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 土佐林道/ Tosa林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2016.08.12 / No.TO-097 
 [ 所在地 ]三宅村 [ 状態 ]完抜半ダート [ 接続林道 ] 雄山環状林道  [ 分岐林道 ] 三の宮林道
 鬱蒼たる自然豊かな森を進むが、ほとんど全線鋪装状態が残念であった完抜け林道

212号線を「三宅島警察署」前から島を右回りで神着方向に進むと、都道沿いの「土佐」地区に起点がある土佐林道にやって来ました。三宅島の林道のほとんどがそうであるように、この土佐林道も都道から雄山山腹を周回する雄山環状林道への連絡ルートとなっているみたいです。そんな土佐林道の入口には林道標はもちろん、これでもかと案内板と道標が立っているので通りがかれば必ず気がつきますが、目印は三宅村営バスの「 土佐バス停 」。ちなみに、林道起点のすぐ右脇に「三の宮」という、土佐林道から分岐する三の宮林道の林道名由来となった神社跡があったりもしますよ。ここには三の宮の案内板も立っています。
→ 林道標を眺める!
→ 案内板を眺める!
→ 三の宮を眺める!
→ 付近を調べる!
点を示す林道標も確認したことだし、それじゃあ、土佐林道行きますか! というわけで都道沿いの土佐集落の民家の脇からさっそく入線させて頂きます。しかし、アングル的に林道の行く手を撮影すると、人様の玄関を正面から撮るかたちとなってしまい、ここは少し気まずかったです。今にもガラリと玄関が開かれて「なんですか?」と誰何されてしまわないかとドキドキでした。別にやましいことはしていませんが、速攻で撮影して立ち去ります。
ざ土佐林道へと突入すると、三宅島の他の林道と同様に登り坂が連続して続きました。そして路面はご覧の通り、あまり林道臭さの感じられアスファルト。ここが林道であることと、島内の一般生活道路との違いが実感できないんですね。それが証拠に、左右の森の中に点在する民家へと続く入口が林道沿いに数カ所現れます。
道探索的にはとくになにもないまま淡々と坂道を登坂して進みますが、起点から500mほど進んだ地点です。なぜか幅員がこのように広がったストレートな区間が出現。あからさまに不自然ですが、構わず進んでいくと、前方になにやら青い看板が見えてきました。
・・・、しかし思った通りだな。手前から見えていた青い看板は「林道 土佐線」と記された林道標でした。「なにゆえここに林道標が?」と思ってしまいますが、とにかくこの場所にも林道標が設置されていたんですね。そして2車線道路ほどに広がっていた幅員ですが、理由は不明ですが、なぜかこの地点で元の1車線状態に戻っていましたよ。
の後しばらく進むと現れたのが右折方向に分岐する三の宮林道の起点ですが、ここは進むべき方向に迷うかもしれません。「三の宮林道」と記された林道標が2本立っていますが、分岐の股の部分に設置されているのでな、左右のどちらを示しているかの判断に非常に悩むところです。正解は左手の直進方向が土佐林道なのですが、東京都の林道標設置担当者もそこまでは考えが及ばなかったということか・・・。まあ、林道の分岐ではよくある話です。
→ 付近を調べる!
→ 三の宮林道に突入!
の宮林道を右に分岐した土佐林道をさらにたどって進んで行くと、立派なスダジイの巨木がありました。直径は優に3メートルを越えているでしょうか。林道の頭上に覆い被さるように幹を伸ばして、わさわさとした樹木のトンネルを形成していましたよ。それにしてもこのような巨木が普通に林道沿いに生えているところがさすが三宅島林道。「三宅島で手っ取り早くスダジイの巨木をみたければ林道へ向かえ!」ということですね。
→ スダジイを眺める!
ダジイの巨木を眺めつつさらに登坂して林道を進みます。やがて「土佐林道1.0km」と記された里程標が路肩に現れますが、進むにつれて森の緑はさらに濃密さを増してきた模様。しかし、ただ単に鬱蒼と茂っているのみではなくて、三宅島ならではの独特な森の雰囲気を醸し出していました。路肩の風化した溶岩を覆い尽くしていた緑がきれいな地衣類など、よく眺めてみると林道の自然もなかなか興味深かったです。
も、ここまで来ても路面は相変わらずの舗装路状態。その点は味気なかったですが、こればかりは仕方ありませんね。道すがらの森の眺めと独特な雰囲気を味わい、森の奥から聞こえてくる心地良い野鳥のさえずり声に慰めながら、ゆっくりと前進するのみでした。
→ 森を眺める!
ート出現! 林道沿いに半端なく鬱蒼と茂る常緑低木の森を登坂していく林道の舗装路を進んでいくと、鋪装がここで途切れました。土佐林道は完全鋪装済みだと諦めていたので、思わぬ未舗装区間の出現に嬉しくなってしまいます。やったぜぇ!
思ったのもぬか喜び。残存ダート区間は雀の涙の極短で、あっという間に再び鋪装区間が現れてしまいます。路面は残念でしたが、しかしここでは路肩に崖状に露出した溶岩の壁が見事でした。切り通しというほどの規模ではありませんが、林道開設で掘削したのでしょう。歳月の経過で風化してコケを一面に纏った溶岩壁が林道沿いに続きました。
そらく、ここは大昔の噴火で溶岩が流れ下った場所。その後、草木1本生えていない溶岩原の状態から、このような鬱蒼とした状態にまで森が再生したのでしょう。このように森の下には厚く溶岩が堆積していたんですね。林道の開設で斜面が掘削されたことで、それがよく分かる区間でもありました。林道探索的には路面が鋪装されているので味気ないですが、ジオトレッキング的に眺めると、ここは土佐林道で一番の見せ場かもしれません。
して再びダート出現! もう未舗装区間は現れないと思っていましたが、またしてもダート区間が現れました。固く締まったフラットな走りやすい状態でしたが、しかし。その極短さは致命的・・・。土佐林道に残されたダート風景を記録しようにも、デジカメを構える間もなくすぐに終了してしまいます。撮り所を探すだけの長さがなかったです。
か所目となった残存ダート区間を過ぎて少し進むと左折分岐が現れました。林道標が設置されていたので「ここが終点?」とも思ってしまいますが、土佐林道は雄山環状林道に接続する林道。ここが終点でないことはすぐに分かりました。そして状況から判断して、さらに登りが続く直進方向が土佐林道区間だとすぐに分かります。でも林道標のこの立ち位置は不親切。どうせなら分かりやすく直進側に立ててくれればよかったのにねぇ。ちなみにここで左折して坂を下っていくと都212号線の神着「下馬野尾(げばのお)」付近に退出可能。
→ 林道標を眺める!
道標が設置されていた左折分岐を直進して土佐林道をさらに前進すると「土佐林道2.5km」と記された里程標がここにも出現。土佐林道の延長距離は3180mなので、雄山環状林道へと接続する終点までは残り680mくらいですね。スダジイの古木が頭上を覆い尽くし、陽射しの当たらない鋪装路面が緑にコケむした登り坂が引き続き連続します。
してたどり着いたの土佐林道の終点がここ。左右に延びる雄山環状林道に接続する地点ですが、鬱蒼と茂る常緑樹の森の真っただ中で周囲にはなにもありません。行き先を示す道標と林道標が薮に埋もれて立っているだけでした。というわけで、残存ダートが極短過ぎて逆に残念だった土佐林道の探索はここで終了です。なお、終点で雄山環状林道を左折すると「火の山峠」方向、右折すればすぐに三の宮林道の左折分岐が現れますよ。
→ 探索終了!
→ 振り返る!
→ 林道標を眺める!
→ 道標を眺める!
→ 雄山環状林道に突入!
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