このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2011.08.14
No.AO-060

正津川線■むつ市 ■全線ダート ■分岐→ドアノ沢線
■県4号線「田名部」地区(恐山そば)から大畑町「正津川」地区(R279号線)とを結ぶ

 スーパーフラットながらも火山特有の景観と霊場の雰囲気が楽しめる! 

 ↓なんといっても見所は恐山側にある川沿い区間。ほのかに漂う腐卵臭と温泉
 成分によって深緑に色付いた川の光景は必見です。下北に来たらここはぜひ!


……こんな感じ……
■下北の霊場「恐山」付近から津軽海峡に面したR279号線方面とを結ぶ全線ダート林道。その走りやすさ、決して短くはない延長距離の長さから下北メジャー林道の1本として知られている。宇曽利山湖から流出する正津川沿いに付かず離れずにて延びているため、意識させられるような勾配はなく全線ほぼ水平であり、路面状態も基本的にはスーパーフラット状態にある。その見所は恐山側にある正津川の川縁を走行する渓流区間。宇曽利山湖の火山成分により色付いた川の流れと、温泉場特有の刺激臭が印象的であり、その他としては道端に立ち並ぶ地蔵菩薩の姿がいかにもな雰囲気を演出。メジャーの名に恥じない下北ではぜひとも探索しておきたい1本である。

■むつ市の霊場「恐山」のすぐそばにある正津川線の入口です。むつ市街方向から県4号線を進み、 左手に恐山入口を過ぎたすぐ先に正津川に架かる「恐山橋」がありますが、橋を渡った直後の右折側が林道入口となっています。 県4号線をこのままたどると薬研へと至り、そちらに向かう一般観光の車はたまに通りかかりますが、ここから正津川線へと入り込む一般車はほとんどいません。
→正津川上流(恐山方向)を眺める!
→正津川下流(林道方向)を眺める!
■というわけで、 正津川に架かる恐山橋を渡って右折して10メートルほど進むと、 砂利ダートがいよいよ開始! ちなみに、ダート開始地点の左手の路肩の藪の中には「正津川林道」と記された木杭状の林道標が設置されていますが、これは歳月の経過による腐食が進んでおり、近い将来には朽ち果ててしまうものと思われます。
→正津川の流れを眺める!
■これは川沿い延びる林道ではよくあることですが、地図上ではピタリと正津川に寄り添っている正津川線ですが、全面的に併走する川の景色が眺められるわけではありません。すぐそばに川が流れていることは分かってはいても、路肩の草木が邪魔をして視界が遮られている区間がほとんどです。なので、入線直後の少しの間は我慢の区間が続きますが…。
■やがてこのように川岸すれすれにピタリとへばり付く区間が開始します。林道入口にある恐山橋から眺めた正津川の深緑の川水の色合いは、下流に進んだということでやや薄れていましたが、まだほのかに硫黄のような刺激臭も感じれましたよ。と言うわけで、ここからしばらくは正津川の渓流美を眺めつつ併走できる正津川線でのハイライトともいうべき区間が続きます。
■正津川の流れに沿って緩く蛇行するダートを進みます。併走する川の流れは所々で小さな段差のような滝を生じさせており、なかなか目を楽しませてくれる区間になっているようで、ここは一気に走り去ってしまうのは惜しいので、ゆっくりと正津川の流れの景色を堪能しながら進ませていただきました。下北のメジャーと言われる林道はどれも素晴らしいものですが、景観的な面ではこの正津川線が一番かもしれませんね。
どこか荒涼とした正津川沿いの区間です。 いかにも山深い山間にV字状に切れ込んだ正津川の谷間に沿って蛇行を繰り返しつつ、フラットなダートが延びていました。いかにメジャーな林道であるとはいっても、一般道と比較すれば一般車両の通行量は絶対的に少ないので、すれ違う対向車はおろか人の気配が全く感じられず、周囲は静寂そのものでした。
→正津川の流れを眺める!
■爽やかな渓流沿い区間が続きますが、この地点ではどうもそう遠くない過去において土砂崩れが発生した模様です。山側の切り崩された斜面がボロボロとなって路面にも土砂堆積の痕跡が…。なんといっても、ここは川縁に強引に切り開いた区間ですからね。
→正津川の流れを眺める!
深く切れ込んだ正津川沿いの谷間の壁にへばり付くようにして渓流区間のダートはなおも続きます。路面上には数日前に降った雨の影響にて水溜まりが残っていましたが、それ意外にはなんら問題のないフラット状態。とにかくここは渓流を眺めつつ気持ちよく進むことができました。
→正津川の流れを眺める!
■さらに進むともう1箇所、土砂崩れというか路面崩落の跡がありました。こちらのものは先述のものより規模が大きかったようで、路面そのものが改めて造り直されていたようです。ということは、復旧期間の間はこの正津川線は完抜け不可状態になっていたということか。へへ…、まったくそれが今でなくて良かったですよ。
■地図上ではなおも川沿い区間は続きますが、やがて正津川の流れとの間に草木が茂りはじめてきました。というわけで、ここも川沿い区間には違いないのですが、道すがらにその流れを眺められる区間はこの辺りで終了。と同時に正津川線の景観的なハイライト区間もここまでで、以降はひたすら森の中を突き進むといった感じです。
■道すがらに正津川の渓流シーンを眺めることはできなくなりましたが、その代わり、森の中を直線主体で延びるスーパーフラットな極上ダートが始まりました。見通しも良好、かつ急カーブもありません。こいつはまさにオフの醍醐味に尽きる区間ですよ!
■高速巡航にて一気に駆け抜けるも良し、そして急がずにのんびりと進むもまた良しの極上区間が続きました。下北のメジャーと言われる林道のほとんどは山越えしていますが、そんなメジャーの中にあって勾配らしい勾配がほとんどみられないのがこの正津川線。連続勾配のハードな山岳林道も良いですが、ここではそれと一味異なったオフの醍醐味が味わえるでしょう。
■そんな極上ダートを進んでいくと、やがて右手に分岐発見! そこに林道標の類は設置されていないので、ここは名無し系かとも思ってしまうかもしれませんが、この右折分岐はドアノ沢線となっています。ドアノ沢線に入線すれば、 再び県4号線へと周回することができますが、ドアノ沢線は区間的にかなり荒廃しているので、その覚悟だけは必要ですけどね。
→ドアノ沢線の様子をうかがう!
→ドアノ沢線に突入!
■ドアノ沢線の右折分岐を後にして正津川線本道を直進してさらに進みます。それにしても林道沿いに展開するヒバの森は見事! ちなみに、この正津川線は森林鉄道跡であることは広く知られているところで、と言うことは、この森が原生林であるということはあり得ず、二次林かその類に違いないですが、それでも鬱蒼と茂る森の様子は原生林じみて見応えがありますよ。森はよいなぁ!
■どこまでも延々と続く正津川線のストレートをたどることしばし、やがてダートは右手に流れる正津川へと注ぎ込む支流である「上小川」に架かる小さなコンクリ橋を渡りますが、その直後に左折分岐が現れます。これは県別地図などにも記されているピストンで、上小川沿いにその源流部へと延びている模様。ただし、分岐地点の周囲を探ってみても林道標を見つけることができず、本来は名のある支線林道であったのかもしれませんが、現状では名無し系となっているようです。
→探索中止…
→さらに正津川線を進む!
→左折ダートの様子をうかがう!

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