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 西はりま天文台・なゆた望遠鏡                              


 天文台南館 なゆた望遠鏡

なっ、何だこれは! ガンダム系の秘密基地かっ!

この何ともカッコイイというか、愛嬌あるっていうか、個性的な顔は、西はりま天文台の「なゆた」望遠鏡のドーム。   (天文台南館)
 

これが、「なゆた」望遠鏡。

主鏡:口径2.0m、F1.5 国内最大、一般公開用としては世界最大の反射式天体望遠鏡

たしかにでかい。 16mmのレンズ(24mm相当)でも画角に収まらない。


「なゆた」という名前の由来は、梵語の"nayuta"を音訳した、「極めて大きな数量」という事らしく、10の60乗(72乗という説もあるらしい)。 「那由他」と書く

宇宙ができてから137億年というけど、秒に直すと、4×10の17乗。
世界最速スーパーコンピュータの処理速度を100テラフロップス(100×10の12乗FLOPS)として、137億年間計算し続けたとしても、4×10の31乗までしか数えられない。
1那由他まで数えるのに、ビッグバンから現在までを、あと2.5×10の28乗回繰り返さないと数えきれない、とんでもない数。
(FLOPSは浮動小数点の演算だから、単に数を数えるだけならもっと早いだろう、と突っ込みがあるかもしれないけど、10倍や百倍、もっと1億倍(10の8乗)早くても、人類が存在している間に数え切る事は不可能なようです。
それにしても昔の人は考えるスケールが大きいね。 まだこの上に、不可思議、無量大数と続くんだから。

     →「那由他」とスーパーコンピュータのその後

階下の部屋にある、水平の駆動機構。



 なゆた の、秘密兵器! 

 


後ろから見たところ。
赤いのの下の白いのがカメラらしい。

でもやっぱりこの格好はロボットだな。 今にも歩き出しそう。

「那由他、はっし〜んっ!」 ・・・なんて。


 天文台北館 60センチ望遠鏡

こちらは天文台北館

60cmカセグレン望遠鏡が設置されていました。

 
 ・・・で、自分へのおみやげ


顰蹙のコレクション・星の手帖社 組立天体望遠鏡 (15倍)


顰蹙のコレクション・コルキット KT−スピカ (35倍)

「那由他」とスーパーコンピュータの、その後 ・・・とついでに、捕らぬ狸の皮算用?

2009.11 の、世界最速コンピュータ Top500リスト によると、No.1 は Cray の Jaguar で、1,750 テラFLOPS (1.75 ペタFLOPS)という事らしいです。
[某記事] ・・・今回はついに米オークリッジ国立研究所(ORNL:Oak Ridge National Laboratory)に設置された米CrayのJagaurが1.75PFLOPS/secの性能をたたき出して首位を獲得した。 同システムは前回からプロセッサを交換。総コア数25万近くとなり、理論性能は2.3PFLOPS/secに達する。前回首位だったRoadrunnerだが、今回はシステム構成を変更したとかで若干性能を落とし、1.04PFLOPS/secの2位となった。 
・・・と言う事で、再計算してみる。(カウントだけならMIPSの方が適切とは思うけど、FLOPSのデータしかないので・・・)

宇宙が始まってから137億年=4.32E+17 (秒)、 最速コンピュータの演算速度 1.75PFLOPS=1.75E+15 (回/秒)
よって、最速コンピュータで、宇宙が始まってから今日までにカウントできる数値は、(4.32E+17)*(1.75E+15) = 7.57E+32 まで。

一方、1那由他= 1E+60 だから・・・1那由他をカウントするのに必要な時間は、ビックバンから今日までの時間が、(1E+60)/(7.57E+32)=1.32E+27 (回)必要となる。
とんでもない時間だが、前回アップした時の計算ではかなり古いデータを使用したらしく 2.5E+28 (回)だったから、18倍速くなってる!

どうやら、スーパーコンピュータの演算速度は年平均90%増加(1.9倍)しているってことらしい。

この調子でいくと、10年後の計算速度は、(1.75E+27)*(1.9^10) = 1.07E+18 FLOPS、(613倍!)
更に毎年190%の性能向上が続けば、97.3年後のスーパーコンピュータならビックバンから今日までの時間で1那由他をカウントできる事になる。
何年後に、ビックバンから今日までの時間で1那由他カウントできようになるか
  =LOG( 1那由他/(現在のスーパーコンピュータのFLOPS値*ビックバンからの秒数)、1.90) 
  =LOG((1E+60)/((4.32E+17)*(1.75E+15)), 1.90) = 97.295526 (年後)
更に104.96年後のスーパーコンピュータなら1億年で1那由他カウントでき、 133.36年後のスーパーコンピュータなら1年でカウントできる事になる。
どうせ捕らぬ狸の皮算用なら、ついで142.85年後なら1日でカウントでき、更に160.56年後のスーパーコンピュータなら、ついに1秒で1那由他がカウントできる!!

ライト兄弟の初飛行1903年から、アポロ11号の月面着陸1969年まで66年しか経っていない事を考えると、その3倍の182年後ならありうるかもしれない・・・・恐ろしや・・・


余談
2010年6月の世界最速コンピュータTop500では、2009年11月のTop500で天河1号で5位だった中国は、「Nebulase(星雲)」で2位に!
国産機の最速は富士通のBX900で22位、前回31位地球シミュレータは37位に転落・・・
誰だ! 「一番じゃなきゃダメですか? 2番じゃダメなんですか?」なんてホザいたのは! 
2番どころか20番にも入れないところまで差をつけられてる現実を知ってるのかな。
1年で1.9倍も性能向上してしまうコンピュータの開発を放っておくと、2年で3.6倍、5年では25倍もの差がついて競争力どころの話じゃなくなる・・・
 

その後のその後
( 2011.6 ) ”2番じゃだめなんですか?” の仕分けにもめげず、日本の「京」コンピュータが、8.162ペタフロップスを達成し、高速コンピュータのTop500の、1位獲得!
2012年の運用開始時に理論演算性能10ペタフロップス(演算速度は毎秒1京回)の達成を予定しているとの事らしい。
10ペタフロップス=毎秒1京回= 1E+16 (回/秒)

2009.11 では 1.75E+15 FLOPS だったのが、その2年後の 2012 には 1E+16 で5.7倍!

宇宙が始まってから137億年=4.32E+17 (秒)、 「京」コンピュータの演算速度 10PFLOPS=1E+16 (回/秒)
よって、最速コンピュータで、宇宙が始まってから今日までにカウントできる数値は、(4.32E+17)*(1E+16) = 4.32E+33 まで。
一方、1那由他= 1E+60 だから・・・1那由他をカウントするのに必要な時間は、ビックバンから今日までの時間が、(1E+60)/(4.32E+33)=2.31E+26 (回)までに短縮された!

しかし 2.31E+26 = 2.31百?(じょ)回! = 2.31京×100億回! 
「京速」をもってしても、1那由他数えるのにビックバンから今日までの時間が何回必要か、の回数をカウントするだけでも317年かかってしまう。
とにかく、すごい、でっかい数だ! 昔の人はとんでもない数を考えたもんだ。 偉い! 

 

 

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