このパワーパックは、「鉄道模型のエレクトロニクス工作」より参考に、Nゲージ用として組んでみました。
まだ設計段階ですが、本書内では、3A級のパワーパックとして設計されたため、私はNゲージ用(1A程度/ACアダプター利用)を設定してみました。
上記のパワーパックをブレッドボード上に再現し、テスターでの出力の確認および簡単なレイアウトへの接続試験を行なった結果として、以下の点が問題となりました。
慣行走行の場合、C1コンデンサの容量不足か?他の理由(答えまでは至ってません)で徐々に電圧が低下し、速度が落ちる。
→C1コンデンサの容量を増やしても、この改善にはならなかった。
※出典の「鉄道模型のエレクトロニクス工作」には「充電されたC1の電圧がトランジスタのバイアスとなって列車は走り続ける」とあったが、初稿では、この点が疑問点となった。
→トランジスタが電流制御のため、コンデンサの容量に関係なく、電流低下を起こした可能性がある?
※上記の疑問に付いて、
TrainTrain
でお世話になっている「ゴーン辻」さんが、私の
ブログ内
で丁寧な解説をしていただいているので、参考にして下さい。・・・「ゴーン辻」さん、ありがとうございます。
そこで、MOS-FET(2SK703)をトランジスタの代わりに入れた(電圧制御へ)ところ、上記問題は思った以上にアッサリと解決して、「スムーズな加速→低速での慣行走行→スムーズな減速」と、簡単な運転試験では、問題が無かった。
下記回路図が、そのほぼ決定稿と言えます。
実際に作成してみました。
シャーシ(プラスチックケース使用)取り付け部品が多いため、内部配線はかなり入り組んでいます。
また、MOS-FETはこのパワーパックの場合、かなり発熱が見られますので、放熱板は必ず必要です。場合によっては、側面に換気用の穴を開けても良いでしょう。
作成後の検証したところ、予想よりもスムーズな感じでした。
ただ、速度調整をマニュアルにした時より、ノッチ付きオートにした場合、やや速度(パワー)が少ない様な気が(実際に測定はしていません。あくまで感覚的に…)しますが、まあ上出来でしょう。
なお、「鉄コレ」動力でテストしただけですので、「Bトレ」や他の動力では異なった結果になるかもしれませんので、その点はご注意下さい。
興味のある方は、是非、参考にチャレンジしてみて下さい。但し、自己責任でお願いしますね!
シンプルなトランジスタ制御のパワーパック
ノッチ付きのパワーパック公開のついでに、一番最初に作成したパワーパックの回路図を備忘録代わりに、併せて公開しておきます。
とてもシンプルなトランジスタ制御タイプのパワーパックです。これでも、十分使えますよ!
追記:
多くの方より作例のトランジスタ「2SD560」が入手しづらいとの事ですが、鉄道模型のパワーパック用ならば、秋月電子さんの
2SD1828
辺りが、安価で入手もしやすい様です。但し、いずれも「電子工作」程度の範囲においての代替品ですので、厳密には判りませんので、そこは「自己責任」でお願いします。
加減速コントロール付きパワーパックの機能簡略版(案)
以前、
トレイントレイン
で発表し、多くの方に参考にしてもらった回路を手軽に運転を楽しむだけの回路に組んでみました。(まだ、回路図段階ですので、多少の手直しは必要かと思います。)
大きな変更点は、AUTO(加減速付き)のみとし、2つの押しボタン(モーメントタイプ/押している時のみスイッチが作動するタイプ)スイッチ(3つ目のスイッチSW3は緊急停止用とし、必要の際は付けると良いでしょう)でコントロールできる点です。
スイッチ1(SW1)を押すと加速を開始(ボリューム(VR1)の設定値まで加速、設定値後は押し続けても速度は一定を保つ)し、離すと慣行状態に、スイッチ2(SW2)を押すと減速します。
因みに、上記の電気の流れを回路図に入れてみました。
この回路は、まずSW1を繋ぐ事で、コンデンサに電気を溜めます。その最大値を速度決定用のボリュームで制御します。…「緑」が「加速」時の電気の流れ
その後、SW1を放すと、入力電圧が途絶え、コンデンサ内の電気をMOS-FETへ流し(電圧制御…トランジスタの場合電流制御になるため、多くの方が利用している3段のトランジスタが必要になる)その速度を維持する様に、作動します。…「青」が慣行時の電気の流れ
そして、SW2を繋ぐと、コンデンサの電気を減速用の抵抗(ボリュームにて減速率を変更できる)を介してGNDに逃がす事で、減速し、コンデンサ内の電気が無くなると「停止」します。…「赤」が「減速」時の電気の流れ
つまりは「電気的に回路を切り離す」ことが重要で、そのため、SW1とSW2の役目は大事です。
これを切替スイッチやロータリースイッチで使うかは、各自工夫すると良いでしょう。
子供に使用させる時や公開の運転会などでは、操作を極力減らした方が運転に集中して楽しめるかと思い、この様な仕様を考えてみました。
…そのため、各ボリューム(可変抵抗)は基板取付けの「半固定抵抗」を想定して、運転開始前にあらかじめ設定しておく事としました。
…必要に応じて、車両の進行方向を変える「切替スイッチ」も表に出さず、ブラックボックス化するのも良いかもしれませんね。
また、もう一つの回路図は、コンパレータを利用した簡易の速度計(電圧計)です。
12Vの入力電圧において、抵抗Rを同じ値(仮に10kΩとする…全て1kΩでも良い)とし、最初の2Rのみ抵抗を「直列…10k+10k」すると、分圧抵抗の計算により、(1)では8V、(2)では6V、(3)では4V、(4)では2Vの出力電圧を得られるので、コンパレータ(LM339使用)にてパワーパックの出力電圧との比較で、該当する出力以下のLEDを点灯できる回路です。
仮にLED1を「赤」、LED2を「黄」、それ以外を「緑」とすれば、見た目も綺麗で、かつ、速度超過を防止する目安となるかと思い、このパワーパックに載せたら面白いかと考えています。
…ただ、まだどのポイントから出力を取ったら、効果が高いか見極めていないので、接続先は未定です。(笑)
なお、何れの回路も、まだ「案」状態ですので、興味を持たれて作成される方は、自己責任でお願いします。
私も近いウチには作成してみたいと思っていますので、その際は更なる情報を公開したいと思います。
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