沖縄電気鐵道 浦添線 -改造・軽工作-        
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

PWM利用、Hブリッジ回路によるコントローラ

 

フルHブリッジ回路によるコントローラ

 モータ制御の中で、回転制御については「抵抗制御」や「パルス制御(PWM利用のDuty制御など)」など幾つかあり、その回路を基に鉄道模型用のコントローラ「パワーパック」を作成し、このHP上で公開して来ました。

 今回はモータを正逆転制御する回路を検討し、作成してみました。
 モータの正逆転制御回路の内、1つの電源から作動させ、正逆転制御を可能にする「Hブリッジ回路」を用いてみました。
 「Hブリッジ回路」については、いつも参照させて頂いている「 電子工作の実験室 」さんの「 モータ制御 」>「On/Off制御」をご参照下さい。

 また、本回路試作にあたっては「 国立舞鶴工業高等専門学校 電子制御工学科 町田秀和研究室 」さんのサイトより「 各種DCモータドライバ回路集 」を参考に勉強させて頂き、回路の基本アイデアを使用させて頂きました。
 なお、各種モータ制御については「 ビギナーのための小型モータ回路集 /谷腰欣司著-日刊工業新聞社刊」を参考資料としました。

       
    回路図(フルHブリッジ回路)   
   

 Hブリッジ回路でよく見られるものは、電圧制御により回転制御と正逆転制御を行なうものが多いのですが、回転制御については「PWM制御」を前提として、各種資料を検討した中で、上記の サイト を参照させてもらう事としました。
 …実際、工専の研究室が研究されただけに、細かく説明がされていて、とても判りやすく、勉強になりました。


 まだ、テストとしてブレッドボード上ではありますが、かなりの低速(レールや車輪の集電状態により異なる)からスムーズに操作出来るコントローラと言えます。
 特に、今回は低速走行を重視したため、発振回路部の周波数を約200Hzと低く抑えてあります。そのため、作動中のモータ・ノイズがかなり大きく感じられるかとも思います。

 テスト段階では大きな問題点は見られませんが、回路内のQ1/Q2のMOS-FETに熱を帯びているのが確認されたので、安全面等を考えると「放熱処理」が必要になるやもしれません。
 補足…熱を抑える様に、入力抵抗の10Ω→100Ωに変更したりしましたが、あまり効果は得られませんでした。

追記
 トレイン・トレイン内の 支線(ブログ)掲示板/PWMコントローラコンテストpart2 で公開した所、ご意見を頂きましたので、それを参考に「回路図」を多少修正してあります。
 「回路図」内のダイオード(※印)は、今回ショットキーバリアダイオードとしましたが、発振回路の周波数を高く取る場合は「高速整流ダイオード」が良い様です。

追記2…
 回路図にミスがありました。トランジスタ"2SA1015"の足の配置を勘違いして、配線していました。
 発熱の原因はコレだったようです。
 従って、この回路でも問題なく作動します。なお、作成の際は「自己責任」で作成される事をお願いします。

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フルHブリッジ回路によるコントローラ(修正版)

 前回のテスト後、どうしてもQ1/Q2のMOS-FETの発熱が気になったので、放熱対策を考えながら、資料を捜していましたが、以前から気になっていた「 パワー・エレクトロニクス回路の設計 (トランジスタ技術SPECIAL No.98) 」を購入し目を通した所、二点程、気になった所がありましたので、その点を踏まえてブレッドボード上の回路に修正を加えてみました。

       
    回路図(修正版)   
   

 上記の回路図が、修正後の回路図です。
 修正点は赤丸の1と2です。…依存文字になるので、以下、1)2)とします。

 1)が、大きな修正点になります。
 MOS-FETの発熱の可能性として、Q1/Q2において必要以上(間断なく)に電流が流れる事によるものと考えられました(特に逆電流の可能性が高い?)ので、逆電流を遮断する意味で、ショットキーバリアダイオードを噛ましてみました。
 結果(まだ、長時間のテスト作動はしていませんが)的には、発熱が抑えられた様に思われます。
…前回までのテストでは、回路作動後、直ぐに発熱し、熱いと感じられました(他の原因かもしれませんが…原因は、回路図内の赤丸3のトランジスタでした)が、今回の回路に変更して、作動直後の発熱は感じられませんでした。

 2)の修正点はMOS-FETのターンオフ(パルス波の立ち下がり)時の切れを良くする意味で1S2076をゲート抵抗(10Ω)に平行に入れてみました。
 2)の効果については、細かな測定をしていないので、はっきりとは言えません。
 しかし、P型MOS-FETは比較的スイッチングが遅い様なので、入れる事による効果はあるのかと思います。

追記3…
 回路の基本的部分でミスがありました。上記の追記2参照。
 この最終版は、必要ないかもしれませんが、安全に安全を考慮して作成する際の参考にして下さい。

 

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