このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


前ページ   最初から   目次   次ページ

5日目。6月25日(月)。



引き続きカリフォルニアゼファー号に乗車中です。グレートプレーンズ地帯を走行しています。今日は1日中列車に乗る日です。



早朝のマククック駅とフォートモーガン駅の間で、ネブラスカ州からコロラド州に入ります。タイムゾーンが違うため、時間が1時間戻ります。
という訳で今日は25時間。本当に1日中、午前0時から翌午前0時までずっと列車に乗るなんて、そんな経験今までありません。
我々鉄道マニアにとっては、夢のような日ではありませんか!!



朝起きてシャワールームへ。トランジションスリーパーのシャワールームはシャンプー、石けんが設置されていなかったので1つ後ろの寝台車のものを利用。
タオルも用意されています。
シャワーは時間制限がありません。湯温も水圧も充分です。
排水口からは走行音が聞こえてきますので、シャワーの排水は垂れ流しだと思います。
ちなみにトイレは真空式です。



朝食も寝台車は無料です。自分は朝食は食べていません。食べると昼が入らなくなるので。
寝台車の通路に無料のコーヒーが置かれていますが、そちらは利用しました。





遠くにロッキー山脈が見えてきた。ロッキー山脈はどんどん近くなり、デンバーの中心部に来ました。





デンバー駅は行き止まり駅。手前のデルタ線で編成ごと向きを変え、バックでデンバー駅に入ります。





下の図で言うと、まず赤の線から入っていき、続いて青の線をバックしデンバー駅へ入ります。
デンバー駅を出るときは青の線を前向きに走りそのまま茶色い線でフレイザー・ウィンターパーク方面へ走ります。



デンバー駅入線の時にバックするだけで、全行程を通して車両の向きは変わりません。



デンバーでは30分ほど停車。これから景色の良い所ということもあってか、ここで全ての客室の窓を外側からきれいにしてくれます。



デンバー空港へ行く電車。成田からデンバーへも直行便が出ており、時間のない方はここからの途中参加もアリかと思います。
この電車は、ヒュンダイロテム製。アメリカにいると韓国勢の強さに圧倒されます。ホテルのテレビなんかこの旅で泊まった所は全部LGだった。
日本メーカー製のテレビはたまにPanasonicのを見るくらい。世界のなんとかモデルの奴なんかほとんど見ません。日本人の多く住む地域のショッピングセンターだけにはメーカーがお金出して展示してたけど。アメリカではクルマとテレビゲーム以外は本当に日本は大丈夫かってくらい日本メーカーの影が薄いです。



パンタグラフ周りがゴツいな、と思ったら交流車のようです。この電車の仕様はAC25000V、60Hz、軌間1435mmなので東海道・山陽・九州新幹線をそのまま走れそう…



↑こちらがカリフォルニアゼファーの展望車。窓が大きいです。乗客は誰でも自由に利用できます。これからの区間、多くの人が集まってきます。



デンバーの姉妹都市は岐阜県高山市。高い所つながりでしょうか。デンバーの標高は約1600m。もうこの時点で小海線の最高地点1375mを超えている訳ですが、列車はさらに登ります。







いよいよロッキー山脈越えが始まります。列車は何回もカーブしながら勾配を登っていきます。
「ビッグ10カーブ」と呼ばれる区間です。



正式には連続するカーブのうちの1つが「ビッグ10カーブ」ですが、「ビッグ10カーブ」と言うとこの辺り全体を指していることも多いです。

















今まで自分は仕事で何度もアメリカに行ってたけど、平坦な場所しか知らなかった。やはりアメリカはスケールがデカい!!





展望車はにぎわっています。











↑右にうっすらとデンバー中心部のビル群が見えます。













↑グロス貯水池のグロスダム。デンバーの水がめだそうです。











列車はカリフォルニアゼファーの最高地点、モファットトンネルに入ります。このトンネルは長さ10km。標高は2816mです。もはや小海線の最高地点の2倍以上…



トンネルを抜けると、観光地っぽくなってきた。











列車はフレイザー・ウィンターパーク駅へ到着。外へ出て良いとの事なので出てみる。
標高は2609mです。



今回、お世話になっている機関車はこちら。ゼネラル・エレクトリック社製のジェネシス P42DCというディーゼル機関車です。
電気式ディーゼルで、ディーゼルエンジンで発電機を回してモーターを動かす方式です。
今回列車を引っ張ってくれているのは12号機と176号機です。
今回は2両とも前向きですが、2両目の機関車が後ろ向きの時もあります。





外見がよく似た機関車にP40DCというのがありますが、そちらは800番台の番号が付いています。



雰囲気の良い駅では途中下車したくなりますが、カリフォルニアゼファー号は平日休日を問わず、上下それぞれ1日1本ずつのみです。つまり、次の列車は1日後になります。下車は計画的に。



列車は山間部を進みます。

















グランビー駅。この後も絶景が止まらない。





これ、アムトラックの駅でよく見かける標準的な駅名標です。
駅名の後の2文字のアルファベットは州名です。
イリノイ州ならIL、アイオワ州ならIA、ネブラスカ州ならNE、コロラド州はCO、ユタ州はUT、ネバダ州はNV、カリフォルニア州はCAです。Granby, CO で グランビー コロラド と読みます。
この2文字の州の省略形はアメリカでは非常によく見かけます。

















昼食の時間。事前に食堂車に行き予約して、名前を呼ばれたら食べに行きます。ハンバーガーを注文しました。
デカいサイズです。



なんとか解体せずに食べられるギリギリのサイズ。アメリカではこれより大きい場合ものが出てくる場合が結構あるので、その場合はナイフとフォークで解体して食べます…



飲み物はペプシ社製のソフトドリンク等があります。アルコール類は寝台車でも別料金となります。
だいたいアメリカのレストランはコカ・コーラ社製かペプシ社製のどちらかのソフトドリンクが置かれています。
前者であればコカコーラ、ダイエットコーラ、スプライト、ファンタオレンジ等。後者であればペプシコーラ、ダイエットペプシ、マウンテンデュー、シエラミスト等。
この食堂車はペプシ系らしいので、自分はカフェインのいっぱい入ったマウンテンデューを注文。

別のテーブルではcoke(コーク)と言ってIs Pepsi OK?と聞かれている。このやり取り、アメリカでは非常によく目にします。
cokeってコカコーラを指し、ペプシコーラは指さないんだとか。しかし普通は今居るレストランがコカコーラかペプシコーラかなんていちいち気にして注文しない。
だから毎日全米で何万回もこんなやり取りが繰り返されていると思われます…大して違い無いんだから、だまってペプシコーラ出してくれりゃあいいのに。って言ったら違いの分かる人に怒られるかな?



並走する川はコロラド川。コロラド川のもっと下流にはグランドキャニオンがあります。カリフォルニアゼファーはグランドキャニオンに入らずにコロラド川とは別れますが、だんだんそれっぽい景色になってきます。















セガ・サターンのデイトナUSAっていうレーシングゲームを思い出した。脳内でBGMが流れます。あれ、アメリカのゲームセンターではどこへ行っても置いてあるので、アメリカのゲームかと思ったのだが、普通に日本製のゲームなんですね。BGM歌ってるのも日本人だったのを知った時にはびっくりしました。



































列車はグレンウッドスプリングス駅に到着。ここでも外に出られる。







グレンウッドスプリングス駅を発車。











だんだん景色が荒涼としてきます。



















グランドジャンクション駅に着きました。











グランドジャンクション駅を出発。





グランドジャンクション駅を出てしばらくは左側にコロラド川が見えるが、コロラド川とはもうすぐお別れ。







これでコロラド川とはお別れになります。
コロラド州からユタ州に入ります。
コロラド川が見えなくなると本当に何もなくなってくる。













ここで夕食の時間。



日が暮れてきました。







深夜、2002年に冬季オリンピックが開催されたソルトレイクシティに到着。姉妹都市は長野県松本市。ここで40分ほど停車。







ラスベガスへの連絡バスが出ています。
グレートソルト湖、肉眼ではうっすら見えたのですが写真だと真っ黒、補正してもこんな感じです…



●次のページへ●

このページの一番上へ


 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください