このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
FUNNY! HAPPY! 北海道 ’99 Summer
旅行日:99.8.22〜9.3
<Episode2:スーパー&ノロッコな旅> その2
8/26(木) 5日目
窓の外は小雨、どこかと思えば女満別の手前だ。遠軽で進行方向が変わった事を覚えているくらい、なぜか今日は眠れず、おかげで頭がボーっとしている5日目の朝である。網走はめちゃ寒くさすがは道東。でもなんかイヤな予感がするのは気のせいだろうか。
30分後の釧路行きはキハ54の単行で、トレッキング姿の人などで立ち客も出るほど。みんな釧路湿原まで!?と心配したが、ほとんどが原生花園や知床へ行く人だった。そりゃ湿原に行くんだったら「おおぞら」に乗るか。
知床斜里あたりまでは海沿いだったものが、それ以後は山間部をひた走り、塘路からいよいよ釧路湿原へ突入。ただ確かに湿原の雰囲気はあるが、どうも「大自然」という感じが車窓からはしてこない。まぁそんなことは後で考えるとして、とりあえず3時間かけてようやく釧路までやって来た。次まで1時間もあるのでもちろん観光、とは言っても弊舞橋の横にある“フィッシャーマンズワーフMOO”くらいしか見所がない。
駅から大通りを2キロ余り歩いたところが弊舞橋で、フィッシャーマンズワーフはその手前にあった。郵便局があったのは大きな収穫だったものの、全体としては人気がなく、ものすごく淋しい印象。室内の照明が暗めなのも、大きく起因しているだろう。とにかくあまり見るところがないので早々に切り上げ、駅へ戻る。すると目の前に無料巡回バスの看板が。ダイヤを見ればすぐ来るとかで、これに乗らない手はない。バスはすぐ来て、10分ほどで無事に駅の近くまで運ばれた。最近100円バスはあちこちで見るが、タダとは珍しい。ラッキー! ちなみに神戸のシティループのようなバスだった。
さて、次はいよいよお待ちかねの釧路湿原である。もちろんアクセスは「ノロッコ号」。改札を入ると、すでにホームで待ってくれていた。さすが北海道のトロッコ発祥の地だけあって、編成は4両。これも指定席はツアーと思しき方々でいい乗車率である。国鉄の頃はローカル列車しか走っていなかったのだから、つくづく「商売は発想だな」ということを意識させられる。この調子で北海道も黒字になってくれればいいのだが。
いざ発車すると、意外なことに結構なスピードで飛ばすではないか。富良野のように、途中までかと思っても、結局ノロッコにはならず、車窓を撮り損ねたまま湿原駅に着いてしまった。降りれば目指す先は細岡展望台、山の上から湿原全体を見下ろそうではないかという趣向である。しかしあいにくの曇天、私の目ではまあまあいい景色が眼下に広がっているのだが、写真ではどんよりとしか写っておらず、パンフレットの写真で勘弁してもらおう。一応文章でも形容しておくと、黄緑の一面の草原の中に、きれいな蛇行をしている釧路川が横切っていて、背景になっている山とのコントラストが非常にきれい、こんな感じだろうか。
(上手く説明できなくてすいません!)
散歩がてらに北隣りの細岡駅まで3キロほど歩き、そこから再び「ノロッコ」に乗車。そしてこのまま札幌へ戻る家族とは、釧路で切り離しとなる。私は次の根室行きまで時間があり、近くの郵便局を回って1時間をつぶす。そして乗車前に駅ビル内の食堂で、帯広名物の「豚丼」のお弁当を買って、花咲線に乗り込んだ。
もちろん1両しかなく田舎だなぁと思ったら、結構な乗りでほとんど席が空いてない。仕方なく相席となり、しかも厚岸くらいまでは誰も降りそうにないので、冷めないうちに恥を忍んで「豚丼」を開けた。豚丼とは、要するに豚の生姜焼き丼で、これが実にうまい。500円ならまずまずである。
お腹もふくれたところで今度は車窓もいただこう。乗った人はお分かりかと思うが、先へ進むにつれてどんどん景色がユニークになっていくのである。まずは湿原、牧場、草原、野生のエゾシカ、そして断崖絶壁・・・ こんなすばらしい景色を目の前にしながら、時速90キロ近くで走り去ってしまうのが実に惜しくてならなかった。
そして根室へは16時7分着。8分で折り返し、札幌まで6時間も乗りっぱなしになる。まず今さっき来た花咲線を2時間余りかけて戻り、釧路で5分後の「スーパーおおぞら12号」に乗り換え。札幌までの350キロもの長い道のりも、最新鋭の振り子式特急・283系の手に掛かれば、わずか4時間弱である。とは言え、外が何も見えない中どうやって時間を過ごせばよいのか。とりあえず友達への手紙の下書きを書いてみたものの、横揺れで字が書きにくいわ、振り子式だから列車酔いするわで、さんざんな結果。やむなく池田辺りであきらめ、ひたすら辛抱して、どうにか持ちこたえた。
そして待望の札幌到着は22時17分。疲れがたまったので、ここらでホテルに泊まりたいものだが、まだ池北線を乗り残しており、今夜も「オホーツク9号」が宿である。客も少ないようだし、久しぶりに今日は“エビ寝”で熟睡させてもらおう。そういえば、何度かエビ寝を体験した大垣夜行が懐かしいもんだなぁ。
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