このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|
鉄道模型おきらく研究室:レイアウトと列車のページ
レイアウトのサイズ
2003/3/22 リリース、 2003/5/11全面改訂
きゅうさん,くまどんさん,鷹さん,Tundraさん,風芽さん,ゆのか6号さん,矢島さん,はいで(文)
研究期間
2003年3月15〜19日,5月 8〜10日
はじめに
レイアウトを建設するためには,レイアウトのサイズを決める必要があります.私は,サイズを決めるのに困った経験があります.それは,手持ちの車両(基本セット+増結の9両編成)を走らせるためにはどのくらいのサイズのレイアウトが必要なのかを調べようと雑誌・書籍のレイアウト記事を探したのですが,みつからなかったからです.そこで,同様の悩みを持っているかたも多いのではないかと考えて,調べてみました.
研究メンバー
研究メンバーとそのレイアウト
メンバー(50音順) | レイアウト外形の長さ(m) | 調査期間 | きゅうさん | 0.6 | 2003年3月15〜19日 | くまどんさん | 0.3,0.91,1.36 | 2003年5月 9〜10日 | 鷹さん | 1.2 | 2003年3月15〜19日 | Tundra(タンドラ)さ
ん | 1.8 | 2003年3月15〜19日 | はいで | 2.7 | 2003年3月15〜19日 | 風芽さん | 2.1 | 2003年5月 8〜 9日 | ゆのか6号さん | 1.6 | 2003年3月15〜19日 | 矢島さん | 1.2 | 2003年3月15〜19日 |
|
方法
各自がレイアウト(仮設線路)に列車をのせてみて,
・実感的と思える最長の列車長さ,
・実感的ではないが許容できる最長の列車長さ を決めます.
なお,車両,シーナリー,評価基準は統一せずバラバラですが,あえてそのようにしました.というのは,レイアウトを作る方の車両,シーナリー,評価基準もバラバラでしょうから,統一した規格にはあまり意味がなく,むしろバラツキ範囲も含めて調べたほうが良いとはいでが考えたからです.(2010/06/13追記:バラツキに関しては図1の「R^2」で触れます)
なお,レイアウト外形の長さは下図の寸法Lです.
付図A レイアウトの長さの定義 |
結果
1)実感的と思える最長の列車長さ
結果を図1に示します。
図1 実感的と思える最長の列車長さ
横軸:レイアウト外形の長さ(付図Aの長さL)
縦軸:実感的な列車の最大両数(Nゲージの20m級車両に換算)
鷹さんのレイアウトは,側線の内側に周回線があるので,
レイアウト長さの割に直線が短い.そのために,
実感的な列車の最大両数は少なくなる傾向がある.
実感的な列車の最大両数=3×レイアウト長−0.2(両)である.
図中の測定者名の敬称を省略させていただきました.
(2010/06/13追記:図1の「R^2」とは,「決定係数」のことで、
Y軸の値がx軸によってどの程度説明可能かを示しています。
この場合、0.91すなわち91%ですので、「実感的な両数はレイアウトの長さで91%が決まる」ことを意味しています。
逆に言えば、人の違い、線形の違い、シーナリーの違い・・・・等他の要因は9%の影響があることを意味しています。) |
レイアウトの長さ(外形)が長いほど実感的と思える最長の列車長さも長くなります.これは当たり前ですが,それゆえ,妥当な結果が得られたことになります.さて,図1の中に回帰式があります.この式のxにあなたが計画中のレイアウトの長さ(m)を入れて下さい.そのときのyの値が実感的と思える最長の列車長さの目安になります.例えば,レイアウトの外形の長さが1mなら,
3.0×1−0.2≒2.8(両)
と計算できます.どうでしょうか?あなたのレイアウトでは,あなたの主力列車が実感的に走れそうでしょうか?7両編成だと1.8mでも足りませんね.
もし,不幸にして,実感的でなさそうなら妥協するしかありませんね.
妥協法の一つは,レイアウトを長くすることです.決して「大きくすること」ではありません.長くした分,巾を狭めることで,面積を一定にすることができるかもしれません.
はいでのレイアウト
では,この考えで計画してあります.長さは2.7mですが,面積は定尺ベニヤ(1.8m×0.9m)と同じです.
これができないときの妥協法は,編成を短縮する方法です.これは,実車にこだわりがある方には難しいかもしれません.例えば,モハユニットが構成されてない,とかMT比がおかしいとか,なかなか割り切れないかもしてません.
最後の妥協法は,「実感的」を目指すのだではなく,「違和感がない」レベルに格下げすることです.そのための目安となるのが次ぎの結果です.
2)違和感のない列車長さの許容限度
図2 実感的ではないが許容できる最長の列車長さ
横軸:レイアウト外形の長さ(付図Aの長さL)
縦軸:許容できる最長の列車の両数(Nゲージの20m級車両に換算)
鷹さんのレイアウトは,側線の内側に周回線があるので,
レイアウト長さの割に直線が短い.そのために,
実感的な列車の最大両数は少なくなる傾向がある.
許容できる最長の列車の両数=4.6×レイアウト長−1.1(両)
である.
図中の測定者名の敬称を省略させていただきました. |
いかがでしょうか.「実感的」を狙うのをあきらめて,「違和感のない」レベルに妥協すれば,7両編成が1.8mに収まりそうですね.また,2.7mあれば12両編成がなんとか収まります.新幹線フル編成やコンテナ列車フル編成は無理ですが,在来線の特急ぐらいなら,一応楽しめそうですね.
3)まとめ
あなたの目標レベルが
「実感的」なレイアウトであれば 図1を,
「違和感のない」レイアウトであれば図2を
ご参照いただければ,レイアウトのサイズを決めるうえで便利だと思います.
付録
また,レイアウトの外形長さだけでなく,線路の直線の長さでも整理しました.
線路の直線長さの定義は,下図の寸法Aです.なお,500R以上のカーブは直線とみなします.
付図B 線路の直線長さの定義 |
なお,下図中の測定者の名前の敬称は省略させて頂きました.
| 実感的な最大両数 | 違和感のない最大両数 |
線路直線長で整理 |
直線の長さと実感的な最大限の列車の両数との関係
はいでのレイアウトは,緩いS字カーブも直線に含まれるので,両数が少なめになる可能性があります.
図中の測定者名の敬称を省略させていただきました. |
直線の長さと実感的な違和感のない最大限の列車の両数との関係
はいでのレイアウトは,緩いS字カーブも直線に含まれるので,両数が少なめになる可能性があります.
図中の測定者名の敬称を省略させていただきました. |
こちらのデータ郡は横軸の分布が今一歩(風芽さんとはいでとの間が疎)なので,参考データの扱いにいたします.
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|