このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

─ 紀州鉄道 ─


紀州鉄道というのは、紀勢線御坊駅から西御坊までの2.7km、非電化・単線の鉄道です。
途中の駅は、学門、紀伊御坊、市役所前の3つで、紀伊御坊に車庫があります。
単線ですが、途中に行き違いのできる駅はなく、車両1両が行ったり来たりしています。
わずか2.7kmなので、所要時間は約8分。御坊駅でJR列車乗り換えの待ち時間30分の間に、往復乗ることができました。

↓左:御坊駅で出発待ち中
JR紀勢線御坊駅内の南(海側)に紀州鉄道のホームがあります。
JRの改札を出ることなく、駅構内で乗換えできます。
↓右:車内運転席の後部に掲示した運賃表
キップはとくになく、田舎のバスと同じ、乗るときに整理券を取り、降りるときに支払いするようになっています。
発車の案内放送もなければ、ホームでベルが鳴るわけでもなく(鳴らす人は誰もいないから:笑)、 時間が来るとドアが閉まり、出発します。

↓左:車両の運転席です。仕切られているわけではなく、バスと同じ。圧力計や操作するハンドル類が鉄道車両です。
↓右:運転中です。動画でないのでわかりませんが、ヨーイング(蛇行)の目立つ独特の揺れ方をしていました。
レールバス、という2軸(=車軸が前後に2軸。車輪が4個)ディーゼル車で、国内で定期運用しているのは、 この紀州鉄道だけなのだそうです。

↓左:終点、西御坊駅です。駅前の踏切から撮影しています
何しろ、所要時間がわずか7-8分なので、車窓風景を楽しむ間もなく終点に着いてしまいます。
車内の案内放送というのもありません。途中の駅が3つだけで、居眠りする時間もありません。
駅では、停車しますが、乗降客がなければ、ドアも開きません。
↓右:左と同じ踏切から走ってきた線路を見ています。

↓左右:終点、西御坊駅で折り返しの発車待ち。

↓左:西御坊駅待合所の中に掲示されていた案内マップの一部。
↓右:車内で乗車料金を支払うと、こんな券(写真右の白い券片)をくれました。 「紀州鉄道精算済票」と記載されています。
御坊駅でJRの改札を出るとき、そのままJRに乗り継ぐときの乗車証明です。


─ キテツ ─
紀州鉄道のHPに紹介されている旧型の車両は紀伊御坊の車庫でみかけました。(引退したとのこと)
代わって走っているのが、キテツ-1と-2の2両のレールバス。
元は兵庫県の北条鉄道(加古川線粟生(あお)駅から分岐して北条町まで。旧国鉄北条線)で使っていたもの。
車体は富士重工製。エンジンは日産ディーゼル製のPE6H(180PS)で、変速機は神鋼造機製SCAR0.91
変速機は、流体変速機(トルクコンバータ)に歯車と湿式多板クラッチを使った逆転機と直結クラッチを組み込んでいます。
道路を走るバスと違って、逆転した場合も同じ速度で走れます。(笑)
上記の通り、2軸車ですが、空気バネを装備しています。空気バネでは駆動力、制動力が伝えられないので、 車体と車軸軸受箱との間はボルスタ(というのだろうか?)でつながれています。

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください