このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜
〜 藤花の宴 逢ひみての後の心にくらぶれば 〜
登場人物。
土方歳三、沖田総司、斉藤一、少女[鈴・美鈴]
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」
「小倉百人一首 第四十三番」、及び、「捨遺集」より
作者:権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ)
桜の花が散り始め、藤の花が咲き始めた。
春から夏へと季節が移り始めている。
ここは屯所。
土方歳三は斉藤一を部屋に呼んだ。
斉藤一はいつもと同じ様に、土方歳三の部屋へと入っていった。
土方歳三は斉藤一を見ると、微笑んで話し掛ける。
「斉藤。待っていたよ。」
斉藤一は土方歳三の様子を見ると、直ぐに部屋を出ようとした。
土方歳三は斉藤一を慌てて呼び止めた。
「斉藤。何をやっているんだ?」
斉藤一は土方歳三を見ると普通に返事をする。
「仕事に戻ります。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤に頼みたい事があるんだ。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「自分で何とかしてください。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「美味い酒が飲みたくないか?」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一を見ながら呟いた。
「美味い酒だけじゃ駄目なのか?」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「もちろん、美味い酒だけじゃないぞ。美味い酒の肴だって食べられるぞ。」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一を見ながら呟いた。
「美味い酒の肴を追加しても駄目なのか?」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「もしかして、他にも何か欲しい物があるのか?」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一を見ながら呟いた。
「少しずつ手強くなってきている。しかも、人の足元を見ている。」
斉藤一は土方歳三を睨んだ。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「もしかして、斉藤には今の独り言が聞こえたのかな?」
斉藤一は土方歳三を睨んだまま黙っている。
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し掛ける。
「斉藤。頼むから睨むのを止めてくれないかな。」
斉藤一は土方歳三を睨んだまま黙っている。
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「斉藤。美味い酒と肴を用意する。後は、たいした事は出来ないが、付き合ってくれた礼をするよ。」
斉藤一は土方歳三を普通の表情で見ると、黙って頷いた。
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「斉藤はさすがに勘が良いな。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「土方さんを見ていれば、頼みたい内容はだいだいわかります。勘が良いかどうかは関係ありません。」
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し掛ける。
「やっぱり斉藤は勘が良すぎるな。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「一応言っておきますが、個人的な頼みと仕事の頼みは別物です。一緒に頼むのもやめてください。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤。付き合って欲しいのは、今日の夜なんだ。よろしく頼むな。」
斉藤一は土方歳三を見ながら黙って頷いた。
その日の夜の事。
ここは屯所。
斉藤一は土方歳三の部屋へと向かって歩いている。
沖田総司が斉藤一に微笑んで声を掛けた。
「斉藤さん。少し良いですか?」
斉藤一は立ち止まると、沖田総司を見た。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤さんと一緒に出掛けたいのですが、都合の良い日はありますか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し掛ける。
「今日はこれから用がある。明日なら大丈夫だ。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「わかりました。明日ですね。約束しましたよ。忘れないでくださいね。」
斉藤一は沖田総司を見ながら黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤さん。今夜は早く帰ってこられそうですか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し掛ける。
「帰りは遅くなると思う。」
沖田総司は斉藤一に寂しそうに話し掛ける。
「そうですか。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し掛ける。
「遅くても構わないなら、戻ってきたら直ぐに総司の部屋に行く。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「ありがとうございます。お願いします。」
斉藤一は沖田総司を見ながら黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一の返事を確認すると、その場から去っていった。
斉藤一は沖田総司を一瞥すると、土方歳三の部屋へと向かって歩き出した。
ここは京のとある場所。
月夜のなかで藤の花が綺麗な花を咲かせている。
辺りには藤の花の甘い香りが広がっている。
土方歳三は斉藤一を一瞥すると、黙ってどこかへと居なくなった。
斉藤一は一人で土方歳三から説明を受けた部屋の前にきた。
少しだけふすまを開けて部屋の中へと入っていった。
斉藤一が部屋に入ると、何も乗っていない膳があった。
黙って膳の前に座った。
時間を置かずに、その家の主人らしき人が現れ、美味いと評判の酒や豪華な肴を膳の上に置き始めた。
全ての酒と肴を膳の上に置き終わると、家の主人は斉藤一に軽く礼をした。
斉藤一も家の主人に軽く礼をした。
家の主人は静かに部屋の外へと出て行った。
斉藤一は杯に自分で酒を注ぐと、黙って飲み始めた。
障子を少しだけ開けて部屋の外を見ると、藤の花が月の光を受けて淡く光っている。
藤の花の甘い香りも僅かだが届いている。
斉藤一は、月夜の下に咲いている藤の花を見ながら、一人だけの酒宴を始めた。
それから暫く後の事。
土方歳三が斉藤一の部屋に来た。
障子が少しだけ開いているため、辺りを不思議そうに見た。
斉藤一は土方歳三の様子を見ながら、黙って酒を飲んでいる。
土方歳三は障子を少しだけ開けたまま、斉藤一の横に静かに座った。
斉藤一は土方歳三の様子を見ながら、黙って酒を飲んでいる。
土方歳三は斉藤一の様子を微笑んで見ている。
斉藤一は土方歳三に普通に話し掛ける。
「楽しそうですね。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「楽しかったよ。」
斉藤一は土方歳三を見ながら、黙って酒を飲んでいる。
土方歳三は自分で杯に酒を注いで飲み始めた。
斉藤一は土方歳三を一瞥しながら酒を飲んでいる。
土方歳三は部屋の外に咲いている藤の花を見ながら呟いた。
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」
斉藤一は土方歳三を黙って見た。
土方歳三は部屋の外に咲いている藤の花を見ながら、斉藤一に話し出す。
「この歌を、贈る事の出来る相手に、逢ってみたいな。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し掛ける。
「今日のお相手は違うのですか?」
土方歳三は斉藤一を見ると、黙ったまま微笑んでいる。
斉藤一は土方歳三を一瞥すると、部屋の外に咲いている藤の花を見た。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「この俺に惚れない女性が二人もいるんだ。」
斉藤一は土方歳三を見ると、普通に話し出す。
「珍しい人がいますね。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「そうだろ。斉藤もそう思うだろ。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「相手の名前がぜひ知りたいですね。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「俺に惚れない女性の名前だが、先ずは、お雪さん。次は、総司がとても大切な友達だと言う女の子。」
斉藤一は土方歳三を怪訝そうに見た。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「俺もこの二人には惚れられても困るから、なびかなくても良いんだけどね。」
斉藤一は土方歳三に怪訝そうに話し掛ける。
「土方さん。もしかして、近藤さんや総司に斬られたいのですか?」
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し掛ける。
「斬られたくないよ。二人には試しに言い寄ってみただけだよ。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し掛ける。
「もし、それで相手が本気になったら、どうするつもりだったのですか?」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「どうしようかな〜? 考えてなかったな〜」
斉藤一は土方歳三を怪訝そうに見ている。
土方歳三は楽しそうな表情で考え込んでいる。
斉藤一は土方歳三に普通に話し掛ける。
「楽しそうですね。」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「お雪さんもあの子も、言い寄られても断る性格の人だよ。斉藤が心配する必要もないだろ。」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は部屋の外に咲いている藤の花を見ると、斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「だから、余計に惚れるんだなよ。」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は部屋の外に咲いている藤の花を見ながら、斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「だから、尊敬もしているんだ。」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は部屋の外に咲いている藤の花を見ながら、黙って酒を飲んだ。
斉藤一は土方歳三を見ながら、黙って酒を飲んだ。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤。あの子は見る度に綺麗になっていくな。」
斉藤一は部屋の外に咲いている藤の花を見ると、黙って酒を飲んだ。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。
「相手が総司だから、綺麗になったと褒める訳でもないのに、少しずつ綺麗になっていくよな。」
斉藤一は土方歳三を怪訝そうに見た。
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し掛ける。
「俺ならあの子をもっと綺麗にする事が出来るのにな〜 残念だな〜」
斉藤一は土方歳三を怪訝そうに見ている。
土方歳三は斉藤一に苦笑しながら話し掛ける。
「冗談だよ。総司を相手に変な事をしたら、ただでは済まないだろ。俺だって無事でいたいよ。そんな無茶はしないよ。」
斉藤一は土方歳三を黙って見ている。
土方歳三は斉藤一を微笑んで見ながら、酒を飲んだ。
斉藤一は土方歳三に普通に話し掛ける。
「そろそろ帰ってもよいですか?」
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「もう帰っていいぞ。」
斉藤一は土方歳三に軽く礼をした。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「俺はまだ出掛けたい所があるんだ。戻るのが少し遅くなるかもしれないが、気にしないでくれ。」
斉藤一は土方歳三に軽く礼をした。
土方歳三は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤。今夜はありがとう。」
斉藤一は土方歳三を見ながら黙って頷いた。
土方歳三は斉藤一を一瞥すると、部屋の外に咲いている藤の花を見ながら、酒を飲み始めた。
斉藤一は一人で部屋を出て行った。
それから少し後の事。
斉藤一は屯所に戻ってきた。
庭を見ると、藤の花が月の光に照らされて静かに咲いている。
藤の花の甘い香りが風に乗って届いてきた。
斉藤一は藤の花の甘い香りのなかを、沖田総司の部屋へと向かった。
斉藤一が沖田総司の部屋に入ってきた。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤さん。早かったですね。」
斉藤一は沖田総司を見ると黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一に心配そうに話し掛ける。
「鈴ちゃんを泣かせてしまいました。」
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「鈴ちゃんが逢ってくれなくなるかもしれません。どうしたら良いのでしょうか?」
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し掛ける。
「斉藤さん。藤の花が綺麗に咲いている場所を知りませんか? 少し前に鈴ちゃんが藤の花を見たいと言っていました。お詫びも兼ねて鈴ちゃんに綺麗な藤の花を見せてあげたいです。」
斉藤一は沖田総司を見ながら黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「後で詳しい場所を教えてください。」
斉藤一は沖田総司を見ながら黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一を安心した表情で見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し掛ける。
「総司。藤の花を見ている時に、美鈴さんに歌を詠んだらどうだ?」
沖田総司は斉藤一を見ながら微笑んで頷いた。
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は斉藤一が詠む歌を微笑んで待っている。
斉藤一は沖田総司を見ながら詠い出した。
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」
沖田総司は顔を赤くすると、斉藤一に少し大きな声で話し出す。
「斉藤さん! 鈴ちゃんはとても大切な友達です! この歌を送るのはおかしいです! それに・・・」
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は顔を赤くしたまま、話しの途中で黙ってしまった。
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は顔を赤くしながら、斉藤一に話し掛ける。
「それに、この歌を送ったら、私がたくさんの女性と、付き合っていたみたいじゃないですか。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「確かに総司の言うとおりだな。美鈴さんが総司の事を、土方さんみたいな人だと思うかもしれないよな。」
沖田総司は顔を赤くしたまま、斉藤一に少しふてくされた様子で話し出す。
「斉藤さん。酷いです。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「なら、俺に聞くな。」
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「斉藤さん。すいません。怒らないでください。」
斉藤一は沖田総司を黙って見ている。
沖田総司は斉藤一を不安そうに見ている。
斉藤一は沖田総司に普通に話し掛ける。
「総司。早く寝ろ。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し掛ける。
「斉藤さん。明日にでも、藤の花の咲いている場所を教えてください。お願いします。」
斉藤一は沖田総司を見ながら黙って頷くと、静かに部屋から出て行った。
今日は沖田総司と斉藤一と少女の三人が逢う日。
斉藤一と少女は、先に約束の場所へと向かった。
斉藤一と少女は、藤の花がたくさん咲いている場所に到着した。
斉藤一は辺りを黙って見回している。
少女は斉藤一に心配そうに話し出す。
「総司さん。遅いですね。」
斉藤一は少女を見ると、普通に話し出す。
「もう直ぐ来る。」
少女は斉藤一を見ながら微笑んで頷いた。
斉藤一は少女に普通に話し掛ける。
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」
少女は斉藤一に不思議そうに話し掛ける。
「百人一首のお歌ですね。」
斉藤一が少女に普通に話し掛ける。
「総司が俺の前で詠んだ歌だ。」
少女は斉藤一に不思議そうに話し掛ける。
「総司さんが詠ったお歌には思えません。」
斉藤一は少女に普通に話し出す。
「わかるんだ。」
少女は斉藤一を不思議そうに見た。
斉藤一は少女に普通に話し掛ける。
「確かに総司はこんな歌を詠う奴じゃないよな。変な事を言って悪かったな。」
少女は斉藤一を見ながら、ゆっくりと首を横にふった。
斉藤一は少女に普通に話し出す
「美鈴さん。総司が来たぞ。」
少女は微笑んで沖田総司の歩いている姿を見た。
沖田総司は斉藤一と少女のもとへと歩いてきている。
少女は笑顔で沖田総司のもとへと歩き出した。
沖田総司は少女ま前に来ると、心配そうに話し出す。
「鈴ちゃん。怒っていないの?」
少女は沖田総司に微笑んで話し掛ける。
「怒っていません。」
沖田総司は少女に微笑んで話し掛ける。
「早く藤の花を見よう。」
少女は沖田総司を見ながら微笑んで頷いた。
沖田総司と少女は、斉藤一のもとに一緒に歩いてきた。
斉藤一は沖田総司と少女を黙って見ている。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「早く藤の花を見ましょう。」
斉藤一は沖田総司を見ると黙って頷いた。
沖田総司は微笑んで少女に手を差し出した。
少女は微笑んで沖田総司の手を取った。
沖田総司、斉藤一、少女の三人は、藤の花の甘い香りに包まれながら、楽しそうに歩いている。
藤の花は土方歳三や沖田総司の話しをいろいろと聞かされているようです。
藤の花はいつも頼られています。
藤の花も苦労が耐えません。
ところで、藤の花は誰の事なのでしょうか?
それは・・・
今回は、ひ、み、つ、という事にさせて頂きます。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語ですが、基本的には斉藤一さんが中心となって、物語が進んでいます。
そのため、斉藤一さんが見る事の出来ない場所では、何が起こっているのかは、わからない事になります。
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」という歌が登場する物語を書きたいと思っていました。
しかし、私の書いている物語の登場人物の中で、この歌を詠える人、または、詠ってもおかしくない人を考えると、限られた人となりました。
そこで、「雪月花 新撰組異聞 編」のなかで土方歳三さんが詠う事にして物語を書きました。
土方歳三さんですが、史実の中でも、かなりもてる人だったと言われています。
遊女の人も含めて、もてたらしいです。
容姿も眉目秀麗だったため、なかりもてたと思います。
土方歳三さんの写真を見ると、もてる理由がわかる気がします。
ただ、当時のかっこよさと現在のかっこよさの基準は違いますが、かなりかっこよいと言われていたらしいです。
土方歳三さんは結婚をせずに亡くなったと言われています。
後々特別な資料が出てこない限りは、独身という説のままだと思います。
土方歳三さんに特定の恋人がいたのかという話しですが、よくわからない部分があります。
私の考えとはなりますが、特定の恋人がいても不思議ではないと思います。
ただし、土方歳三さんの仕事に対する考え方や生き方などから推測すると、特定の恋人はいない可能性もあります。
謎は謎のまま終わりそうな気もします。
ちなみに、物語の時間軸ですが、斉藤一さんは、土方歳三さん、伊東甲子太郎さんなどと一緒に、隊士募集のために江戸に行く前の物語となります。
この物語に登場する歌は、「小倉百人一首 第四十三番」、及び、「捨遺集」からの歌です。
「逢ひみての 後の心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり」
ひらがなの読み方は、「あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもわざりけり」となります。
作者は、「権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ)」です。
意味は、「あなたにお逢いしてからの、この恋しい想いに比べたら、以前の恋心など、何も思っていなかったのと同じなだなあと、今はじめて気がつきましたよ。」となるそうです。
「権中納言」ですが、身分の一つです。
「大納言」の下の身分になります。
作者の名前は、「藤原敦忠(ふじわらのあつただ)」となります。
「藤花」ですが、「とうか」と読みます。
「藤の花」のことです。
楽しんで頂けると嬉しいです。
←前
目次
次→
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |