東武3月ダイヤ改正訪問記
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東武ダイヤ改正後の東武伊勢崎線・日光線訪問記



 2006年 4月 2日 TAKA (訪問日4月1日)





JR新宿駅に停車するきぬがわ5号鬼怒川温泉行き


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 今回「家から近い関東圏の鉄道」とは言えども中々利用した事の無い東武鉄道の「白紙ダイヤ改正」が3月18日に行われたので、3月12日の訪問と対比して白紙ダイヤ改正を見てみようと思い、ダイヤ改正後の状況が落ち着いたと思われる4月1日に、朝の用事が終わった後、駆け足ですが東武伊勢崎線・日光線をダイヤ改正の要点を踏まえながら訪問して来ました。


「4月1日訪問経路」見 学 内 容
新越谷11:43-(急行)-11:54西新井11:56-(区間準急)-12:01北千住12:08-(区間準急)-12:21錦糸町急行・区間準急・半蔵門線直通状況視察
新宿13:05-(特急きぬがわ5号)-14:14栃木JR・東武直通特急試乗
栃木14:17-(普通)-14:51南栗橋14:54-(普通)-15:10板倉東洋大前15:27-(区間快速)-16:00春日部南栗橋系統分割・区間快速視察
春日部16:04-(急行)-16:16久喜17:15-(JR宇都宮線)-17:23栗橋18:39-(区間快速)-19:35浅草久喜系統分割・栗橋連絡線視察



 (1)ダイヤ改正の目玉「準急の急行化・半蔵門線直通倍増」の状況を見る <新越谷→西新井→北千住→錦糸町>

 今回も朝一番で立川で用事を済ませた後、立川駅で10:00過ぎに「きぬがわ5号新宿→栃木(喫煙しか無かったので喫煙5号車1C席)を購入」できたので、立川から新宿へ移動しつつ東武の状況も見てみようと思い、立川→西国分寺→新越谷と中央線・武蔵野線で移動し、新越谷から錦糸町経由で新宿へ向かう事にしました。
 新越谷は流石に武蔵野線と東武線の乗換駅だけあり武蔵野線も乗降客が多く、JR駅コンコース・東武コンコースへの階段が人で溢れ混んでいます。東武線ホームに上がると上り・下り両方のホームの人の出は見た目で4:6ぐらいの比率です。武蔵野線との乗換は春日部方面の方が多いのかもしれません。
 暫く待つと外側の急行線に、東急8500系10両の急行中央林間行きが入線してきます。新越谷では階段近辺の中央部を中心にかなりの人の乗降が有ります。私も「先ずは6両毎時6本の準急を立て替えた10両毎時6本の急行の状況を見る」と言う趣旨を果たす為に、急行に乗車して西新井を目指します。

   
(左:東急8500系急行中央林間行(新越谷)   右:急行中央林間行車内(新越谷発車時点2両目))


 今回のダイヤ改正のポイントの一つとして準急→急行化で輸送力が2割近く増えていますが、その輸送力は上手く吸収されているようです。元々土曜日昼前の上りと言う利用客が比較的多い時間帯ですが、上りは端の車両でも立ち客が適度に有る程度ですし下りも空席は有る物の「空気輸送」と言うレベルでは有りません。その点では輸送力増強は見た限り成功だったと思います。
 急行は「せんげん台で2本に1本区間準急と緩急接続・草加で普通と緩急接続」します。前回見たときも草加の緩急接続は、普通しか止まらない松原団地・新田の乗降量をバックにかなりの量の乗換が存在していました。只「18m8両普通⇔20m6両準急」の緩急接続だった為に準急の混雑度が目立っていました。しかし今回のダイヤ改正で「18m8両普通⇔20m10両急行」の緩急接続に変更された為、急行が草加で普通乗客を受けても車内には未だ多少余裕が有ります。

   
(左:草加での「普通⇔急行」緩急接続   右:西新井での「普通⇔区間準急」緩急接続)


 新越谷から乗ってきた急行を西新井で降りて、後続で進んでくる区間準急に乗り換えることにします。前のダイヤでは「区間準急=半蔵門直通列車」の役割でしたが、ダイヤ的に準急の狭間に入りイマイチ利用されていませんでした。その区間準急が運行区間を浅草⇔久喜間20m6両編成に変更されています。この「脇役列車」がダイヤ改正でどうなったのか?を見てみたいと思い、西新井で後続の区間準急を待つ事にしました。
 西新井で区間準急を待っていると区間準急は日比谷線直通普通と同時に西新井に進入してきて緩急接続します。東武線複々線区間の普通である日比谷線直通普通は草加で急行と緩急接続すると同時に西新井で区間準急と緩急接続する事になります。此処で区間準急⇔普通の緩急接続すると言う事は「 竹ノ塚(81,556人/日)・谷塚(34,692人/日) 」の利用客から北千住(地上ホーム)早着・浅草方面アクセスへの接続を確保すると言う意味で効果的な接続ですし、実際かなりの人が乗り換えます。その点では巧妙な緩急接続のダイヤ構成であると思います。

   
(左:曳舟での「区間準急⇔急行」接続   右:半蔵門線直通急行車内(曳舟〜押上間))


 北千住で区間準急を降りて次の急行を待つ事にします。次の急行は立ち客が30〜40名/両と言う満員状況で到着しますが、流石に北千住だけありかなりの降車客が有ります。北千住発車時点では数名/両の立ち客で発車します。
 急行はこの区間では前の区間準急の停車駅を踏襲して北千住〜曳舟間無停車で通過します。(ホーム延長の関係)今までは北千住から先各停の準急が先着で後から北千住〜曳舟間通過の区間準急が接続と言う形態でしたが、ダイヤ改正で北千住から先各停の区間準急or北千住〜浅草区間普通(6両)が先着して後から来る北千住〜曳舟間通過の急行と接続する形態に変わっています。此処での接続も半蔵門線直通を重視しながら浅草へのアクセスを確保する上手い手法であると思います。
 私は今回錦糸町経由で新宿に一度出るので浅草へ向かわずに、そのまま急行に乗り半蔵門線へ向います。曳舟で浅草方面へ乗り換える人も意外に多く乗換と直通の比率は1:2程度の感じに見受けられました。今回直通列車に乗りましたが、見た目は20m6両編成の浅草行きは少々立ち客の出る程度の利用客でしたが、20m10両編成の直通列車は座席が半分埋まる位でした。メインルートから外れた乗り入れルートであることを考えても意外に利用客は多いと言えますし昔利用した時より心持ち増えたと感じました( 平成14年で地下鉄直通客は26,645人/日 )。少なくとも同じ様な「地下鉄直通ルートだが迂回している」と言う境遇の西武有楽町線よりかは利用されていると言えます。
 地下鉄線は錦糸町で降りましたが、意外に押上での東武線からの降車客( 平成14年で9,990人/日 )と地下鉄への乗車客が多かったのと、錦糸町で私と一緒に降りた人が多かった事です。錦糸町で総武線に乗り換えると確かに便利ですが、営団線に一区間乗るのは料金的にも不利です。押上〜錦糸町に特定運賃区間でもあればこの区間の利用が促進されるのかな?と感じました。


 (2)東武の悲願「日光・鬼怒川特急都心直通」の状況を見る <新宿→栃木>

 第一段の訪問が終わった後、錦糸町から総武線・中央線を使い新宿に移動して、今回のダイヤ改正での目玉である「東武・JR直通特急」に試乗する事にしました。
 元々は東武と旧国鉄は1960年代に日光輸送で激しい競争をしていました。その競争には東武が勝利してその後国鉄は日光輸送から撤退し、東武の独占状況になりましたが東武の日光鬼怒川輸送も長期低迷衰退の道を歩んでいます。東武とJRのその様な歴史から考えると、今回のJRと東武の直通は正しく「青天の霹靂」と言う事が出来ます。それだけ時代が流れたのでしょう。
 錦糸町から新宿に着いたのは13時チョット前でした。埼京線の3番ホームに行って見ると既にJR485系のきぬがわ5号が入線していて、ホームでは「満席です。指定券の無い人は乗れません」とアナウンスしています。私が10時過ぎに買ったときには喫煙席だけが買えました。この売れ行きから考えると午前中の便は満席だったと推察されます。(帰りに自動券売機で検索したら日曜日午後の上りは満席でした)運転しだして半月ですが、利用率はなかなか順調のようです。

   
(左:埼京線と並ぶきぬがわ5号   右:きぬがわ5号4号車の車内)


 早速写真を取った後車内で昼食を取る為に弁当を買って列車に乗り込みます。列車に乗ると5号車1D席の乗客は少女です。よく見てみると後ろの席も隣席の少女と一緒の連れのようです。多分最初に3席で予約して最後まで余っていた1席が偶々私の手元に入ったと言うのが実情だったようです。
 乗車して暫くすると列車は発車します。新宿発車時点では空席がありましたが、池袋・大宮と停車すると其処からも乗車があり正真正銘の満席になります。乗車の比率は7:2:1位と感じました。未だ運行開始から「新宿から日光・鬼怒川へ」と言うのが定着しているとは思えませんが、その不安を払拭するような乗車率です。
 流石鬼怒川温泉行きの列車だけ有って発車時点から「気分は温泉」状況で皆ビールや酒を飲んでいますし、大いに盛り上がっている団体さんも居ます。温泉目当ての団体客の利用が多いとなると、逆に観光客の減るであろう平日の利用客の数が心配です。


( 栃木駅を発車して行くきぬがわ5号 )


 池袋・大宮と停車したあと列車は淡々と東北本線を北上していきます。JR車の485系は更新修繕が行われていて、シートも更新されておりシートピッチもスペーシア100系に負けない程に拡げられています。485系更新車には昨年の 北海道旅行時 にシートリクライニング故障で嫌な思いをしているので好感が持てていません。今回もリクライニングのボタンを押したら座面は動きますがリクライニングしません。「故障か?」と一瞬怒りが込み上げましたが良く見るともう一つボタンが有りそれを押すとリクライニングします。流石に更新して運用し出したばかりの車両ですから当然ですが、新ルート特急に未だに485系更新車を投入と言うのはJR東日本の姿勢にチョット消極性を感じるのは私だけでしょうか?
 東北本線栗橋から連絡線を通り東武線に入ります。栗橋駅連絡線に止まり乗務員入換を行うと直ぐに出発します。此処は乗降が出来ないので、所謂「運転停車」ですが、実際泊まる時間は1〜2分程度なので気になるほどでは有りません。東武線に入るとJR線のときより「心持ち遅い」程度の速度で関東平野を北上していきます。JR宇都宮線も東武日光線も特急の最高速度は120km/hだと思ったのですが、東武の方が遅く感じます。100系も485系も120km/h運転可能なのですから、もう少し早く走ってほしいものです。
 東武線を走るとだんだん山が迫り、新大平下で区間快速を抜いたら車内放送が流れ下車駅の栃木に到着です。栃木では合計で10名程度の降車客が有りました。驚くべき事は栃木から観光客と思しき乗客が数名乗車してきました。意外とも言えますが、両毛線で群馬方面から来た客であればこの様な短距離利用も有りでしょう。走り出して半月でご祝儀乗車が一巡した時期で此れだけ乗ってくれれば御の字だと思います。
 
   
(左:栗橋連絡線でのJR485系日光8号(夕方撮影)   右:栗橋連絡線での東武100系スペーシアきぬがわ7号(夜撮影))



 (3)ダイヤ改正のマイナス点?の一つ目「区間快速に格下げされた快速列車」を見る <板倉東洋大前→春日部>

 栃木で特急列車を降りて、時間調整の為に南栗橋の系統分割(後述予定)を見に行った後、板倉東洋大前に戻り今回のダイヤ改正で下今市〜浅草間主要駅停車の快速が下今市〜東武動物公園間各駅停車の区間快速に格下げされた、6050系2ドアクロスシート車両の区間快速に乗って見ます。
 前回の訪問時も日曜日の同じ様な時間に同じ区間で快速に乗りましたが、状況は違う物のその時との比較をしながら快速の区間快速格下げの齎した物について考えたいと思います。
 板倉東洋大前で区間快速を待っているとホームには私と同じ様に数人の人が快速を待っています。今回のダイヤ改正で板倉東洋大⇔浅草では大部分が区間快速に格下げされ快速1時間:区間快速1時間8分(東武日光で快速2時間20分:区間快速2時間39分)と言う様に所要時間増加のマイナスの改正がされています。此れがどのような効果をもたらしているのかが焦点であると思います。
 到着した列車に乗ってみるとこの前より空いている感じで座席がサラリと埋まる程度です。流石に日光・鬼怒川・会津方面からの区間快速ですから観光客もかなり乗っていますが、曜日が違うのでなんとも言えませんが改正前日曜日の快速に比べると少し観光客は減っている感じです。

   
(左:区間快速浅草行(板倉東洋大前)   右:区間快速浅草行き車内(栗橋到着前))


 今までは快速だったので板倉東洋大前の次は東武動物公園まで無停車でしたが、ダイヤ改正からは快速になったので各駅に停車していきます。只栗橋以北の中間駅は田舎の零細駅なので(南栗橋系統分割で直通本数が減ったのと相殺しても)区間快速停車でサービスは向上しましたが、それでも中間駅からの区間快速への乗客は他の区間列車と比べて増えたようには見えません。
 驚くべき事は栗橋停車時です。何時ものように区間快速の最前部に乗車していましたが、今まで快速が止まっていなかった栗橋に着いた所で、最前部からクロスシートに座っていた観光客が大挙して下車していきます。栗橋駅自体が階段が一番前にあるので栗橋降車客が最前車両に集中するのは致し方ないにしても観光客が栗橋で降車して行くのは有る意味衝撃的です。多分これらの人は大宮等の宇都宮線沿線の住民なのでしょう。今までは「春日部下車(此れは結構多かった)→野田線乗換もしくは準急で新越谷で武蔵野線乗換→大宮・浦和方面へ出る」という人が軒並み栗橋で逸走していったと言う事は考えすぎでしょうか?私は此れは区間快速化による弊害の一つであると考えます。

   
(左:区間快速浅草行き車内(栗橋発車後)   右:区間快速浅草行(春日部))


 栗橋で一段すいた車内ですが、南栗橋・幸手と停車して行く毎に今度は乗客が増え2ドアクロスでは混雑を感じる程度の立ち客が出てきます。これらの駅は南栗橋折り返しの急行等が担当するべき近郊区間(急行は原則として久喜発3本・南栗橋発3本)ですが、その区間にまで輸送力が少ない区間快速が止まっています。区間快速自体は南栗橋・幸手・杉戸高野台各駅に取って見ては東武動物公園〜北千住間で春日部しか止まらない区間快速の停車は大きなサービス向上です。しかし其れは20m6両2ドアクロスシート車の6050系の長距離運用の区間快速に取っては輸送力以上の混雑過剰になる状況であると言えます。これも区間快速化の弊害と言えるでしょう。
 その後区間快速は東武動物公園・春日部と停車していきます。今回も久喜へ向かう為に春日部で降りましたが、春日部では改正前に乗ったときと同じ様に大量の降車客とそれ以上の乗車客で賑わう姿を見ることが出来ました。春日部以南の状況はダイヤ改正前の快速時代も改正後の区間快速の状況も変わらないと言えます。只区間快速化で各駅になった地域ではその弊害が現れているのではないか?と今回の訪問で感じました。


 (4)ダイヤ改正のマイナス点?の二つ目「分断された東武鉄道の実態」を見る <南栗橋・久喜>

 最後に今回の東武ダイヤ改正で伊勢崎線・日光線で(1)の「準急の急行格上げ・半蔵門線直通」の代償として、今まで太田・館林・新栃木と言う北関東の都市まで足を伸ばしていた準急が殆ど運転されなくなり、準急が担っていた東武動物公園以北のローカル輸送に関して急行の終点である伊勢崎線久喜・日光線南栗橋で系統が分断され、其れ以北は久喜〜太田・南栗橋〜新栃木間の区間運転がされる事になりました。
 これに関しては私も改正概要が発表された時点で「 東武は北関東ネットワークを捨てるのか?〜東武鉄道3月ダイヤ改正〜 」と言う一文を書きその影響について検討しましたが、ダイヤが改正されてその系統分割が実行された以上、その実態を見て実際はどのようになっているか見て見なければならないと思い、南栗橋・久喜と言う系統分割の現場を訪問してみることにしました。

 ・南栗橋で「日光線系統分割」の現場を見る

 先ずは最初に日光線の系統分割が行われている南栗橋での様子を見てみます。南栗橋は元々半蔵門線直通の区間準急の北端折り返し駅でしたし、運転上も東武鉄道の主力車庫・工場が有り2面4線の駅ホームと北側に2線の折り返し線を持ち、運転の側面から見れば系統分割をするには最適の場所であったと言えます。
 此処では毎時3本の急行が内側線で折り返すのに対し2本の南栗橋〜新栃木間区間列車が外側線で折り返して接続しています。(どちらの列車も北側の折り返し線で折り返している)只一部列車で10分間の接続間隔が開くなど全列車完全接続とは残念ながらいえない状況になっています。
 
   
(左:南栗橋駅での接続状況(左:新栃木行 右:急行南栗橋止まり)  右:新栃木行き車内(南栗橋→栗橋))


 今回南栗橋では上り・下り各1回ずつの接続を見ましたが、日光線のローカル列車自体が多くて席が埋まる程度の乗客しかなく、しかも南栗橋自体が「東武鉄道の運転上の要衝」では有る物の旅客流動的には只の途中点に過ぎず流動上の重要ポイントである宇都宮線の接続駅栗橋が隣に有る為、南栗橋で乗り換える人はそんなに多く無い感じがしました。
 実際上右の写真に写っている人たちでも、南栗橋で乗り換えた人のうち数人は栗橋で下車しています。旅客流動的にも栗橋で乗降で4分の1が入れ替わる(トータルでは±ゼロになるが)状況なので、南栗橋系統分断が正しいかどうかは難しいと言えます。

 ・久喜で「伊勢崎線系統分割」の現場を見る

 南栗橋のあとは今回のダイヤ改正で、駅の2面4線化・引き上げ線新設・急行延長まで行い、伊勢崎線系統分割の拠点として生まれ変わった久喜駅を訪問して系統分割の状況を視察します。
 元々久喜は東武伊勢崎線からJR東北線との乗換駅(前後区間で約13,000人の増減がある)で乗降も多く、運転上は重要地点では有りませんでしたが流動上の大きな拠点として存在していました。今回その流動上の拠点である久喜を伊勢崎線形東武分割の拠点として東武は駅改良を含む整備をしました。
 久喜の場合は南栗橋と異なり、日光線の区間快速の様な直通列車は有りませんが、毎時3本の急行⇔区間普通列車の接続は2分程度時間での接続で、しかも折り返し列車が内側線・急行が外側線での対面接続でほぼ完全に接続しています。(久喜折り返しの区間準急のみ上り内側線での折り返しで接続も無い)

   
(左:久喜駅で太田行区間列車を待つ久喜駅からの乗客   右:久喜駅での下り区間普通⇔急行の接続風景)




(久喜駅での上り区間普通⇔急行の接続風景)


 久喜駅では乗換はスムーズに行っている感じがしました。基本的に短時間の対面接続の為直ぐ向かいの列車に乗換が出来ますし、到着の急行・区間普通に対しては未だダイヤ改正直後と言う事もあるのでしょうが係員が案内する等のフォローも行われている為特段に混乱も感じられません。
 又元々JR宇都宮線との乗換駅で乗降も多いことも有り、見た感じで久喜の乗降客と急行の乗換客は比率的には1:1程度で有るので、此処で系統分割をしても利用客的には違和感が無いのかもしれません。只上り急行は接続列車到着前に入線していますが、接続列車到着前に急行に乗っている人は数名/両程度です。この事から考えて急行は久喜始発になったものの久喜自駅からの乗車客は未だ多くないと言えます。此れは始発のメリットを行けせるラッシュ時を見ないとなんとも言えませんが、「JRからの乗客の転移を狙う」と言うのは非常に難しいと言えます。





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