このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  TOP  >  西鉄バス方向幕&幕車特集!  > オンガ編


sceneBhoukoumakushiryou_topa_onnga.jpg 

 

 

北九州と福岡を隔てる遠賀川の周辺域にも、西鉄バスの路線網が伸びています。

福岡と北九州のどちらへも通勤・通学が便利な地区として住宅開発が進む地区ではありますが、

マイカー+JRの利用が主であり、西鉄バスの路線はやや元気がありません。。

 

水巻地区の西鉄バス路線の大幅廃止(北九州市営バス等が代替)、2005年の芦屋営業所(車庫)廃止に伴い、路線網は大きく縮小。

このコーナーでも廃止路線の方向幕を多く紹介することになってしまいました。

 

(2015/9/23)海老津地区の方向幕(6・7・20・60・65・その他)と、

 74番則松循環の幕を追加しました

 

 

 ●更新日 :2015年9月23日

 ●掲載地区:岡垣町・中間市・芦屋町・遠賀町・

       水巻町・北九州市八幡西区

 ●担 当 :赤間・香月 (廃所)中間・芦屋

 ●地域特性:ベットタウン

 ●沿線要所:航空自衛隊芦屋基地・芦屋競艇場

 

   海 老 津 地 区 (岡垣町)


sceneB_ebitsu_rosenmap.jpg

JR海老津地区を起点に岡垣町をカバーする西鉄バスの路線網。使用されるバスは赤間営業所から、朝晩の20番で送り込まれるほか、回送でやって来ます。

 

街の人口集積地の多くをカバーする路線網ではありましたが、現存するのは6番のサンリーアイ系統と野間系統、7番の大きく3種のみ。それ以外の便は2005年に岡垣町コミュニティバスに代替されています。

 

岡垣町のホームページを拝見すると、コミュバスは勿論、西鉄バスの情報や利用促進のお知らせまで掲載されています。

これはバスを「民間企業の営利事業」としてでなく「町民のインフラ」として捉えている証。町の本気度を強く感じます。

(参考)

・岡垣町コミュニティバス

・西鉄バス波津線減便のお知らせ(岡垣町)

   6番  波 津 線 (現行幕)

sceneBmaku_onga_20150923_003.JPG

海老津駅と、街の西北部に位置する港町「波津」を結ぶ波津線。

昔は、20番として天神まで路線が路線が伸びていた由緒ある路線(の末端部)です。

 

現行便は大きく2ルートに分かれています。

★町施設であるサンリーアイを経由するメインルート

★住宅街の野間を経由するルート(朝夕のみ)

 

サンリーアイの青枠白抜き文字、西鉄の地方路線にしては力の入っている方向幕です。

それぞれの系統で、おかがき病院の停車/通過、おかがき病院止めのコマが作られています。

sceneBmaku_onga_20150923_004.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_005a.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_034.JPG

波津線の後ろ幕と横幕です。

 

シンプルながら、サンリーアイ系統を色番号にするなど、細やかな表現に好感が持てます。

 

以前は野間系統の方が本数が多かった時期もあるようですが、現在は朝夕のみです。

sceneBmaku_onga_20150923_033.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_031.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_032.JPG

    6番  波 津 線 (旧幕)

西鉄バスの方向幕、海老津・波津線

原稿の「青幕」になる前、「緑色」だった頃の方向幕です。

・・実はこのエリアにはほとんど予備知識が無く、お粗末な解説しかできませんことをご容赦願います(お詳しい方の補足をお待ち申し上げております)。

 

上の図でも記載していますが、「サンリーアイ系統」「野間系統」のほかに、「いこいの里系統(★現在廃止)」「松ヶ台系統(★現行の7番)」の大きく4系統が混在しており、さらに遠賀病院(現:おかがき病院)経由や区間便も混在。

路線の複雑さはカオスを極めます。

sceneBmaku_onga_20150923_009.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_016.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_011.JPG

▲左の幕と右の幕で、同じ前幕ながら、異なる車に搭載されていた車です。

同じ行き先ながら、「バスセンター」や「野間」、「遠賀病院」「吉木」の文字色が異なります

 

海老津バスセンターとは、駅から少し離れた折り返し場の事。大昔は福岡と小倉を結ぶ中間拠点のバスセンターとして機能していたのかもしれませんが・・。

 

海老津側の終点が「駅」「バスセンター」「赤間営業所」と3か所に及ぶことからも、方向幕のコマ数がどんどん増えていきます。

sceneBmaku_onga_20150923_017.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_012.JPG

▲(左)20番ではなく、6番で標記された海老津〜赤間の送り込み便のコマです。

 

▲(右)波津の手前、三吉団地止めのコマ。

お詳しい方によると、朝方の区間便として走っていたような・・とのことです。

sceneBmaku_onga_20150923_023.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_014.JPG

▲こちらはサンリーアイ経由系統の幕です。

 

・・6番の方向幕。手にするまでこれほど複雑な系統だとはつゆ知らず。太目の幕を買って中身を見てみたら、6番が出るわ出るわ・・。完全に予想を裏切る結果となりました(舐めていました)。

町内の比較的短距離な系統にも関わらず、一コマ一コマが意味する系統を読み解くのに苦労しました。

 

利用者減少の一因に、もしや「分かりにくさ」があったのではと一人で想像をしてみたり・・。

sceneBmaku_onga_20150923_044.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_037.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_038.JPG

 

   6番  波 津 線 (旧幕/いこいの里経由便)

sceneBmaku_onga_20150923_024.JPG

こちらは岡垣町の入浴+公共施設「いこいの里」経由の幕です。以前は「高倉経由」と名乗っていたようです。

波津〜海老津駅の経由違いとして運行されていたほか、いこいの里止めの便や、下でご紹介する松ヶ台経由便も運行されていたようです。

どれほどの便数だったか存じませんが、古き西鉄バスの複雑さを体現するような幕です。

sceneBmaku_onga_20150923_045.JPG

 

sceneBmaku_onga_20150923_021.JPG

 

    6番→7番  波 津 線 (松ヶ台方面)

sceneBmaku_onga_20150923_006.JPG

 

こちらは海老津駅の北側、松ヶ台方面へと向かう系統です。

 

海老津駅をそのまま北へ向かう「旭東経由」と、

6番波津線と同じく一旦北西へ向かう「高尾経由」の大きく2通りの系統があります。

(高尾経由は、さらにショートカットして海老津駅へ向かう「野間経由」と、大回りの「サンリーアイ経由」に別れます。)

 

▲(左)現行の幕です。松ヶ台三丁目を北端とする、旭東経由と高尾・サンリーアイ経由のループ運行となっています。1周しても25分程度の短距離路線です。

sceneBmaku_onga_20150923_030.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_028.JPG

▲こちらは少し以前の幕でしょうか。

系統番号が水色となっています。

 

内容としては、現行と同じく旭東経由と高尾・サンリーアイ経由のループ運行。

sceneBmaku_onga_20150923_029.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_027.JPG

▲こちらは、旭東経由と高尾・野間経由のショートカットでのループ運行。

現在は存在しない系統です。

sceneBmaku_onga_20150923_025.JPG

こちらは7番に分割される前、6番を名乗っていた頃の松ヶ台系統。

 

▲(左)上から2コマづつ、「旭東・野間経由のループ系統」「旭東・高尾経由のいこいの里系統」。

▲(下)こちらは現行の7番と同じく「旭東・サンリーアイ経由のループ系統」です。

 

【追記】2002年時点での、海老津駅始発の平日運行本数です。

・海老津→旭東→松ヶ台→野間→海老津 12本

・海老津→旭東→松ヶ台→サンリーアイ→海老津 9本

・海老津→旭東→松ヶ台→いこいの里 4本

 

・海老津→野間→松ヶ台→旭東→海老津 12本

・海老津→サンリーアイ→松ヶ台→旭東→海老津 8本

 

sceneBmaku_onga_20150923_015.JPG 

 

sceneBmaku_onga_20150923_019.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_041.JPG

▲松ヶ台経由の波津系統も存在していたようです。

これには遠賀病院経由・遠賀病院止めのコマが用意されていませんでした。

 

   60番  糠 塚 循 環 線

sceneBmaku_onga_20150923_020.JPG

 

岡垣町の北部、糠塚・元松原と役場や海老津駅を結んでいた、1周30分ほどの循環線です。

 

【追記】

●2002年現在では、外回りが朝に3本、内回りが夕方に2本、いこいの里行が日中2本運行されていました。

●2002年に発表されたバス路線廃止計画に、1番在自線や6番いこいの里経由波津線と併せてリストアップされた60番。2003年3月末で廃止、65番に後進を譲ります。

sceneBmaku_onga_20150923_022a.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_042.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_043.JPG

同じ内容の後ろ幕です。

 

60番はサンリーアイ経由でよろしかったのでしょうか?もしや野間経由便も存在したのでは・・と疑念を抱きつつも、手持ちの資料では確認する術がありません。。

 

   65番  糠 塚 循 環 線

sceneBmaku_onga_20150923_035.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_036.JPG

 

 

60番の代替で登場し、比較的短命で消滅した65番。

いこいの里を経由する、ちょっと大回りの系統になりました。

 

地方の短距離路線ながら、カラフルな色遣いが特徴的です。

 

2003年4月改正で登場し、2005年頃にコミュニティバスに代替され廃止されたと記憶していますが・・、曖昧な記憶に付きご容赦ください。。

 

  20番 黒崎〜赤間線

 

現在は赤間営業所と遠賀川駅の送り込み用に運行されている20番。

かつての福岡〜北九州門司間の長距離路線バス20番の末裔です。

 

2000年に入るころまでは赤間〜折尾・黒崎が運行区間となっており、その後海老津駅までに路線が短縮されます。

福岡と北九州を、優等系統を使わずにを異動する手段でもありました。

(現在も赤間〜直方〜黒崎経由で移動は可能ですが、「急行」系統に乗らざるを得ません)

sceneBmaku_onga_20150923_026a.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_007.JPG

 

 

▲上でご紹介した幕の横幕・後ろ幕です。

経由地なしの非常にシンプルな内容。

 

無番の赤間〜海老津間の幕も用意されていたようで・・。

 

仲間内で時折話題になりますが、赤間〜海老津間の区間便でも、「20番」と「6番」で番号を使い分けていたような記憶がありますが、一体何の違いだったのでしょうか。

sceneBmaku_onga_20150923_008.JPG

sceneBmaku_onga_20150923_018.JPG

 

 

こちらは赤間〜折尾間を直通していた頃の幕です。

JRにもろに対抗する路線ではありましたが、かつての大幹線の名残を引き継ぎ、細々と走っていました。

 

折尾〜折尾車庫間は、直進するのではなく、折尾東団地経由となるのがポイント(?)です。

 

★黒崎直通時代の方向幕が、 「上巻・下巻様」のブログ で紹介されています。

 

sceneBmaku_onga_20150923_040a.JPG

 

  そ の 他

sceneBmaku_onga_20150923_013a.JPG

 

海老津地区の臨時幕です。

 

黒崎と、いこいの里付近に鎮座する竜昌禅寺とを結ぶ臨時系統のコマです。

 

全く知識が無く存在を初めて知りました・・。

 

   芦 屋 地 区


   21番  芦 屋 線 (堤防経由)

 

海辺の芦屋町と、北九州の西の玄関口、折尾・黒崎を結んでいた芦屋線のうち、最速の系統です。

 

遠賀川沿いの堤防の上を走り、バス停数も少ない経路でしたが、効率化のあおりを受けいち早く衰退の道を辿ります。

 

     23番  芦 屋 線 (遠賀高校)

sceneBmaku_onga_20150923_001.JPG

 

遠賀町内の遠賀高校と、黒崎・折尾を結ぶ通学系統です。

遠賀高校行と、黒崎行・折尾行の3コマのバージョン(左)と、折尾が無い2コマだけのものがありました(右)。

 

    24番  芦 屋 線 (松の本経由)

 

末期は芦屋線の主力系統だった24番です。

21番と異なり、堤防の西側の道路を経由し、こまめにバス停に停車します。

 

・・他の芦屋線もですが、折尾〜黒崎間は、折尾車庫経由ではなく、あえて回り道をする折尾東団地経由となっています。

路面電車(北九州市内線)との競合を避けた路線設定なのでしょうか・・?

 

25番  芦屋線 (引野口) ・ 26番 芦屋線(田園都市)

 

25番・・

芦屋と折尾・黒崎インター引野口を結んでいた路線です。

陣の原陸橋から先、3号線を黒崎方面へ左折せず直進。そのまま引野口へと向かいます。

1980年代半ばに走っていた、芦屋(都市高速)小倉線の残党でした。

 

 

26番・・

遠賀川駅と、駅北側のパスコタウンを結んでいた短距離路線です。

 

24番の折尾車庫行。お得意の青帯仕様。

遠賀川駅止も走っていました。

スペランつながり。下でご紹介する74番です。

 

   中 間 地 区


 61番  中 間 線

中間線の中では最もバリエーションが複雑な61番。

 

(左)中間行の幕です。中間営業所方面→通谷→筑鉄中間の幕も用意されています。

 

(右)上り便(折尾方面行)の幕も入っています。

(左)中間方面からの大膳橋行と、折尾方面からの大膳橋行の2種類の幕が用意されています。

 

(右)黒崎まで直通運行していた際の方向幕です。

(左)61番の中でも長距離となる、中間〜通谷〜黒崎の幕が入っています。

 

 

(右)切り継ぎで新しめの幕が足されています。

中間地区も、ずいぶん路線が変貌しました。

 

 62番  中 間 線

61番、64番の兄弟路線です。

他系統との違いは、新手〜香月間で岩崎経由となる点です。

 

折尾発着の香月系統のほかに、中間発着の香月系統の方向幕を見ることができます。

 

     63番  中間線(下二経由) ・ 65番 中間線(遠賀保健所経由)

他の中間線よりも、西側の経路を走る63番・65番です。

 

(左)下二経由で中間へ向かう63番の他、中間縫製を南限に、63番と65番がループ運行する方向幕も用意されています。

 

(右)63番の区間便の他、遠賀川を渡り砂山口まで運行されていた69番の幕も入っています。

(左)遠賀保健所経由の65番のオンパレードです。

 

(右)折尾〜中間の通し便の方向幕です。宮林経由と、大回りの通谷経由の2種類が用意されています。

 

         64番  中 間 線(弥生経由)

61番や62番の兄弟路線です。

他系統との違いは、筑鉄中間〜香月営業所間で弥生経由となるところ。

 

折尾〜大膳橋〜筑鉄中間〜弥生〜香月系統と、

中間〜筑鉄中間〜弥生〜香月系統が運行されていたようです。

 

 74番  則松循環線

北九州地区では、複雑な系統ナンバーワン!?

黒崎を起点に八幡西区西部と中間市を走る則松循環です。

 

~外回り~

(左)以前は黒崎~200号線経由~引野口も路線がつながっていて、

黒崎~引野口~養福寺~宮の谷or泉ヶ浦~則松〜黒崎

を循環していました。

この外回り系統の幕です。

 

(右)一番上の中間営業所行以外は、宮の谷経由の外回りの幕です。

泉ヶ浦経由の外回りの幕です。

北九州地区での支線経由の証、「番号部分が青色」となっています。

〜内回り〜

こちらは黒崎から則松を先に回る内回り系統の幕です。

(左)黒崎の下のバスセンター表記が消されています。上から3コマ目には、黒崎で終点とならず、そのまま則松方面へ運行する便の幕も用意されています。

 

(右)泉ヶ浦経由は、やはり青色です。

 

~内回り(古め)~

(左)ハンペンのものでしょうか?泉ヶ浦経由のコマです。引野口から先、小嶺営業所へ入庫する便の幕もあります。

 

(右)一方の宮の谷経由です。こちらも小嶺営業所止が!

 

 

~中間終点~

(左)中間営業所が存在していたころの幕です。外回り・内回り双方の幕が用意されています。永犬丸止もあったのですね!

 

~(古め)~

(右)こちらにも、宮の谷経由の永犬丸止が入っています。

sceneBmaku_onga_20150923_002a.JPG

 

~中間・永犬丸終点~

上の写真と表記違いの、「内回り」中間営業所・永犬丸終点の幕です。

宮の谷・泉ヶ浦と、主要経由地を大書きするあたり、西鉄らしい幕です。

~折尾系統新設後~

引野口方面から、3号線を黒崎へ向かわず、折尾駅方面へと向かう系統が新設された後の幕です。

 

(左)一番上のコマは、独特の表記ですね!

 

(右)折尾車庫まで足が伸ばす便があったことを、恥ずかしながら幕を見て知りました。

・・現在は折尾駅西口止めです。

~香月営業所系統新設後~

宮の谷、泉ヶ浦方面から、引野口を経由せずに香月営業所へ向かう系統ができました。

黒崎からの香月行と、折尾からの香月行、されに宮の谷経由と泉ヶ浦経由と、大変複雑な系統になりました。

 

・・さらに本筋の黒崎〜則松〜引野口ループ系統も走っていますので、本当に複雑です。

 

(右)一番下のコマ、引野口方面からの中間経由香月行もあったのですね!

 

 

 

 

サイト内関連ページ


 

●西鉄バス方向幕&幕車資料集 宗像編

●西鉄バス方向幕&幕車資料集 オールドファッション モノクローム北九州

●西鉄バス方向幕&幕車資料集 福岡イエロー編

●バスファンツアー第8弾 福北ラインよ山を越せ(方向幕販売会開催)

▲2004年頃の芦屋車庫の様子。スペースランナー天国でした。

 

ずいぶん路線整理されてしまった地区ですが、方向幕を見ながら地域交通の歴史に触れるのも、なかなかオツなものです。

・・大変貴重な資料を提供して頂きましたBus-Field様に、この場を借りて御礼を申し上げます。。

 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください