする。
肌に良い?泉質がそうであれ、塩素で消毒したお湯の攻撃性は言語道断だ!そんな看板に偽り在りの温泉には行かない方が無難だ。温泉はスリルとサスペンスを味わうトコになってしまっている。
15:21利楽発、首筋が真っ赤になっている。下道を大洲へ向かう。
やっぱ、大洲はしぐれでしょ!
16:47途中遅過ぎるトラックが、、切れた私は内子五十崎から一区間だけ高速道路に乗った。
大洲道路がインターに直結して走りやすくなっていた。で、大洲道路を終点まで走って、右折する、すぐのトコにしぐれの松栄堂の工場があるんだ。ここでしぐれを買いあさる。本店に寄る余裕は無いもん!生のしぐれと、栗入りの生を、加えて保存用の奴も、美味いのよ、ここのしぐれ。松山でも生は手に入らないんだもん。伊予鉄デパートにはあるらしいけれど、見かけない。空港には在るらしいが、見た事無い。生のしぐれは何処にあるのであろうか?全世界は知らんと欲す!なのだ。
16:51松栄堂発。時間は無いぞ!十八時につく予定だもん!
17:21保内通過。伊方道の駅はこの時期5時までしか開いていない。
18:02三崎到着。
18:30フェリー出発。船内では爆睡した。疲れていたんだもん。
19:46フェリー到着、九州爆走開始である。まだ燃料計の針は1/4残っている。行ける、絶対行くぞ!無給油で走りきってやる!坂ノ市の駅前の交差点から左折して突き当たり左折して街の中を抜けて197号線バイパスに入る。
20:54アクセルを踏まずに国道10号から210号線に庄内のなしかラーメンで、やきめし&餃子&塩ラーメンの夕食を取った。
21:19なしか発。
22:30天ヶ瀬温泉を過ぎたトコで運転を交代する。さすがにつま先が、死んでいた。1750回転で70キロ!1500回転で60キロ。回転が上がり過ぎたら一度アクセルを抜く!とレクチャーする。眠い、きつい、首筋が痛い。
23:45久留米到着、久留米はガソリンが安い。リッター88円。876.5キロ走って、プリペイドカード給油分を含めて60.88リッター補給した事になる。リッター当たり14.4キロ走っていた。高速道路を含めた郊外走行の場合、リッター当たり13.6キロ走るハズだから、まだまだである。この時タイヤの空気圧を同じメーターで確認したら、3.2キロのままであった。
23:51スタンド出発。
2003年1月18日
00:03到着、冬のうどん参りが終わった。次はリッター15キロ走らせてやる!今回八軒、九玉しか食えなかったもーん!めん吉&飯野屋が無ければあと三玉は軽く行けたな。
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