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〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜
〜 睦月 真白き雪は降りける 〜
〜 改訂版 〜
登場人物
山南敬助、土方歳三、沖田総司、斉藤一、明里、子供達、少女[鈴・美鈴]
「田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」
「万葉集 第三巻 三一八番」より
作者:山部宿禰赤人(やまべのくすねあかひと)
今は初春。
ここは、京の町。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
境内。
沖田総司と子供達は、楽しく遊んでいる。
少女は沖田総司と子供達を微笑んで見ている。
斉藤一は、沖田総司、子供達、少女を、普通の表情で見ている。
少女は本堂に微笑んで入って行った。
斉藤一は少女を一瞥したが、沖田総司と子供達を普通の表情で見た。
僅かに後の事。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
本堂。
少女は考え込んでいる。
斉藤一が普通に来た。
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「何を考えている?」
少女は斉藤一に微笑んで話し出す。
「大丈夫です。」
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「総司に話し難い内容の考え事なのだろ。俺にも話し難い内容でなければ、早く言え。」
少女は斉藤一に心配して話し出す。
「総司さんはお仕事で無理をしていませんか? 山南さんは悩んでいませんか?」
斉藤一は少女を普通の表情で見た。
少女は斉藤一に心配して話し出す。
「すいません。今の話は忘れてください。」
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「美鈴さん。今の話のように感じた理由を教えろ。」
少女は斉藤一に心配して話し出す。
「新撰組の隊士の皆様は、とても危険なお仕事をしています。山南さんと総司さんは、新撰組の偉い役職を務めています。山南さんと総司さんは、大変な出来事がたくさん起きて、考える内容が増えていると思います。山南さんと総司さんに少しでも楽しんで頂きたいと思っていますが、思うように出来ていません。」
斉藤一は少女を普通の表情で見た。
少女は斉藤一に困惑して話し出す。
「すいません。斉藤さんも新撰組の偉い役職を務めています。斉藤さんもお忙しい方です。今はお休みの時間です。今の話は忘れてください。」
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「嫌な時は、嫌だと話す。俺への気遣いは無用だ。」
少女は斉藤一を安心した様子で見た。
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「山南さんと総司は、美鈴さんが総司と山南さんについて悩んでいると知れば、心配する。総司と山南さんは、美鈴さんの笑顔を見れば、安心して過ごせて、しっかりと任務に就ける。美鈴さんは新撰組の任務関係で悩まずに、総司と山南さんの前では笑顔で居ろ。」
少女は斉藤一に心配して話し出す。
「私は笑顔で過ごすだけで良いのですか?」
斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。
少女は斉藤一に微笑んで話し出す。
「お話しを聞いて頂いてありがとうございます。」
斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。
僅かに後の事。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
境内。
沖田総司と子供達は、楽しく遊んでいる。
山南敬助が微笑んで来た。
明里も微笑んで来た。
沖田総司は遊びを止めると、山南敬助と明里を笑顔で見た。
子供達も遊びを止めると、山南敬助と明里を笑顔で見た。
山南敬助は沖田総司と子供達を微笑んで見た。
明里も沖田総司と子供達を微笑んで見た。
沖田総司は山南敬助と明里に微笑んで話し出す。
「山南さん。明里さん。こんにちは。お参りに来たのですか?」
山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。
「みんなが笑顔で遊ぶ姿を見ると楽しい気持ちになる。楽しい気持ちになるために来た。」
子供達が山南敬助に笑顔で話し出す。
「はじめお兄ちゃんとお姉ちゃんも一緒だよ!」
山南敬助は子供達に微笑んで話し出す。
「斉藤君と美鈴さんは、何処に居るのかな?」
子供達は山南敬助に笑顔で話し出す。
「本堂だよ!」
山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。
「斉藤君と美鈴さんと話しても良いかな?」
沖田総司は山南敬助に微笑んで話し出す。
「はい。」
山南敬助は明里を微笑んで見た。
明里は山南敬助に微笑んで頷いた。
山南敬助は本堂に微笑んで入って行った。
明里も本堂に微笑んで入って行った。
直後の事。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
本堂。
山南敬助は本堂に微笑んで入ってきた。
明里も本堂に微笑んで入ってきた。
少女は山南敬助と明里に微笑んで軽く礼をした。
斉藤一は山南敬助に明里を普通の表情で軽く礼をした。
山南敬助は斉藤一と少女に微笑んで話し出す。
「こんにちは。」
明里も斉藤一と少女に微笑んで話し出す。
「こんにちは。」
山南敬助は少女に微笑んで話し出す。
「総司と斉藤君と美鈴さんと楽しく過ごしたくて来ました。」
明里は山南敬助に微笑んで話し出す。
「私も皆様と楽しく過ごしたくて来ました。」
少女は山南敬助と明里を微笑んで見た。
山南敬助は、斉藤一、明里、少女に、微笑んで話し出す。
「暫くは、総司と子供達が遊ぶ様子を見て話しながら、楽しく過ごしましょう。」
明里は山南敬助に微笑んで頷いた。
少女も山南敬助に微笑んで頷いた。
斉藤一は山南敬助と明里に普通の表情で軽く礼をした。
少し後の事。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
境内。
沖田総司は笑顔で居る。
子供達も笑顔で居る。
沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。
「みんな! 今日の遊びは終わりだよ!」
子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。
「今日はありがとうございました!」
沖田総司は子供達に笑顔で頷いた。
子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。
「総司お兄ちゃん! 次回も一緒に遊んでください!」
沖田総司は子供達に笑顔で頷いた。
子供達は元気良く居なくなった。
沖田総司は本堂に笑顔で入って行った。
直後の事。
ここは、沖田総司と子供達が良く遊ぶ寺。
本堂。
沖田総司は寺の中に笑顔で入ってきた。
山南敬助、斉藤一、明里、少女は、楽しく話している。
山南敬助の脇には、かるたと双六が置いてある。
沖田総司は、山南敬助、斉藤一、少女を、寂しく見た。
少女は心配して来た。
少女は沖田総司に心配して話し出す。
「総司さん。お疲れになりましたか?」
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「私は元気だよ。鈴ちゃん。心配してくれてありがとう。」
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。楽しい?」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「山南さんが、山南さんと総司さんと斉藤さんと明里さんと私で、楽しく過ごそうと話しました。山南さんと斉藤さんと明里さんと話しながら、総司さんを待っていました。」
沖田総司は少女に微笑んで頷いた。
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は、山南敬助、斉藤一、明里を、微笑んで見た。
山南敬助は沖田総司と少女を微笑んで見た。
明里は沖田総司と少女を微笑んで見た。
斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。
沖田総司は微笑んで来た。
少女も微笑んで来た。
沖田総司はかるたを見ると、山南敬助に微笑んで話し出す。
「かるたで思い出した内容があります。小倉百人一首に撰ばれた歌の中に、万葉集に撰ばれた歌がありますよね。小倉百人一首に撰ばれた歌と、万葉集に撰ばれた歌は、少し違いますよね。」
山南敬助は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。私の話す歌を知っている?」
少女は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃんはたくさんの歌を知っているね。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さんがたくさんのお歌をご存知なので、お歌の勉強をしています。総司さんが居るので、たくさんのお歌を覚えられます。」
沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。
「私は知らない歌が多いから勉強中なんだ。勉強は辛いと思う時があるけれど、鈴ちゃんと楽しく話すための勉強だと思うと、楽しい気持ちになるんだ。」
少女は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は山南敬助に恥ずかしく話し出す。
「私と鈴ちゃんだけで、楽しく話してしまいました。」
山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司が楽しく話す姿を見ると、私も楽しくなる。私に遠慮せずに話しを続けてくれ。」
沖田総司は山南敬助を微笑んで見た。
山南敬助は少女に微笑んで話し出す。
「美鈴さんの笑顔を見ても、私は楽しくなります。私に遠慮せずに、総司と話しを続けてください。」
少女は山南敬助に微笑んで頷いた。
山南敬助は沖田総司と少女を微笑んで見た。
暫く後の事。
ここは、屯所。
土方歳三の部屋。
土方歳三は普通に居る。
沖田総司は微笑んで訪ねてきた。
土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は土方歳三に恥ずかしく話し出す。
「土方さん。万葉集と小倉百人一首に、同じ歌が撰ばれていますよね。」
土方歳三は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は土方歳三に恥ずかしく話し出す。
「“田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける”、の歌を思い出しました。私の話す歌は、万葉集に掲載される歌か、小倉百人一首に撰ばれた歌か、分からなくなりました。」
土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。
「“田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける”。万葉集に掲載される歌だ。」
沖田総司は土方歳三に恥ずかしく話し出す。
「土方さん。ありがとうございます。」
土方歳三は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、屯所。
斉藤一の部屋。
斉藤一は部屋の中に普通に入った。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。お帰りなさい。斉藤さんと早く話したくて、斉藤さんの部屋の中で待っていました。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一に考え込んで話し出す。
「斉藤さん。鈴ちゃんが山南さんと斉藤さんと明里さんと話した時は笑顔でした。鈴ちゃんの笑顔を見たら、急に寂しくなりました。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に考え込んで話し出す。
「鈴ちゃんは私と一緒に居る時は、常に私を気遣っています。私は頼りないでしょうか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司が頼りになるか頼りにならないかは別にして、美鈴さんが信頼する人物は、総司だ。」
沖田総司は斉藤一に苦笑して話し出す。
「斉藤さん。私が頼りになるか頼りにならないかは別にして、の表現は酷いです。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは総司を信頼しているのに、総司が頼りになるか不安になる言動の時がある。以上の理由から、総司が頼りになるか頼りにならないかは別にして、と話した。」
沖田総司は斉藤一を不思議な様子で見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に不思議な様子で話し出す。
「斉藤さんが様々な内容を分かる理由が知りたいです。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「主な理由は、二つ。一、剣術関連の総司は、天才的な能力で様々な人物の言動の奥まで感じ取るが、剣術関連以外の総司は、分かり易く単純になるため、様々な人物が総司の言動を感じ取れるようになる。二、剣術関連の総司は、天才的な鋭さを発揮するが、剣術関連以外の総司は、天才的な鈍さを発揮する。」
沖田総司は斉藤一に複雑な様子で話し出す。
「斉藤さん。今の話の内容は酷いです。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「俺は当然の内容を話した。酷くない。」
沖田総司は斉藤一に心配して話し出す。
「斉藤さん。鈴ちゃんも斉藤さんと同じ内容を思っているのですか? 鈴ちゃんは私を呆れているから、山南さんと斉藤さんと明里さんと楽しく話していたのですか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「今の内容を心配して話す総司が、物凄く不思議だ。俺は美鈴さんを尊敬する。」
沖田総司は斉藤一を不思議な様子で見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは、総司を分からない部分のたくさん有る謎の多い人物に思っている可能性がある。」
沖田総司は斉藤一を不思議な様子で見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
数日後の事。
ここは、落ち着いた雰囲気の寺。
本堂。
沖田総司は微笑んで居る。
少女も微笑んで居る。
少女の傍には、包みが置いてある。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。今日は何がしたい?」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さんにお任せします。」
沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。
「実は、鈴ちゃんの笑顔を見て、鈴ちゃんと話したい、しか考えていなかったんだ。鈴ちゃんの希望を教えてくれると嬉しいな。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さん。今日はお菓子を用意してきました。お菓子を食べながら考えませんか?」
沖田総司は少女に笑顔で話し出す。
「鈴ちゃんの用意した菓子が食べられるんだ! 楽しみだな! お菓子を食べながら考えるね!」
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は少女を笑顔で見た。
同じ頃。
ここは、屯所。
山南敬助の部屋。
山南敬助は微笑んで居る。
土方歳三も微笑んで居る。
斉藤一は普通に居る。
土方歳三は山南敬助に笑いを堪えて話し出す。
「総司があの子のために歌を覚えています。総司が俺と斉藤に歌について尋ねる様子を見ると、楽しい気持ちになります。」
山南敬助は土方歳三に微笑んで話し出す。
「土方さん。総司に丁寧に教えていますね。土方さんも総司とあの子が気になるのですね。」
土方歳三は山南敬助を微笑んで見た。
山南敬助は土方歳三に微笑んで話し出す。
「土方さんはたくさんの歌を知っています。近い内に、土方さんと歌について語り合いたいです。」
土方歳三は山南敬助に微笑んで話し出す。
「褒めて頂いてありがとうございます。山南さんは歌も含めて様々な内容を知る方です。俺も山南さんと歌について語り合いたいです。」
山南敬助は土方歳三を微笑んで見た。
土方歳三は山南敬助に微笑んで話し出す。
「斉藤もたくさんの歌を知っています。俺が居ない時は、斉藤と歌について語り合ってください。」
斉藤一は山南敬助と土方歳三を普通の表情で見た。
山南敬助は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤君もたくさんの歌を知っているね。斉藤君の歌の先生を知りたいが、今回は謎のまま終わらせる。」
斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。
山南敬助は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤君の歌の先生を確認するのは止める。今の話は忘れてくれ。」
斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。
土方歳三が障子を微笑んで開けた。
雪が降っている。
山南敬助は雪の降る様子を微笑んで見た。
斉藤一は雪の降る様子を普通の表情で見た。
土方歳三は外を見ながら、微笑んで呟いた。
「“田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける”」
斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。
山南敬助は土方歳三を微笑んで見た。
土方歳三は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。
「総司はあの子に今の歌を楽しく話している頃だな。」
斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。
山南敬助は雪の降る様子を微笑んで見た。
雪が止んだ。
土方歳三は外を見ると、山南敬助に微笑んで話し出す。
「直ぐに雪が止みましたね。」
山南敬助は土方歳三を見ると、土方歳三に微笑んで頷いた。
土方歳三は山南敬助に微笑んで話し出す。
「総司とあの子は、楽しく話す最中に雪が止んだので、寂しい気持ちになっている、と思いますか?」
山南敬助は土方歳三に微笑んで話し出す。
「雪が止んでも、総司はあの子に今の歌について笑顔で話して、あの子は総司の話を笑顔で聞いている、と思います。」
土方歳三は山南敬助を微笑んで見た。
斉藤一は山南敬助と土方歳三を普通の表情で見た。
土方歳三は障子を微笑んで閉めた。
「田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」
京の町の冬の日は、ゆっくりと過ぎていく。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語に登場する歌は「万葉集 第三巻 三一八番」
「田児の浦ゆ うち出で見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」
ひらがなの読み方は「たこのうらゆ うちでてみれば ましろにそ ふじのたかねに ゆきはふりける」
作者「山部宿禰赤人(やまべのくすねあかひと)」
歌の意味は、「田児の浦を通って見通しの良い所に出てみたら、真っ白な雪を抱いた富士山が見えたのですよ。」となるそうです。
原文は「田兒之浦従 打出而見者 真白衣 不盡能高嶺尓 雪波零家留」
「田児の浦ゆ」の「ゆ」は、「どこどこを通って、経由して」という意味だそうです。
この歌は、「真白にそ」の部分を、「真白にそ」、「真白くそ」の二通りの詠み方があります。
今回は、私が知る読み方で、読み方の音の雰囲気から、「真白にそ」の詠み方の歌を使用しました。
この歌は、一つ前に掲載された富士山を誉めたたえた歌の返歌です。
一つ前の歌は、長歌です。
この歌は、「小倉百人一首 第四番」、及び、「新古今集」、にも掲載しています。
「小倉百人一首」での作者名は、「山部赤人(やまべのあかひと)(山部宿禰赤人と同一人物です)」です。
万葉集に掲載されている歌の中には、小倉百人一首にも掲載されている歌があります。
歌の編纂された経過を考えると、それ程に不思議ではないと思いました。
「睦月(むつき)」は「陰暦正月の異称」です。
「睦」は、他の字と一緒に使われます。
「親しい」の意味です。
「睦まじい」の字もこの字を使います。
「初春(しょしゅん)」は「春の初め。(←春の季語)。陰暦正月の異称。」です。
「初春(はつはる)」は「春の初め。新年。」(新年の季語)です。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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