このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
2007年 2月3日 (土) 一週間,アパートに置いてあるエンジン.作業開始に当たって周囲の壁,引き戸に新聞紙を貼って養生. | |
まずはヘッドカバーを外す.パッキンがヘッド側にくっついてしまう. | |
とりあえず手前側,エキゾーストのカムシャフトを外す.この後インテーク側も外す. | |
続いてヘッドのナット.トルクがかかっているので,うっかりやるとエンジンがひっくり返る. リア側のエンジンハンガーボルトが通る穴に,ホームセンタで探した建築用のアンカーボルト(M12サイズ)を突っ込んで 押さえが利くようにする.ナットを回す工具も大きいものを使う.12.7角のソケット用の長いハンドルを使用. | |
ナットを12箇所,小さいボルト,など外してヘッドが外れる.カムギヤが露出.去年車上で整備した時の状態. | |
ピストンが後でわからなくならないように, この時点でヘッド頂部をさっと磨いて脱脂した上でシリンダナンバーをマーキングする. | |
カムギヤも外してから,ヘッドを仮止めする.一番外側,外部に露出する袋ナット4箇所のみ仮締めする. | |
次に下側に取り掛かるべくエンジンを傾ける. | |
下側で少しやりにくいもののボルトをどんどん外してオイルパンを取り除く. ボルトが緩んだところでプラハンでオイルパンサイドをたたいてガスケットを分離させる. 3年前に分解したところなので簡単に外れたし,ガスケットもパリパリ取れる.前回ガスケット剥がしにすごく苦労した部分なのだ. | |
去年のカムシャフト取り付け失敗で折ってしまったギヤの歯.1歯だけ行方不明だったものがオイルパンの中から発見できた. 無駄覚悟でオイルをじゃんじゃん流し込んで落としておいた甲斐があったのだ. | |
オイルパイプ,ストレーナ,リリーフバルブ等を外したらエンジンを裏返す. ヘッド側にゴムシートを敷いて,傷つきを予防する. | |
カバー類を外すにあたり,ニュートラルスイッチのコードを動かしたところ被覆の破れを発見. まぁ,置かれている場所,環境,年数を考えれば無理も無い.ハーネスだけを分離したところ, 硬貨しきっているゴムのグロメットも分解.新品購入するべし. | |
クラッチケースからのオイル漏れポイント,液体ガスケットを塗りすぎたのが原因と思われる. | |
手順を頭の中で逡巡.オイルポンプも外すことを思い出す.クランクを回した時にチェーンが噛み込まないように ブラシの柄でぶら下げておく. | |
いよいよクランクケース分離. 10mm角の頭のボルト,クランクシャフトから遠いものを緩めて取り外す.一気に外さないで,対角を意識しながら 順番に全部のトルクが抜けた状態にして次の段階でボルトを取り外す. 次に12mm頭のボルトを同様にトルク抜き,取り外しで進めていく. 12mm頭はクランクジャーナル,メインやカウンタシャフトの支持部に使われている. クランクシャフトから遠い位置を先に緩める.一箇所, カウンタシャフトの出口のベアリング付近に14mm頭の太いボルトが一本ある.これも先に緩めておく. 最後にクランクシャフトのジャーナルのボルトを外側から緩める. | |
ボルトが全部外れたのをチェックして(クランクケース上側にもボルトがある.), プラハンでトントン叩くとクランクケース分離. | |
気になるACGチェーン廻りをチェック.テンショナはかなり出ている状態. | |
テンショナを外すとチェーンはダルダル.部品がなくなっているチェーンスライダ(テンショナの反対側)の 磨耗はそれほどでもなく(チェーンの擦り跡が付いている程度),続投可能でほっとする. | |
次にACGシャフト取り外し.車上でナットを緩めておいたので,ACG固定ボルト3箇所で簡単に外れる. このシャフト,ACG廻りにガタが無いかチェック.若干ガタあり. で,3年前にも分解できなかったACGの分解にチャレンジ.ケースをプラハンでトントン叩いていると, 少しずつ分離,と思ったらいきなり分解.バラバラのベアリングが飛び出してきた. どうもフレッティングの粉末の色合いがあると思っていたのだが,ベアリングが原因. | |
異音の原因かどうかわからないが,このままでは再組み立てできない.しばし逡巡.時間の浪費. ワンウェイクラッチ,ACGチェーンスプロケット+ダンパーの部品はACG裏側の大きな丸いプレート側から取り出し, アッパークランクケース側のオイルパスプレートは取り外さない(のは,前回の分解時の教訓). | |
しょうがないので次に進む.いよいよクランクシャフト取り外し. その前にコンロッド大端部にシリンダナンバーをマーキング.こちらも脱脂(パーツクリーナ吹きかけ)後, マーカーペンで書き込む. | |
キャップボルトを取り外し,飛び出しているボルトの頭をプラハンでトントン叩くと ピストンが奥に進んで分離.コンロッドキャップを取り除く.ここで先ほどのマーキングが役立つ. クランクの角度は作業しやすさもあるが,上死点と下死点の中間付近が良いと思う. 上死点にあるとコンロッドのボルトを叩く作戦が使えないよ. キャップを全部外したらクランクシャフトを持ち上げて外す. | |
次にエンジンの向きを変える.次の作業を考えて向きを慎重に決める. 仮止めしておいたヘッドを外してシリンダー上部のカーボンを取り除く. | |
去年と同様,台所用のスコッチブライトを使用する.あとで工業用のスコッチブライトシリーズも発見したが, 家庭用のマイルドなタイプが良いと思う. | |
カーボンを取り除いたらコンロッドを上に押し上げてピストンを取り出す. 写真は左が#1,次が#2.#1はピストンリングを外した状態.リングの上面を表示したマークなんて消えているが, 問題になりそうな磨耗もほとんどなし.合口の隙間も問題無さそう.ただし,オイルリングにスラッジ状の汚れが付着. 磨いて再利用する気もないのでリングはセットで交換することに. | |
ピストンを出したらシリンダーも分離.分離したケース類を並べてみる. | |
さて,ベアリング破損のACGをどうしたものか. サンプルにACGを持参して近所の工具店に出かける.食事中の(申し訳ない)店員さんに部品を見せて相談, 使えそうなセットを購入.インナ用セットとアウタ用セット,合わせて17000円ほど.工賃に比べれば安いか. 後々使えるし,で工具は増え続けるのだ. | |
まずはインナー.説明どおりに工具をかけてねじを回すとあっけなくインナーが動き出す. | |
続いてアウター.ちょっと知恵の輪状態で工具を組み立て,セット.力をかければあっさり動き出す. 汎用だけど工具の力は偉大である. | |
取り出したクランクシャフト.あとでウェイト測定をしたい. | |
ピストンなどの運動系の部品は一まとめに.ピストンサイドを傷つけないように配慮. | |
ねじ類は一気にこの箱に放り込んだ.さすがにこれだけあるとどこがどれだったかわからなくなりそう. サイズ以外に,黒いもの,銀色のものなどの種別がある.ちょっと心配. 箱ごと傾けてオイルを分離する. |
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