このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2006.06.17
No.F-001

乙次郎線■楢葉町・川内村 ■半ダート ■接続→滝谷線・小田代線 ■分岐→乙次郎支線・谷室支線・猿渡支線・乙次郎川支線・仁平蔵支線
■県道35号線大谷付近から小田代線に接続

 険しさこそないものの、山深く奥行きのある山中を行くダート林道 

 ↓荒れもなく、そこそこ距離もあって楽しめる林道です。ここはぜひとも
 「篠平」の一軒家をその目で確かめに行くのもいいかもしれませんね。


……こんな感じ……
■乙次郎集落手前の僅かな区間を覗いて全線ダートが続く未舗装林道。ダートは砂利質主体で、部分的に砂質区間が混在している模様で、県道側から入線すると渓谷沿いに平坦な砂利ダートが直線的に延びる。生活道路でもあるため整備はよくなされているが、雨期のクレバスにだけは注意したい。途中、左右に分岐を発しながら進むが、木戸川周辺で行われているダム工事の影響で、途中の乙次郎集落までは関係車輌を含めてそれなりの交通量もあるようだ。乙次郎集落で右折して進むと篠平の一軒家が現れると、ほどなく進んで終点となる。途中、いくつもの支線を分岐するので、それらを探索するのも面白いだろう。ただし、眺望は期待しない方がよいだろう。

■県道35号線から分岐する乙次郎線の入口です。付近にはこれといった目印はありませんが、この曲がり角には「乙次郎11km→」の看板があり、必ず目に付くので心配する必要はありません。確か、ここをいわき方面(写真では左手です)に向かった先の木戸川の橋のほとりにコンビニがあったと思います。乙次郎線に入線する前に飲み物や食料を調達しておくといいかもしれません。
■入線してしばらくは沿道に民家が点在しているので舗装路が続きますが、前方に見えている山に向かって進むとほどなくして路面はダートに変わります。幅員も広く、砂利質ダートは走りやすいですが、乗用車もたまに通ので対向車には注意してください。まあ、見通しが良いので脇見運転でもしていない限りは問題はないでしょうけどね。
■訪れた時季はあいにくの長雨が降り続く梅雨の真っ盛り。うまい具合に当日は久しぶりの晴の一日となったのですが、砂利ダートの路面にはそこかしこに大きな亀裂が出現しており、小川のように雨水が勢い良く流れています。水溜まりでその都度両脚を上げるのは疲れますし、落ち着かないので雨具のズボンを履き込みました。それにしても雨上がりの新緑はきれいですね。気持ちがいいです。
■しばらく走ると「郭公山登山口」そばのカーブの右手に山清水です。小さな鳥居があって「郭公水」との案内板がありました。エンジンを止めて一杯の清水でのどを潤しておくのもいいでしょう。ちなみに、ここまでの間にも「延命の清水」という水場があるようです。
■その後少し進むと右にダート分岐です。鉄馬が置かれ、申し訳なさそうに「通行止」をアピールしているのは乙次郎支線ですが、特別に通行止めというわけではなさそうでした。ただし、時季が梅雨時とあってか、その先の土質ダートは荒れていそうな雰囲気です。本道は左手に進みます。
→乙次郎支線に突入!
■ダートは相変わらず走りやすく、快適に進むことができます。ふと進行方向左手を見ると山の斜面を駆け上ってくるダートが目に付きました。見た限りでは荒れもなく、木々の間を森の奥へとダートが延びる光景はいかにも突入心をそそられてやみません。目にした以上は、時間があれば是非とも探索しておきたいですね。
→分岐ダートに突入を試みる!
■分岐を後に、しばらく進むと前方にハゲ山の出現です。伐採された斜面の露わになった山肌が少々痛々しい雰囲気ですが、林道にはよくある光景です。ちょうどこの地点で右折方向山腹に泥質ダートが延びていますが、どう見てもただの材木伐採用の作業道のようでした。突入してもあまり意味はないかもしれません。ここは左折して本道を進みます。
■乙次郎線で唯一の展望スポットです。周囲はよくある山の風景で特筆するべきものはありません。斜面の木々が伐採されているため眺望だけはきくようです。前方のカーブミラーの先から、再び森の中へとダートは延びています。ちなみに、この区間は路面が土質になっています。それから、うかつにも撮影し忘れてしまいましたが、この付近には室谷支線の分岐があることを付け加えておきます。
→室谷支線に突入!
■眺望地点を通って森の中をさらに進むと分岐が現れます。一見すると間違えてしまいそうですが、本道は右手になっています。ちなみに左手直進方面は猿渡支線ですが、完抜けで走りやすい砂利ダートが続きます。突入もしていないのになぜそう言い切れるのかと言うと、実はここだけの話、この先でうっかり道を間違えてしまい、気が付いたらこの場所にたどり着いてしまっていたからです。「猿渡支線」という名称も帰宅してから知りました。あ〜あ、写真撮っておけばよかったなぁ…。ま、そのうち再訪してみたいと思います。それと、この付近の右手には乙次郎川支線の入口がありますのでチェックを忘れずに。
→乙次郎川支線に突入!
■さらに進むと前方に道幅の広いダート区間が見えてきます。この直前で部分的に舗装区間があるので舗装工事中なのかな? とも思ってしまいまずが、今のところは工事の気配はありませんでした。そんな砂利道の前方に民家の屋根が見えてくると、そこが乙次郎の集落です。「乙治郎」とか「乙次郎」だとかで集落名がたまに話題になっていたようですが、当の集落はどこ吹く風…、といった感じでひっそりと静まりかえっていました。それにしても、まだ真夏にはちと早い時季だというのに、この日の暑さは強烈でした。照りつける日射しと着込んだ雨具の蒸れた熱気で何だかクラクラしてきます。ここは手前の木陰でしばらく一服です。
→乙次郎集落の光景を眺める
■沿道の木陰で一息ついたところで出発です。前方に見えていた民家のそばまでやって来ると、右手に舗装道路が分岐しているのが目に付きます。標識はありませんが、実は乙次郎線はここを右折となるので気を付けてください。パッと見では直線がそれと思ってしまいがちです。反対側方面から訪れた場合はあまり心配はないと思いますが、乙次郎線で道を間違えるとしたらここの可能性が大です。ちなみに幅広いこの砂利道は少し先で途切れているようです。
→あえてここは直進してみる!
■乙次郎集落付近では部分的に舗装されていた道も、気が付くといつしか再びダートになりました。相変わらず鬱蒼とした森の中を行きますが、よくある杉一色の単調な森ではないので、走っていても飽きは感じられません。ちょっとした森林浴を楽しみながら進めます。そんな森の中を進んでいくと左手に現れるのが仁平蔵支線の分岐です。雰囲気的にはピストンくさいですが、末突入につき詳細は今のところ不明です。
→ゲートに近づいてみる
■さて、さらに進むと現れるのが乙次郎線の名物になっているこの一軒家です。地名的には「福島県双葉郡川内村大字下川内篠平」というのだそうですが、母屋と物置の間をダートが抜けています。訪れたときにはお婆さんが軒先にいましたが、こちらの姿を目にすると家屋の中へと引っ込んでしまいました。山中の一軒家といえば、戦後、ここ福島県に限らず全国的に開拓農家の入植が盛んになった時期があったようで、林道行ではたまに「何故にこんな場所に…?」と疑問に思う山中の廃屋や、ポツンとたたずむ一軒家を見かけることがあります。しかし、時代の流れと共に入植者は不便な山奥から引き揚げてしまい、そのまま廃村となってしまったケースも多く、その後、林道が山奥まで整備されて町まで車で行き来できるようになったため、今もそのまま暮らしている方がいる場所もある、というわけです。たぶんね。
■篠平の一軒家を過ぎてそのまま進むと、やがて前方に「館山橋」が現れます。その手前で道が二手に分岐していますが、ここが乙次郎線の終点です。右手は滝谷線、橋を渡れば小田代線となっています。訪れた時にはここで魚が釣れるのか、釣り師の軽自動車が止めてありました。わざわざ「釣れますかぁ…?」などと質問をする愚を犯す私ではありませんが、珍しく先方から話しかけられたので、ここはしばし会話を交わして乙次郎線の探索は終了となりました。
→探索終了!
→滝谷線に突入!

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