このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2011.10.09
No.N-016

土浦支線■王滝村 ■全線ダート ■接続→御岳御厨野線 ■分岐→土浦分線
■御岳御厨野線から分岐して山中に延びる

 土くれだったダートが山深さと草深さを演出、濃密な森に延びるピストンダート 

 ↓土塊だったダートは作業道じみて山深さと草深さが格別ですが、ここは見か
 け以上に楽に進めます。ただし、とある地点を境として恐ろしい様相が…。


……こんな感じ……
■御岳御厨野線系の膨大な支線群の中にあっては山中の山深さと草深さが際立つピストン林道。沿道は濃密な薮じみた森に取り囲まれて景観的なものは望めないが、雰囲気的には陰鬱さはなく逆にここまで山深くあるとそれはそれで素晴らしいかも。所々で土塊だって雑草むした路面状態は作業道のそれを思わせるが、コース的には平坦がかってこれといった難所はない。なので、意外と楽に進めてしまうが、ただし、それは途中で土浦分線を分岐する地点まで。以降の区間は「河原」といった表現が適切な勾配続きで走行困難なガレ状態となってしまう。御岳御厨野線系支線の中ではあえて突入するほどでもないが、名のある分線林道を分岐していることだけは特筆か。

■御岳御厨野線から分岐して三浦貯水池へと注ぐ土浦沢沿いに遡行する土浦支線林道の入口です。ちなみに「土浦」といえば、かつての王滝森林鉄道土浦線が廃線林鉄マニアの間では有名ですが、参考までに述べておくと、かつての林鉄土浦線の軌道跡が現在の土浦支線として林道化されているわけではありません。林鉄土浦線は現在の御岳御厨野線を挟んで貯水池側に、現在の土浦支線林道はその反対側である御嶽山の山裾側に延びているので、この土浦支線沿いに林鉄遺構は存在していないことだけは前もって述べておきましょう。ま、ただの林道好きにはどうでもよい話ですけどね。
■というわけで、いざ土浦支線に突入! 御嶽山の山裾の広大な森林地帯に延びるということでどのような1本であるのかとても楽しみな期待感高まる瞬間ですが、その路面状態はスタート直後からすでにフカフカな山土状態に。「快適かつ風光明媚なダートランを!」と思っていた場合は、少々違和感を覚えてしまうかもしれません。
■「こ、この状態は…?!」そしていかほども進まないうちに土浦支線のダートは、このように作業道のそれと変わらないゴネゴネな土くれまみれに…。これは林道内で作業をする車両のタイヤによるものでしたが、これじゃぁ、ちと先が思いやられますよ。
■ただし、幸いにしてタイヤがめり込むゴネゴネな土くれ区間はすぐに終了。その先はまともな路面状態になっていました。とはいっても枯草が堆積したフカフカな状態であることには変わりなかったですが、雲一つない晴天に恵まれた最高の状況下では、それもまた一興で楽しむ心の余裕も生まれるというもの。やはり林道探索では快晴こそが何よりですね。
→蒼天を仰ぐ!
■そんなこんなでさらに前進すると、土浦沢の流れが右下にちらほらと見え隠れする断崖区間に差しかかりました。ですが、ここも路面はトラックのタイヤ跡でゴネゴネ状態に。う〜ん、林道の奥地で何か作業でも行われているのでしょうか?
→土浦沢を眺める!
■その後、路面はまた元に戻って森林コースが続きます。右手に流れる土浦沢の流れは草木が邪魔をしてあまり眺めることができないのは残念でしたが、快晴に恵まれているので、緑一色の森の雰囲気も、ただそれだけでなかなか気持ちの良いものでした。
■景観的にはあまり眺めるべきものは得られませんが、その代わり緑に包まれた森林の雰囲気を味わいつつ進んでいくと、やがて土浦沢を跨ぐコンクリ橋が現れました。土浦支線はここでその位置を土浦沢の右岸へと変えるようですが、このコンクリ橋を渡ると…。
→土浦沢(上流)を眺める!
→土浦沢(下流)を眺める!
■このようなT字路に突き当たりました。山深い山中に延びるピストンではよくある名無し系の分岐かと思い、左右のどちらへと向かうべきかと思案していたところ、なんと、右手の路肩の薮にて「土浦分線林道」なる木杭の林道標を発見! まさかこんな所に支線のそのまた支線である分線林道が存在していたとはね! ということで、土浦支線をさらに進むにはこのT字路を左折します。
→土浦分線に突入!
■土浦分線林道の存在も気になりますが、まずは本道である土浦支線の探索を優先します。というわけで、ここは左折側にXRを差し向けますが、T字路から先のダート状況はこれまで以上に簡易的というか、寂れて草深いものとなっていました。へへ、こいつは面白くなってきそうですよ!
■で、左折して進みますが、そこに待ちかまえていたのは、一見して関係車両も含めて車両の通行が希薄というか、これはもう途絶えてしまったというに近いフカフカなダート。車両のタイヤ跡であるワダチも定かではなく、何物にも邪魔されず自由に成長しつつある雑草がはびこっていました。
■車両の通行の痕跡は完全に消滅、次第に雑草のはびこり具合を増していくダートをさらに進むと、左手から流れ下って右手の土浦沢へと合流する無名沢を渡る地点に差しかかりました。といってもここには橋が架かっているわけではなく、どうやら地面の下に導水管がくぐらしてあるようです。なにせ、こんな山中のピストン林道の末端区間では橋を架けることなど、手間や費用からみて現実的ではないのかもしれません。
→無名沢(右手・上流)を眺める!
→無名沢(左手・下流)を眺める!
■土浦沢へと流入する無名な沢を跨いで前進してゆくと、雑草まみれなダートはやがて石ころでゴツゴツとした感じに変化。 道筋はまだ途切れる様子はありませんでしたが、いよいよ本格的な荒れを見せ始めてきたか、と思わせるような雰囲気です。
■「うへぇ〜!」そしてついにというか、危惧していた事態が発生。とある地点を境として、行く手の路面にはテンコ盛りの玉石のような大きな石ころが一面に堆積して酷い河原状態になっています! 福島県の 甲子線多々石線 の河原状態区間を走破したことのある方ならば、それをイメージしていただければ分かりやすいですが、そんな感じなので、さらに進めないこともなかったですが、それにはある程度の覚悟が必要でしょう。しかも、ここはピストンなので、最終的には再び戻ってこなくてはならず、その先に待ちかまえているのはリスクのみという状況を考えると、一気にその気が消滅。残念ですが、ここは素直に撤退して土浦市線の探索はこの地点をもって終了となりました。
→振り返る!
■ただし、ここまで来てそのまま諦めてしまうのも悔しいので、ここは一つ徒歩による偵察にてその先の状況を確かめてみることにします。ひょっとしたらその先にはまともな区間が残されているかもしれませんからね。というわけで、テンコ盛りに堆積する玉石に足をとられそうになりながら、前方に見えているカーブ地点を目指して徒歩行脚を開始。
■「まさか土浦支線がこれほどであったとは…」道筋自体はまだまだ続いているようでしたが、前進断念地点から100メートルほど進んでみても路面状況は一向に良くならず、気の遠くなるような河原状態が延々と続いていました。はぁ、やっぱり。しかも急な登り坂で…。
→探索終了!
→引き返して御岳御厨野線に向かう!

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