このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

─ 紀州鉱山 ─


熊野から山の中に入り、三重県と和歌山県の県境近くに、入鹿温泉、湯の口温泉というのがある。
この2つの温泉地をトロッコ列車がつないでいる。この列車はかつての紀州鉱山の鉱石運搬鉄道の一部で、 わずか10分の区間だが全国的にも珍しいのだそうだ。
(森林鉄道などは、赤沢自然休養林の例があるのだが、鉱山の構内鉄道の跡に乗れるというのは 他に例がないのだとか…)
紀和鉱山資料館の建っている板屋に選鉱場があって、ここで岩石と鉱石を分けていた。
採掘は南へ山の中に入ったところに、上川(じょうせん)、惣房(そうぼう)といった採掘場があって、 ここにそれぞれ立坑があって、鉱脈に沿って、採掘されていたとのこと。
この採掘場から板屋の選鉱場まで掘り出した石を運ぶ目的で、鉄道がつくられていた。
以前、5万分の1地形図で、山の中でトンネルが分岐してY型に掘られているのを見たことがある。
「何だコレは!」と驚いたのだが、鉱山といえば、山を掘るのが専門なので、こんなトンネルを 掘るぐらい「朝飯前」なのかもしれない。

↓左:湯の口温泉:昔ながらの雰囲気のよい湯治場。
↓右:温泉の建物の奥にトロッコ列車の湯の口温泉駅がある。

↓左:列車後部から。木造りの小さな客車5両編成。
↓右:先頭の機関車。バッテリ機関車なので、上空の架線はない。

↓左:道路の下をくぐるとトンネルに入る。必然的に写真は駅で撮影するしかない。
↓右:客車内部。板張の座席に手づくり感満載の座布団。

↓左:列車全景。
↓右:運転手が乗り込み、出発。バッテリ機関車の小さいのがわかる。

↓左:こちらは選鉱所のあった板屋の「紀和鉱山資料館」前の屋外展示車両。
↓右:パンタグラフのある普通の電気機関車。

↓左:黄色いのは軌道自転車。
↓右:資料館の隣には足湯施設が設置されている。(無料)

↓左:資料館内部の展示車両。
↓右:資料館内、鉱内から堀り出された蛍石。

↓左:昔の鉱山の様子を模型にして展示している。
エレベータはなく、電灯もない時代の様子。さぞかし大変だったであろう。
↓右:排水の様子。電動ポンプもない頃、地下水を排出するのも大変な労力であっただろう。


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