このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

唐谷線

                                                →唐谷線・Page1へ
■木曽山中の素晴らしい光景をあますことなく堪能させてくれる唐谷線ですが、ダート路面もそれには負けていません。高所ならではの険しい立地環境による路肩崩れにて堆積した岩屑と土まみれな路面は、いかにも山岳ダートのそれであり、ムードは満点! それでいて荒れていたりガレていたりすることもないようで、シートに伝わる心地良いオフの感触も申し分なし!
■いわゆる路面的な険しさはほとんどないですが、急峻な山肌に設けられたダートには地形的な険しさがそこかしこに。唐谷線では道すがらに展開する景観も素晴らしいですが、この無骨な荒々しい雰囲気も見逃せません! とはいえ、もしもこれが舗装路であったら、よくある観光道路じみてしまうところでしょうが、ここでは将来的にもそういう事態に陥ることはまずないでしょうね。
→展望を眺める!
■唐谷線の探索は気温的には暑くもなく寒くもない晩夏とも初秋とも言い難い10月初旬に実施、さすがに紅葉だけは拝めないであろうと思っていましたが、なんと、そこには早くも黄色や真紅に彩付いた紅葉がすでに! さすがにここは人里遠く離れた木曽山中の深山地帯であることを思い知らされました。そういえば、お山の季節というものは里よりも数段早く流れるんだったっけ。
■そしてその先で現れたのがこの怪しい右折分岐。そこには標識類は一切無く、右折側が名無し系であることはすぐに分かりましたが、ここは一体どこに通じているのでしょうか? 唐谷線本道は道なりの左折方向ですが、これはとても気になります。
→右折分岐の様子をうかがう!
■「おお、三浦貯水池だ!」右折分岐を後にして尾根筋に延びるダートをたどって進むと、ついにというか、ようやく道すがらに三浦貯水池がくっきりと望めるようになってきましたよ! 地図上では貯水池のすぐ畔に延びる唐谷線ですが、なかなかその姿が明確に望めなかっただけに、少々もどかしさを覚えていたところです。これはもう感激の一言ですよ!
→三浦貯水池を眺める!
■そして第5のゲートが出現。てっきりもうゲートは現れないと思っていただけに、この執拗さは一体なんだろう? 何か人目に触れられたくない物がこの奥には隠されているとか?! とにかく、一つや二つのゲートを突○してもそれが5箇所も続くと、大抵の者は嫌気がさして挫けてしまうでしょうね。幸い、ここまで全てオープン状態にありましたけど。というわけで、やっぱりこれは動物除けというわけではなさそう。
■続いて第6のゲート。はいはい、もう分かりましたよ。これじゃあ、いくらゲートの開閉権を持つ関係者でも、通過のたびに開け閉めするその作業にうんざりしてしまうでしょうね。なので、ゲートは全て開けっ放し…とか? でもこんな状況じゃぁ、それも責められないですよ。わっはっは!
■おお、先ほどよりもだいぶ間近まで迫った三浦貯水池が! 入線当初からその予感はしていましたが、まさか唐谷線がこれほどの絶景林道であったとはね! 澄み切った蒼天の下に視界を遮る物一つとしてなく、湖面とそれを取り囲む山々の眺めは最高! うん、これは凄いな!
→三浦貯水池を眺める!
■どこまでも続くスカイライン、それにしてもこの唐谷線は長いです。ここがピストンであることは分かっているのですが、ひょっとしたらどこかに完抜け延長されているかも、との疑惑も浮かんできました。もしもそうであるとしたら、付近の林道群の相対的な位置関係から御岳御厨野線から分岐する一ノ瀬線の、そのまた支線である下小谷線へと密かにつながっている可能性が考えられます。そこいら辺の期待も込めて、ここはもう行き着くところまで行くしかないでしょう。
→三浦貯水池を眺める!
■風光明媚な三浦貯水池沿いに唐谷線はなおも続きますが、ここでダートは貯水池へと突き出た半島の先端部分を周りおえて、以降は一路半島の付け根部分を目指すことに。貯水池の湖面も相変わらず見えていますが、それはかつて付近に王滝森林鉄道が健在であった頃、「土浦」と呼ばれた場所へと続く深く切れ込む入江の光景となっています。具体的には この地点 です。
■先述の地点は入り江の湖面が見え始める地点だったのですが、撮影するにはちと場所が悪かったので、 10メートルほど前進してみました。 すると、なんとしたことでしょう、またしても霊峰御嶽山の神々しい姿が目前に! そして実はここでは路肩越しには深く切れ込んだ三浦貯水池の湖面を覗き込むことも可能。うむ、やっぱり唐谷線はどこまで行っても御嶽山と三浦貯水池づくしだなぁ!
→三浦貯水池を眺める!
→御嶽山を眺める!
■前方に御嶽山を、そして右手にちらほらと見え隠れする三浦貯水池を眺めつつ、どこまでも延びる唐谷線のダートをたどって進みます。とくにここから、という地点もないのですが、ふと気が付くと心なしか幅員が狭まったような気がしてきました。どこか雰囲気的に作業道チックな趣が漂い始めてきます。「そろそろ末端区間に差しかかったかな」とも思い始めますが、先述した下小谷線へとつながっているとの可能性はまだ否定できません。
■ここは左手の斜面から崩れて堆積した岩石が土に半ば埋もれた状態の路面になっていました。なので、通行には問題なかったですが、頭を覗かせた岩石が非常にゴツゴツとして、かなりのガタガタ感が生じています。う〜ん、やっぱり雰囲気的には作業道くさくなってきましたよ。
→三浦貯水池を眺める!
→あ、あれは!?
■三浦貯水池沿いにその入江の最深部付近まで進んできましたが、ダートのこの蛇行具合といい、土盛りのようなアップダウン具合はやはり末端区間に見られがちな低規格のそれを思わせます。 入線してからここまで延長距離はすでに10キロを突破。最終的にこの唐谷線はピストンであるのか、それとも下小谷線へと実は密かに完抜けしているのかそろそろ気になるところで、もしも完抜けしていればそのまま下小谷線→一ノ瀬線→御岳御厨野線と乗り継いで貴重なガスと時間を節約できますが、そうでない場合は今来た道を延々と10キロ以上も引き返さなければならないのでね。
→三浦貯水池を眺める!
■「あぁ…、やっぱりそういう展開か!」三浦貯水池に突き出た半島を外周沿いに周回、延々と走ってその付け根部分に至ると、ダートはいきなりプツリと途切れてエンドを迎える展開に。完抜けしているかもとの甘い期待は裏切られ、しかもその終点はなにもなく長居は無用な残念な場所となっていましたよ。 ピストンゆえの往復20数キロという距離は、 限られた走行可能距離に占める割合としては決して短いとは言えませんが、それでも道すがらの素晴らしい景観、そして山岳ダートの野趣溢れる雰囲気はそれに十分見合うことでしょう。おそらく御岳御厨野線系の支線の中では最高かついわゆる「当たり」的な1本であり、御岳御厨野線を探索する機会があったならば、「ピストン嫌い」などと言わずに、ぜひとも探索しておくことをお薦めして唐谷線の探索は終了です。
→探索終了!
→引き返して御岳御厨野線に向かう!
→振り返る!

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