このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
国鉄特急 |
<本州>
こだま 〔KODAMA〕 EC特急 新幹線特急 2010年3月23日新設 2012年4月30日更新 2012年5月13日更新
東京〜大阪、神戸間に運転されていた日本初の電車特急。こだまが登場するまでの特急は、全て客車列車であり、戦後の成長期に開発された全くコンセプトが異なる画期的な特急列車でした。1958年に開発された新性能電車、特急用20系(のちの151系)により、1958年11月1日に、東京〜大阪間のビジネス特急として華々しく登場し、同じ東京〜大阪間の特急が戦前と同様の客車列車のつばめ、はとであった頃に、完成度が極めて高い、こだま型と呼ばれる流線形の電車特急の登場は、戦後の復興を印象付ける大きな出来事のひとつとなりました。
写真は、東京駅で出発を待つ151系特急こだまです。車両はクハ151-1、列車は下り特急「第2こだま」103Tレ、東京駅にて1960年5月29日に、Takazawa様が撮影された大変貴重な写真を掲載しています。
まだ特急「
つばめ
」「
はと
」が客車時代、クロ151は未完成の時代の為、大阪寄りにもクハが連結されていた時代です。また今ならNGですが当時はホームの助役か駅員に断れば線路内に立ち入って撮影してもよかったそうです。その他、この頁の在来線特急時代のこだまの写真は、Takazawa様が撮影された写真を掲載しています。このクハ151-1は今は川崎重工業兵庫工場で
保存
されています。
特急<こだま>クハ151-1 東京駅にて 1960年5月29日 Takazawa様撮影
こだまの列車名は、当時、公募により、東京〜大阪間を日帰りできるスピードのイメージにぴったりという事で、選ばれたもので、又、国鉄時代の特急用車両の象徴とされた逆三角形の特急マークや側面のJNRマークもこの151系電車用に公募されたものです。
写真は、東京駅に入線する151系特急こだまです。車両はクハ151-2、列車は1枚目の写真と同じ列車の東京方、田町電車区から回送されて来るところです。当時は国鉄電車特急の一番手でしたので、大阪からの上り「第1こだま」が東京に到着すると直ちに田町区へ回送、入念な点検と清掃を受け午後の「第2こだま」に充当されました。東京駅にて1960年5月29日に撮影。
特急<こだま>クハ151-2 東京駅にて 1960年5月29日 Takazawa様撮影
写真は、東京機関区の付近を快走する151系特急こだまです。先頭車はクロ151-1。列車は、下り特急「第2こだま」103Tレ。1960年6月撮影、1960年6月から「 つばめ 」「 はと 」が電車化され、展望客車の代わりにパーラーカーのクロ151が大阪方に連結を開始しました。
特急<こだま>クロ151-1 東京機関区の付近にて 1960年6月 Takazawa様撮影
写真は、同じく、東京機関区の付近を快走する151系特急こだまです。上の写真の後部です。車両はクハ151-1。列車は、下り特急「第2こだま」103Tレ。1960年6月撮影。この頃151系は、後方防護用として、編成後部となった場合は下部前灯に赤色フィルターが取り付けられていました。
特急<こだま>クハ151-1 東京機関区の付近にて 1960年6月 Takazawa様撮影
写真は、大船付近を快走する151系特急こだまです。先頭車はクロ151-5。列車は、下り特急「第2こだま」7Mレ。1961年4月撮影、上りの荷42レとのすれ違い、危うく被るところでしたが、貴重なEF58牽引の荷物列車と151系こだまのすれ違いシーンです。
特急<こだま>クロ151-5 大船付近にて 1961年4月 Takazawa様撮影
写真は、大船付近を快走する151系特急こだまです。車両はクハ151-4、HMの下にチャンピオンマークが付いています。列車は、下り特急「第2こだま」5Mレ。1961年4月撮影、素晴らしい編成美です。
特急<こだま>クロ151-5 大船付近にて 1961年4月 Takazawa様撮影
写真は、大船付近を快走する151系特急こだまです。先頭車はクロ151-6。列車は、上り特急「第1こだま」2Mレ。編成はパーラーカークロ151を先頭に12両編成で、以下の様な国鉄史上、空前絶後の超豪華編成でした。この編成は、1961年9月末までで、1961年(昭和36年)10月改正では、151系電車特急の増発によりサロが減り11両に減車されました。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
クロ 151 | モロ 151 | モロ 150 | サロ 151 | サロ 151 | サシ 151 | モハシ 150 | モハ 151 | サハ 150 | モハ 150 | モハ 151 | クハ 151 |
1961年5月撮影、今では考えられませんが、この時は線路巡回をしていた保線係員に許可を得て線路内の立入りを許してもらったそうです。
特急<こだま>クロ151-6 大船付近にて 1961年5月 Takazawa様撮影
写真は、品川付近を快走する151系特急こだまです。先頭車はパーラーカークロ151。列車は、下り特急「第2こだま」7Mレ。1961年3月撮影。
特急<こだま>クロ151 品川付近にて 1961年3月 Takazawa様撮影
写真は、東京駅に向かう上り151系特急こだまです。車両はチャンピオンマークが見えるのでクハ151-3又は4と思われます。列車は、上り特急「第1こだま」102Tレ、1961年4月30日、大井町付近にて下りの横須賀線電車から撮影。
特急<こだま>151系 大井町付近にて 1961年4月30日 Takazawa様撮影
写真は、横浜駅に停車する151系特急こだまです。車両は、クハ151、上り特急「第1こだま」2Mレ。隣のホームには、80系の先頭車の姿も見えます。1964年7月に、横浜駅にて撮影。
特急<こだま>クハ151 横浜駅にて 1964年7月 Takazawa様撮影
以下は、151系特急こだまのカラー写真です。この頃のカラーフィルムは、経年劣化がかなり進んでいます。車両はクハ151-7又。列車は、下り特急「第2こだま」、1964年8月に、横浜駅にて撮影。
特急<こだま>クハ151-7 横浜駅にて 1964年8月 Takazawa様撮影
以下は、同じコマをモノクロでスキャンした画像です。この頃の横浜駅の雰囲気がよく伝わってきます。隣のホームには、80系電車の姿も見えます。
特急<こだま>クハ151-7 横浜駅にて 1964年8月 Takazawa様撮影
写真は、川崎駅を通過する151系特急こだまです。車両はクハ151-8。列車は、下り特急「第2こだま」、大阪に向かって通過していきます。1964年8月、川崎駅のホームから撮影。
特急<こだま>クハ151-8 川崎駅にて 1964年8月 Takazawa様撮影
写真は、川崎駅に入線する151系特急こだまです。車両はクロ151、下り特急「第2こだま」5Mレ。151系こだま編成を真正面の上から撮影された大変貴重な迫力のあるシーンです。1964年8月、川崎駅にて撮影。信号所の建物も時代を感じさせます。
特急<こだま>クロ151 川崎駅にて 1964年8月 Takazawa様撮影
写真は、東京駅に向かって快走する151系特急こだまです。その先には東京タワーが遠くに見えています。先頭車はパーラーカークロ151。列車は、上り特急「第2こだま」2Mレ、1962年5月撮影。
特急<こだま>クロ151 品川付近にて 1962年5月 Takazawa様撮影
写真は、品川付近を快走する151系特急こだまです。先頭車はクハ151、列車は、下り特急「第2こだま」5Mレ、1964年7月撮影。
特急<こだま>クハ151 品川付近にて 1964年7月 Takazawa様撮影
国鉄初の特急電車151系は、予備車がほとんど無い状態で運用されたため、事故や故障などにより特急こだまが153系急行型電車で代用されることも少なくありませんでした。これは当時、“かえだま(替え玉)”と呼ばれていました。
写真は、雨の中を153系で代用運転される特急こだまです。先頭車はクハ153-532。列車は、下り特急「第1こだま」代用、1962年3月撮影、国鉄において特急が急行型電車で運転された例は、ほとんど無いため大変、珍しいシーンです。写真の様に153系専用のHMも取り付けられていました。
特急<こだま>クハ153-532 沼津駅にて 1962年3月 Takazawa様撮影
写真は、同じく153系で代用運転される特急こだまの東京方です。先頭車はクハ153-531。列車は、下り特急「第1こだま」代用、1962年3月撮影。特急こだまは153系の他に157系でも運転されていました。
特急<こだま>クハ153-531 沼津駅にて 1962年3月 Takazawa様撮影
1964年10月の東海道新幹線開業により、在来線特急としてはこだまは廃止され、新幹線の各駅停車の特急名になったこだまですが、新幹線の主役、超特急ひかりと、外観は変わらない0系により運転されたため、どちらかというと、在来線の特急時代とは、対照的に、あまり目立たない存在になりました。
写真は、東海道新幹線開業前の0系12両編成写真です。鳥飼基地にて、TAKEMASU様が、撮影された貴重な写真を掲載しています。先頭車両は、新大阪よりの22-11です。
新幹線0系 開業前の新幹線、鳥飼基地にて1964年 TAKEMASU様撮影
山陽新幹線開業後も各駅停車の特急としてこだまは活躍を続け、0系こだまは、2008年11月末の定期営業運転を最後に、引退し、0系の花道を飾りました。
特急こだま 引退直前の0系 山陽新幹線、吉井川橋梁にて、2008年11月13日撮影
こだまは、車両としては、大きく変わりましたが、東海道、山陽新幹線の各駅に停車する列車として今も活躍を続けています。
特急こだま 引退直前の0系、2008年11月15日撮影
写真は、川崎重工業兵庫工場に静態保存されている1958年製造のクハ181−1(クハ151−1)、HMはこだま。在来線特急のこだまは、1964年10月の東海道新幹線開業と同時に廃止されました。なお、このクハ181−1保存車は、映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の撮影にも使用されました。
特急<こだま> 川崎重工業兵庫工場に保存されているクハ181-1
※掲載されている画像の転用・転載はお断り致します。また著作権等の知的所有権は全て撮影者の方に帰属致します。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |