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〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜
〜 鳴神月 蓮葉に溜まれる水の玉 〜
〜 後書き 〜
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
ここからは後書きになります。
「蓮の花」ですが、花が開いてから少しずつ閉じていきます。
綺麗な姿で見られるのは、午前中くらいまでだと思います。
少しずつ閉じていき最後には完全に閉じます。
そして、翌日もまた開きます。
それを何回か繰り返します。
一度開いてから数日くらいまでが、綺麗な姿で開いている花を見られる期間だそうです。
沖田総司さんは、鈴ちゃんや斉藤一さんに自分の病気の詳しい話しが出来なかったり、病気の事で迷惑を掛けないように二人に気を遣ったりしている事もあり、いろいろと言ってしまいます。
そして、直ぐに後悔をして、落ち込んでいます。
沖田総司さん本人の気が付かないところで、いろいろな人達のさり気ない助けを借りて、鈴ちゃんに謝ります。
ちなみに、沖田総司さんは土方歳三さんに意味の通じない話しをしています。
なぜかというと、史実などの中にでてくる沖田総司さんの恋愛に、近藤勇さんや土方歳三さんがいろいろと関係している話しをもとにしています。
沖田総司さんが付き合っている人に、近藤勇さんが別れて欲しいという話しをしていたりするという逸話があります。
その話しをもとにしています。
そういう事があるので、沖田総司さんは、誰かに話をしたいけれど、良い相手が居ない。
土方歳三なら理解してもらえそうなので、話しをしています。
でも、沖田総司さんも具体的に話しをすると、斉藤一さんにも鈴ちゃんにも悪いので、話しを具体的に出来ない。
現在の沖田総司さんにいろいろと気を配る気持ちの余裕はない。
そういう事もあって、沖田総司さんは土方歳三さんに、いろいろと意味の通じない話しをしています。
土方歳三さんもわかっている部分があるので、呆れながらも気が付かないふりをして話しを聞いてあげています。
蓮の花の咲く頃の沖田総司さんを巡る騒がしい物語です。
この物語のなかに登場する歌は、「万葉集 第十六巻 三八三七番」の歌です。
「久かたの、雨も降らぬか、蓮葉に、溜まれる水の、玉に似たる見む」
ひらがなの読み方は、「ひさかたの あめもふらぬか はちすばに たまれるみずの たまににたるみむ」となます。
作者は、「詠み人知らず」です。
意味は、「雨が降らないでしょうかね。蓮の葉にたまった水が玉のようになるのを見たいと思います。」となるそうです。
原文は、「久堅之 雨毛落奴可 蓮荷尓 渟在水乃 玉似有将見」です。
この歌は、ある宴会の時に、食べ物を蓮の葉に盛ったそうです。
その蓮にちなんで詠んだ歌だそうです。
「鳴神月」ですが、「なるかみづき」と読みます。
「雷鳴が多い月」というところからついた名前だそうです。
「陰暦六月の異称」です。
楽しんで頂けると嬉しいです。
はじめに
前編
後編
目次
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