3.自動往復運転の回路
自動往復運転の回路を幾つかのサイトの資料を参考させていただき、自分なりに理解しながら回路図にしてみました。
参考サイト:
自動往復運転装置 - 鉄道と模型
新大宮工機部氏 のBLOG
・・・最終的にこちらの回路図を基本に勉強させてもらいました。
HO-model Train Room
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カーサロンモリ
TOP>エレクトロニクス>列車検出(実技編)
参考文献:
鉄道模型趣味/No.420(1982.02) p88-p90 自動運転と信号装置 長 真弓(著)
自分なりにこの回路を以下の様に読み取ってみました。
まず、パワーパック(12V)を接続後、装置を起動(5V電源に接続)すると、リレー作動により奥のレール3)がプラスになり、車両(動力車)は左(逆方向)へ走行を始めます。その後、5)のセンサーを通過すると、フォトカプラー1が作動し、ICに信号が送られます。しばらくして、6)のレールに車両(動力車)が入ると停止します。
5)の信号は、IC4011の回路[RS-FF回路(リセット・セット・フリップフロップ回路…#1)で最初にICのゲートに信号が入ると、3のゲートから信号が出力され、次の信号が入力されるまでは、出力信号が保持される]に入り、半固定抵抗(抵抗値を可変する事で、センサー作動からリレー作動までの時間を調整できる)と電解コンデンサーの組み合わせで、出力信号の次のゲートまでの時間調整を計っている。
追記)
回路図では、半固定抵抗1MΩ+電解コンデンサー10μFの組み合わせを取っているが、この組み合わせの場合、理論上…#3 最大約11秒程度の時間で反転走行を始めると思われる。最小時間は1秒以下と思われます。
そこで、コンデンサーの容量を50〜100μFにする事で、最大停車時間を50〜120秒まで延ばす事ができると考えられる。
ICを出た信号は、ダーリントン接続…#2 されたトランジスタにより増幅された信号で、リレーを作動させる。それにより、レール上の電流が逆転し、手前のレール4)がプラスとなり、6)のレールにも電流が流れる事で、車両は左から右(順方向)への走行を始める。
その後、2)のセンサー作動、1)のレールで停車、電流の反転で、逆方向へ走行する。この一連の動作を繰り返す。
次回は「回路の作成」、その後「試験走行」を予定しています。
しばらく製作に掛かるため、完成まで、今しばらくお待ち下さい。何方か、先に完成された方がいましたら、ご報告を貰えれば幸いです。
#1…回路図の場合、1(セット)ゲートから信号が入ると、3ゲートに出力信号が出る。
次に6(リセット)ゲートから信号が入ると、3ゲートの信号保持が解除される。この繰り返しが「シーソー(フリップフロップ)」の動きに似ているため、そう呼ばれている。
#2…ダーリントン接続はトランジスタを組み合わせる事で、小さな入力信号を増幅し、大きな出力信号を引き出せる。
パワーパック内のダーリントン・トランジスタは、トランジスタ内でこのダーリントン接続したトランジスタを再現している。
#3…コンデンサ容量(C)と抵抗値(R)の組み合わせによるタイムアウト時間(t)は、t=1.1×C×Rで求められる。
詳しくは、「趣味の電子回路工作」内の
555タイマー>タイムアウト時間の計算
を参照して下さい。
回路図作成プログラム:QT-BSch3V(Mac版)使用
回路パターンはEAGLE ver5(
CadSoft Online
)を利用し、自動作成後、修正を加えてます。
※EAGLEの使用方法は、
趣味の電子回路工作
(目次>EAGLEによるプリントパターン自動作成)を参照して下さい。