このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
機関車用の機関と気動車の機関との違いはどこにあるか。もちろん、外観形状が大きく異なる。 DD51やDE10など機関車用の機関はボンネットに納めるためにV型であるが、気動車の機関は 床下に吊り下げるために、水平型にしている。
外観形状もさることながら、機関の制御方法が大きく異なる。
気動車は編成が長くなっても、それに応じて、エンジンの数も増すので、長くなっても短くても、 編成全体の走行性能にはあまり変化がない。これに対して、機関車は牽引する列車の長さや 貨物列車の場合と客車列車の場合など、牽引重量によって必要とする機関出力が著しく変化する。
このように車両の特性が異なるので、気動車と機関車では燃料制御装置が異なっている。
気動車の機関の燃料制御装置はエマージェンシィガバナといって、運転台の主幹制御器の5ノッチに 対応してそれぞれ燃料噴射量が一定となるような機構になっている。ただし、最高速と最低速 だけが規制されている。登り勾配ではノッチアップしないと、どんどん車速も機関回転速度も 低下する。アイドリング回転数以下になると、燃料噴射量を増して、アイドリング回転数だけは 維持する。
一方、機関車用の機関にはオールスピードガバナという制御機構が備えられている。
運転台の主幹制御器は14ノッチあって、各ノッチに対応して所定の機関回転速度を保つような 機構になっている。荷の多い、少ないに対して、自動的に所定の機関回転速度を保つように、 燃料噴射量を増減する。登り勾配で車速が低下すると、ノッチアップしなくても、自動的に 燃料噴射量を増して、機関回転数が低下しないように動作する。(実際には特性上、勾配を持っていて、 負荷がかかると回転数は少し低下する。また、トルクコンバータの特性上、車速は低下する。)
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