1.三端子レギュレータ利用の定電圧回路
オペアンプやコンパレータを扱いだすと中には「両電源(正電圧と負電圧)」を必要となるなど、電源の問題が出て来ました。
「両電源」については、簡単にポンと解決が見えませんので、勉強も兼ねて、幾つかの電源回路を触ってみました。
ACアダプターなどの安定電源から一定電圧を得る場合、
抵抗分圧回路
(「Bun's HomePage」より)を利用する方法が一番安上がりです。仮に12V電源(Vcc)から3V(VOUT)を得る場合、VOUT=(Vcc/(R1+R2))×R2の式より、R1=3kΩ、R2=1kΩ(R1:R2=3:1になる値)が求められます。
しかし、この値は、Vccが変化したり、抵抗値の誤差が大きい場合などで出力電圧VOUTの値は大きく変化してしまいます。
そこで安定した電源回路が重要となり、様々な電源回路が広く公開されています。
一つ目は、一般的な「三端子レギュレータ」を利用して、一定の電圧を出力させる回路です。
上記回路は安全性を見越して組んだもので、私の覚え書きと思って下さい。(笑)
レギュレータの直ぐ傍の0.1μFコンデンサは、レギュレータの発振を防止するためで、※印のダイオードは逆電流に対しての保護回路となっています。
注意として、多くの電流を取り出す際や入力電源と出力電圧の差が大きい場合は、必ず「放熱対策」を取る事です。最悪、熱による破損が考えられます。
多くの方がHPやブログでより詳しく発表されていますので、「三端子レギュレータ」で検索して下さい。
→参考資料の例:
三端子レギュレータの使い方をマスターしよう
…
「SPECTRUM電子工作のホームページ」
実用回路集/電源回路
…
「masahiro's electronic lab」
など
一つのACアダプターから幾種類もの電圧を取り出せますので、シーナリー上での効果的な利用も考えられます。
2.LM317利用の可変電圧(定電流)回路
二つ目は、LM317を利用して一つのACアダプターから異なる電圧を出力させる回路です。
LM317データシート
を参考に回路を組んでみました。基本的に紹介された回路図どおりに組むだけで、問題なく作動します。
R2の可変抵抗を変化させる事で、1.25V〜入力電圧まで任意の電圧を取り出せます。
出力電圧を回路図内のR1とR2(VR)の抵抗値によって設定され、下記の式より求める事が出来ます。
VOUT=1.25×((R1+R2)/R1)=1.25×(1+(R2/R1))
上記の回路では、12Vのアダプターを利用した場合、LM317の電圧降下分(約1V)を差し引いた約11V〜1.25Vの間で任意の電圧を得られます。この時、電流はACアダプターの定格で得られます。
もし、一定の電圧を得たい場合、仮に3Vの時は上記計算式より、R1=220Ω、R2=330Ωの時、VOUT=3.12Vと求められます。
LM317も三端子レギュレータと同様に、放熱対策をしっかり行なわないと、能力を最大限に発揮できないため、必ず「放熱対策」を取る事です。最悪、熱による破損が考えられます。特に大きな入力電圧から小さな出力電圧に変換する際は、LM317が熱をかなり帯びますので、注意して下さい。
また、出力を大きく取る場合は、逆電流保護目的で三端子レギュレータ同様に整流ダイオードをIN-OUT間に入れた方が良い様です。
部品代も安く(秋月で揃えると100円程度)、いろいろと応用も利く回路なので、一つ作っておくと何かと便利ですよ。
Copyright 2009- , 沖縄電気鐵道 -浦添線- by Mac OS-X ,since Jan/2009
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |