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2002初夏 沖縄・粟国島一人旅(その1)
最終更新日 2002.7.15
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(那覇空港到着ロビー) | 5月13日〜17日まで、沖縄本島(那覇市内のみ)と、映画『ナビィの恋』のロケ地として有名になった粟国島(あぐにじま)に行って来ました。 沖縄は梅雨に入り天気が心配でしたが、滞在中は曇りか晴れの天気で、雨もにわか雨程度で助かりました。 今年は空梅雨かも?水不足が心配...と、沖縄人は言っていました。 5月13日(月) 9:25、羽田発那覇行きANA991便は定刻通り沖縄の地に降り立った。 機内から連絡通路に出ると、沖縄の蒸し暑い空気が体を覆った。 心の中が、沖縄にやって来た喜びでいっぱいになった。 梅雨入りしていた沖縄の空は、灰色の厚い雲に覆われ、今にも雨が降りそうだ。 今日は、那覇市内の「那覇セントラルホテル」に泊ることになっている。 チェックインまで、まだまだ時間があるので、路線バスを使って市内観光をすることにした。 |
(識名園) | 「識名園」に行った事がなかったので、行ってみる事にした。 那覇交通の「那覇市内バス1日乗り放題パスポート(大人¥600)」を空港内の窓口で買い、ついでにどのバスに乗れば良いか聞いた。 市内線のバス運賃は一律¥200だから、3回乗れば元が取れる。 空港からまずは那覇市内へ。バスはすでに冷房が効いている。 バスの窓から眺める国道沿いの風景も、だいぶ見なれたものに感じるようになってきた。(今回で沖縄の旅は5回目) 「県庁北口」で一旦降り、ちょっと歩いて「沖銀本店前」から識名線のバスに乗り換えた。 やや年季の入った那覇交通のバスは、「奇蹟の1マイル」の国際通りを抜け、そして1.5車線のいかにも生活道路といった感じの狭い道を運転手さんは見事なハンドルさばきで進んでいった。 沖縄路線バスの旅は、かなり楽しい。 「識名園前」で下車。 雨は降りそうで降らないが、相変らず蒸し暑い。 入場料¥300を払い園内へ。オフシーズンのためか観光客もまばら。 本州ではなかなか見られない沖縄独特の樹木を見ながら歩いていく。 大きな池の前に出るとガイドブックで見ていた景観が。 すばらしい!! 日本庭園とはまた違った趣がある...ように感じた。 靴を脱いで「御殿(ウドゥン)」の中を見学。 御殿から池を眺めていると、昔の琉球貴族になったような良い気分になった。 園内をぐるっと一周して、お昼時となった。 |
(JEFの「ゴーヤバーガー」) | 再び路線バスに乗り那覇中心部へ。「開南」で下車。 「那覇サンライズ通り」にある沖縄のハンバーガーショップ「JEFサンライズ那覇店」で、「ゴーヤバーガー」を食べた。 玉子でとじたゴーヤのほろ苦さがたまらない。 続いて、NHK「ちゅらさん」で勝子さんが働いていた「農連市場」へ。 この市場が一番活気づくのは早朝だそうで、お昼時はとても静かだった。 それにしても、日本にもまだこんなところがあったのか!と思うほどのカルチャーショックを受けてしまった「農連市場」であった。 那覇の商店街は幾つかのアーケード街が微妙に交錯して迷路のようになっている。 迷って歩いていると、また元の場所に戻っているなんて事は良くある事。 |
(幻の「キヨちゃん食堂」) | 「平和通り」の路地裏に、看板もない食堂があるという。 (探してみるしかないっしょ?!) インターネット「ウルマ」で紹介していた幻の食堂、その名は「キヨちゃん食堂」。 旅人の直感をフルに働かせ、ここかも!と思わせる路地に入る。 路地を入ったすぐ角の家のおばぁが「食堂あるよ」と指差して教えてくれた。 (まるで僕を待っていたかのように...。恐るべし、沖縄のおばぁ!) 一見すると小さくてかなり古い2階建ての木造の民家。 食堂の看板は...確かにない。 しかし、客と思われる男が2人出てきた。やはりここだ!! 店に入るやいなや... おばちゃん「いらっしゃい!煮付けがあるけど、いい?」 私「は、はい...」 メニューを見る間もなく、メニュー決定! 2階の和室に上がり、奥の席に座ろうとしたら、床が落ち込んでいた。 (危ない...) 2階には男性の客が2人。こちらものんびりナカユクイ中。 |
(煮付け定食) | お茶(さんぴん茶)はセルフサービス。 しばらくして「煮付け定食(¥600)」が運ばれてきた。 豚の煮付けが2つに、大根、白滝、昆布巻。どれも巨大だ!! それに、みそ汁、サラダ、赤飯が付く。昼飯とはとても思えない量だよ、これは。 2回ほど休憩を入れて、8割はなんとか平らげたが...食べきれなかった。 お腹も心もいっぱいになったところで、先ほどの角の家のおばぁにお礼を言ってホテルに向かった。 (おばぁは黒糖のお菓子を僕にご馳走してくれた) 15:00、「那覇セントラルホテル」チェックイン。 昨夜から寝ないで出発したので、ここへ来て一気に睡魔に襲われた。 部屋で2時間ほど寝て、ホテルに隣接している温泉「りっかりっか湯」(¥950〜)で汗と眠気を覚ます事にした。 |
(国際通り「高良レコード店」) | 温泉でさっぱりとしたところで、また夕刻の国際通りへ散歩に出掛けた。 通り沿いにある「高良レコード店」で、「ナビィの恋」(サントラ版)、「南風」(夏川りみ)のCDを買った。 にわか雨が降ってきたので、アーケード街に逃げ込んだ。 足が向くまま気が向くまま、アーケード街をさまよい歩く。 雨も止んだようなので、「壷屋焼き」の「やちむん通り」にも足を延ばした。 石畳の道と石垣、沖縄瓦の家が沖縄の雰囲気いっぱい。 壷屋焼きのお店の前で足を止め、個性豊かなシーサーや陶器を見て楽しんだ。 |
(「やちむん通り」界隈) | そのうちお腹も減ってきたので、「平和通り」の路地にある「花笠食堂」に入る。 メニューが豊富で迷ってしまう。 なぜか夜でも「ランチ」が頼めるあたり、”てーげー”で沖縄らしいなぁ。 さっぱり系の「魚フライ定食(¥650)」にした。 定食には「ぜんざい」か「もずく」が付くというので、「ぜんざい」を頼んだ。 「ご飯は大盛りでいいね」とおばちゃんが言うので、「あっ、普通でいいです」と慌てて言った。 きっとまた、食べきれないほど出てくるのだから...。 沖縄の食堂で気が付いたことがひとつ。 男でも食べきるのに苦労するほどの量。残して捨ててしまうのはもったいない。 そんな人のために「お持ち帰り用のビニール袋」が店には置いてあるのだ。 店内をそっと観察していると、おばぁが慣れた手つきで残ったおかずをビニール袋に入れている。 「もったいない」という心が、沖縄にはちゃんと残っている。 |
夕食後、一旦ホテルに戻るが、ひとり部屋でじっとしているのもつまらない。 せっかくだから沖縄のライブハウスにでも行ってみよう。 ’03年開通予定の沖縄都市モノレール(愛称:ゆいレール)の橋げたを眺めながら、久茂地川沿いにある「仲田幸子芸能館」まで行ってみたが、今日は本人が他で公演中のため臨時休業だった。残念! 気を取り直して、再び国際通りへ。 「牧志第一公設市場」のある「市場本通り」の隣りに「むつみ橋通り」というちょっと狭い通りがある。 国際通りからむつみ橋通りに入ってすぐの建物の3階に「むつみ園」という居酒屋が以前から気になっていた。 『沖縄・旅の雑学ノート・・・路地の奥の物語・・・』(岩戸佐智夫著)という本の中に出てくるお店だ。 ひっそりとした古い階段を上り、3階の奥にその店はあった。 店の前まで来てみたものの、店のドアを開けるのは、ためらってしまった。 普段、一人で飲みに行くこともない自分にとっては、なかなか勇気のいる事だった。 でも、せっかく来たのだからと、思いきってドアを開けた。 店内は以外と広かった。カウンター席と座敷があったが、もちろん一人なのでカウンター席に座った。 お店のネーネー(ねえさん)と、ニーニー(にいさん)が笑顔で迎えてくれた。 とりあえず、泡盛の「久米島の久米仙」を一杯。 ロックではちょっと強かったので、水割りにしてみた。 気持ちもほぐれたところで、この店に来た経緯や沖縄生活の実態などの話で盛り上がった。 地元の人しか知らないようなこの店も、最近ではガイドブックでも紹介され、旅行者も時々やってくるという。 しばらくして、この店のお母さん初枝さんが現れた。 かなり高齢と思われるが、背筋がシャキッとして若々しい方だ。 またしばらくして、常連客の男性が僕の隣りに座って、一緒に乾杯した。 聞くと、東京から奥さんと沖縄に移住し、こちらで「にんじん食堂」というお店を開いているという。 そして驚いた事に、僕の旅友達のMさん(仙台在住)とも知り合いであった。 そのMさんも「むつみ園」を訪れていた事を知り、人のつながりっておもしろいなぁとつくづく感じた。 すっかり酔いもまわり、眠くもなってきたので店を後にした。 泡盛1杯とビール中ジョッキ1杯で¥1000だった。安い!! たくさん出てきたツマミ代や氷代はどうなっているのだろうか...。 明日はいよいよ『ナビィの恋』の粟国島だ。 (その2へ、続く) |
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