このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

最近の画像から
─ 名鉄パノラマカー ─

2008年12月27日のダイヤ改正に伴い、名鉄の看板車両、パノラマカーの定期列車がなくなりました。
名鉄に初めて乗る(とくに関東方面からの旅行者)方は、特急列車に乗るのに特別な料金が必要ないこと、 この前面展望席が無料で自由席であることに驚きます。


名鉄沿線、中京地区に住んでいた者にとって名鉄のパノラマカーには特別の思い入れがあります。
1961年に1号車が営業運転を始め、「鉄道友の会」から「ブルーリボン賞(自動車のカーオブザイヤーに 相当する)」を受賞しています。同時期、他にも今も名車といわれる車両が多数製作されていますが、 他車を圧倒しての受賞だったのだそうです。
高校の鉄研(鉄道研究会)在籍中、名鉄車両に詳しい会員から解説を受けたことがあります。
その話によると
前面窓下のライトの横に白い半月が付いています。
これはオイルダンパといって、前からの強い衝撃を受けると飛び出すようになっているのだそうです。
踏切事故で、ダンプやトラックと衝突したときに、この半月部が障害物をはね飛ばして乗客を守る構造です。
オデコ中央の円筒のスポットライトのようなものはフロントアイといって、運転席から車両直前を見るための 広角レンズです。

この車両、特急列車専用というわけではなく、急行にも各駅停車にも使われています。
前面展望席は空いてないことが多いですが、以前、急行からの乗り継ぎで各停に乗った際に誰も座って いなかったことがあります。この車両、前面展望席の上が運転席になっているため、天井部に冷房装置が ありません。このため、先頭車両の最前部は、前面窓の下端と同じ高さのデッキになっていて、内部に 床置型の冷房装置が置かれています。(踏切事故の際の緩衝部にもなっている)
夏でも、寒いぐらいの強力な冷房装置だったという記憶があります。
デッキ部に小さい子供が寝そべっていたこともあります。
前面展望席の上部にはデジタル式の速度表示が付いていました。ニキシー管といって、0から9までの 数字の形をした電極がガラス管内に封じ込めてあって、放電で光る仕掛けでした。
(後に撤去されるか、LED式に交換されています:参考資料・鉄道ダイヤ情報No.290)

(左)岡崎市内。後方に市街地のビル群が建ち並んでいますが、河川敷はススキ原が残っています。
(右)名古屋市内呼続付近。このあたりは、遠い昔、自転車で走りまわっていた。

(左)豊明付近。田園地帯を快走。
(右)河和付近。夏の終わり頃でしたが、稲刈が終わっていました。
(タイミング悪く、先頭部が林にかかっています・泣)

[追加]
(左右)岡崎市内。


※2008.12.26.定期列車の運行を終了。臨時列車としての運転も2009.8.30.で終了しました。

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