このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜


〜 真夏の夜の夢 夏祭り 夏の夜はまだ宵ながら 〜


〜 改訂版 〜


登場人物

沖田総司、斉藤一、少女[美鈴・鈴]

夜の国の住人、夢



「夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ」

「小倉百人一首 三十六番」、及び、「古今集」、より

作者:「清原深養父(きよはらのふかやぶ)」




今は夏の終わり。



ここは、京の町。



暑い日が続いている。



ここは、沖田総司と少女が良く訪れる寺。



本堂。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

斉藤一は普通に居る。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。暑さが続くと、涼しい場所に行きたくなるね。近くに涼しい場所が在るか探すね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お願いします。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんも一緒に行きますよね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一と少女を微笑んで見た。

少女も沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。



数日後の事。



ここは、屯所。



斉藤一の部屋。



沖田総司は笑顔で居る。

斉藤一は普通に居る。



沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さんは私より先に京の町に居たので、たくさん質問しました! 任務の空いた時間の中で調べる状況は大変でした! 斉藤さんのたくさんの助け助けがあったので、楽しく調べられました! 良い場所が見付かりました! ありがとうございます!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「近藤さんと土方さんに何も話していないのに、私と斉藤さんが一緒に休みが取れました! 不思議ですね!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 当日が待ち遠しいですね! 楽しみですね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。



数日後の事。



今は夜。



ここは、京の町。



月の光が綺麗に輝いている。



ここは、屯所。



沖田総司の部屋の前に在る縁。



沖田総司は夜空を微笑んで見ている。



沖田総司は夜空を見ながら、笑顔で呟いた。

「明日、晴れますように。明日、斉藤さんと鈴ちゃんと一緒に、楽しく過ごせますように。」



月の光が僅かに輝きを増した。



沖田総司は笑顔で視線を戻した。



沖田総司は部屋の中に笑顔で入っていった。



少し後の事。



ここは、屯所。



沖田総司の部屋。



蚊帳が吊ってある。



蚊帳の中に床が敷いてある。



沖田総司は蚊帳の中でぐっすりと眠っている。



部屋の中を不思議な空気が包んだ。



沖田総司は床の中で、ゆっくりと目を開けた。



少女が沖田総司の顔を覆うように笑顔で覗く姿が見えた。



沖田総司は、夜の国の住人で少女と同じ顔の“夢”という名前の少女だと直ぐに分かった。



沖田総司は床の中で、夢に微笑んで話し出す。

「夢ちゃん。こんばんは。」

夢は沖田総司からゆっくりと微笑んで離れた。

沖田総司は床の上に微笑んで体を起こした。

夢は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。こんばんは。」

沖田総司は床の上に体を起こして、夢を微笑んで見た。

夢は沖田総司に微笑んで抱き付いた。

沖田総司は床の上に体を起こして、赤面して動きを止めた。



夢は沖田総司を微笑んで抱いて、不思議な空気に包まれた。

沖田総司は赤面して床の上に体を起こして、不思議な空気に包まれた。



夢は沖田総司を微笑んで抱いて、静かに居なくなった。

沖田総司は赤面して床の上に体を起こして、静かに居なくなった。



一瞬の後の事。



ここは、夜の国。



夜空には、月と満天の星が輝いている。



草原。



辺りは夏とは思えない涼しい空気に包まれている。



夜空には綺麗な月の輝きと、たくさんの星の輝きが見える。



夢は沖田総司を微笑んで抱いて、静かに現れた。

沖田総司は赤面して動きを止めて、静かに現れた。



夢は沖田総司から微笑んで放れた。

沖田総司は夢を赤面して見た。

夢は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。夜の国に到着しました。」

沖田総司は夢を赤面して見ている。

夢は沖田総司に微笑んで話し出す。

「今夜の夜の国は、夏祭りがあります。斉藤さんと美鈴さんと一緒に、夜の国の夏祭りを楽しんでください。」

沖田総司は夢に赤面して話し出す。

「夜の国の夏祭り。楽しみだな。」

夢は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は夢に赤面して話し出す。

「斉藤さんと鈴ちゃんは、何処に居るの?」



夢は微笑んで、静かに居なくなった。



沖田総司は辺りを見ると、心配して呟いた。

「夢ちゃんが居なくなった。」



辺りに人の居る気配は無い。



沖田総司は夜空を困惑して見た。



夜空には、月とたくさんの星が綺麗に輝いている。



沖田総司は夜空を見ながら、微笑んで呟いた。

「綺麗だな。鈴ちゃんと斉藤さんと一緒に見たいな。」

沖田総司は夜空を見ながら、ゆっくりと微笑んで目を閉じた。



沖田総司は微笑んで目を閉じて、静かに居なくなった。



一瞬の後の事。



ここは、夜の国。



落ち着いた雰囲気の一軒の家。



一室。



沖田総司は微笑んで目を閉じて、静かに現れた。



沖田総司は後ろを微笑んで見た。



斉藤一が普通に居る。

少女は微笑んで居る。



沖田総司は斉藤一と少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。こんばんは。」

沖田総司は斉藤一と少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。鈴ちゃん。こんばんは。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。今夜は夜の国で夏祭りがあります。楽しみです。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を不思議な様子で見た。



少女は鈴の柄の浴衣に似る着物を着ている。



沖田総司の居る所では、浴衣は、風呂に浸かる後に着る機会が多く、外出に着る機会は少ない。



沖田総司は少女を赤面して見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「夜の国で夏祭りの時に着るお着物です。総司さんに選んで欲しいと思いましたが、時間の関係で、私が選びました。」

沖田総司は少女を赤面して見ている。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に赤面して話し出す。

「鈴ちゃんが鈴の柄を着ている。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を赤面して見た。

少女は沖田総司に寂しく話し出す。

「綺麗な鈴の柄だと思って選びました。似合わないのですね。」

沖田総司は少女の手を赤面して慌てて握った。

少女は沖田総司を驚いて見た。

沖田総司は少女から手を離すと、少女に慌てて話し出す。

「鈴ちゃん! 手を握る時に力が入った! 大丈夫?!」

少女は沖田総司に小さい声で話し出す。

「大丈夫です。」

沖田総司は少女に赤面して話し出す。

「鈴ちゃん。とても似合うよ。私は風流に疎いだろ。良い柄は選べないよ。鈴ちゃんが選んだから、とても良い柄が選べたんだよ。」

少女は沖田総司に寂しく話し出す。

「お世辞でも褒めて頂いて嬉しいです。私には似合わないと思います。着物に着替えます。」

沖田総司は少女に赤面して話し出す。

「鈴ちゃんに似合うよ。お世辞ではないよ。本当だよ。」

少女は沖田総司を少し驚いて見た。

沖田総司は少女を赤面して見た。

少女は沖田総司を恥ずかしく見た。

沖田総司は少女に赤面して話し出す。

「鈴ちゃん。夏祭りに行こう。」

少女は沖田総司に恥ずかしく話し出す。

「はい。」

沖田総司は斉藤一に赤面して話し出す。

「斉藤さん。夏祭りに行きましょう。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。



沖田総司は赤面して、静かに居なくなった。

斉藤一は普通の表情で、静かに居なくなった。

少女は微笑んで、静かに居なくなった。



一瞬の後の事。



ここは、夜の国。



夏祭りの会場。



沖田総司は微笑んで、静かに現れた。

斉藤一は普通の表情で、静かに現れた。

少女は微笑んで、静かに現れた。



浴衣に似る着物を着る人達が、楽しく歩いている。

浴衣に似る着物を着る人達が、楽しく話している。

たくさんの屋台が在る。



楽しい雰囲気に包まれている。



沖田総司は辺りを見ながら、不思議な様子で呟いた。

「来たい場所に、直ぐに到着が出来る。便利だな。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「ゆっくり来る。直ぐに来る。移動方法が選べます。便利だと思います。」

沖田総司は少女を見ると、少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「今回は直ぐに来る方法を選びました。総司さんと斉藤さんと一緒に、夏祭りを長く楽しめます。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。



少し後の事。



ここは、夜の国。



夏祭りの会場。



浴衣に似る着物を着る人達が、楽しく歩いている。

浴衣に似る着物を着る人達が、楽しく話している。

たくさんの屋台が在る。



楽しい雰囲気に包まれている。



水槽の中に色取り取りの丸い物の浮かぶ屋台が在る。



沖田総司は屋台の様子を不思議な様子で見ている。

少女は微笑んで居る。

斉藤一は普通に居る。



少女は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司さん。斉藤さん。水槽に丸い物が浮かんでいます。」

斉藤一は沖田総司と少女に普通に話し出す。

「美鈴さんの話す丸い物は、“水よーよー”、だ。“水よーよー”を釣る屋台になる。」

少女は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「“水よーよー”。綺麗です。面白いです。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「今夜の夏祭りで使う券を受け取った。夏祭りの屋台などで使う。“水よーよー”を釣る屋台にも使える。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。“水よーよー”を釣る?」

少女は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は屋台の主に一枚の券を普通に渡した。

屋台の主は少女に紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を微笑んで渡した。

少女は屋台の主から紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を微笑んで受け取った。

屋台の主の水槽に器を微笑んで浮かべた。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、“水よーよー”を微笑んで釣り始めた。

沖田総司は少女を微笑んで見ている。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、青色系の“水よーよー”を微笑んで釣った。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 直ぐに“水よーよー”を釣った! 凄いよ!」

少女は青色系の“水よーよー”を器に静かに置くと、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、“水よーよー”を微笑んで釣り始めた。

沖田総司は少女を笑顔で見ている。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、緑色系の“水よーよー”を微笑んで釣った。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 直ぐに二個目を釣った! 凄いよ!」

少女は緑色系の“水よーよー”を器に静かに置くと、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、“水よーよー”を微笑んで釣り始めた。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃんは凄いです!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、白色系の“水よーよー”を微笑んで釣った。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 直ぐに三個目を釣った! 凄いよ!」

少女は白色系の“水よーよー”を器に静かに置くと、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、“水よーよー”を微笑んで釣り始めた。



紙で縒った“水よーよー”を釣る道具が切れた。



少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、残念な表情になった。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃんは初めてなのに三個も釣ったんだよ! 凄いよ!」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

少女は紙で縒った“水よーよー”を釣る道具を持ち、沖田総司と斉藤一を恥ずかしく見た。



少し後の事。



ここは、夜の国。



夏祭りの会場。



人込みから少し離れている場所。



楽しい雰囲気が伝わってくる。



沖田総司は、青色系の“水よーよー”、緑色系の“水よーよー”、白色系の“水よーよー”を微笑んで持っている。

少女は微笑んで居る。

斉藤一は普通に居る。



少女は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「三個の“水よーよー”を釣りました。総司さん。斉藤さん。お一つずついかがですか?」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

沖田総司は、青色系の“水よーよー”、緑色系の“水よーよー”、白色系の“水よーよー”を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。ありがとう。」

斉藤一は沖田総司と少女に普通に話し出す。

「総司。美鈴さん。先に選べ。」

沖田総司は、青色系の“水よーよー”、緑色系の“水よーよー”、白色系の“水よーよー”を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「私は緑色の“水よーよー”が良いな。」

少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。私より先に選んでください。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「青色。」

沖田総司は、緑色系の“水よーよー”、白色系の“水よーよー”を持ち、斉藤一に青色系の“水よーよー”を微笑んで渡した。

斉藤一は沖田総司から青色系の“水よーよー”を普通の表情で受け取った。

沖田総司は、緑色系の“水よーよー”を持ち、少女に白色系の“水よーよー”を微笑んで渡した。

少女は沖田総司から白色系の“水よーよー”を微笑んで受け取った。

沖田総司は、緑色系の“水よーよー”を持ち、斉藤一と少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。鈴ちゃん。夏祭りに戻ろう。」

少女は白色系の“水よーよー”を持ち、沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

斉藤一は青色系の“水よーよー”を持ち、沖田総司に普通の表情で頷いた。



沖田総司は、緑色系の“水よーよー”を持ち、微笑んで歩き出した。

少女も白色系の“水よーよー”を持ち、微笑んで歩き出した。

斉藤一は青色系の“水よーよー”を持ち、普通に歩き出した。



暫く後の事。



ここは、京の町。



屯所。



沖田総司の部屋。



蚊帳が吊ってある。



蚊帳の中に床が敷いてある。



沖田総司は蚊帳の中でぐっすりと眠っている。



沖田総司は床の中でゆっくりと目を開けた。



沖田総司は床の中で、不思議な様子で呟いた。

「楽しい夢を見た気がする。」



沖田総司の床の中で、部屋の中を不思議な様子で見た。



沖田総司の床の傍に、見慣れない緑色系の丸い物がある。



沖田総司は床の上にゆっくりと体を起こすと、緑色系の丸い物を不思議に様子で持った。



緑色系の丸い物の中には水が入っている。



緑色系の丸い物から冷たい感触が伝わる。



緑色系の丸い物が動く度に、緑色系の丸い物の中で水の動く音が聞こえる。



沖田総司は床の上に体を起こして、緑色系の丸い物を持ち、緑色系の丸い物を微笑んで見た。



沖田総司は緑色系の丸い物を持ち、部屋の外へ微笑んで出て行った。



直後の事。



ここは、屯所。



沖田総司の部屋の前に在る縁。



沖田総司は緑色系の丸い物を持ち、微笑んで来た。



沖田総司は緑色系の丸い物を持ち、空を微笑んで見た。



空は僅かに明るさが見えている。



沖田総司は緑色系の丸い物を持ち、空を見て、寂しく呟いた。

「“夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ”。」



空は僅かずつ明るさを見せ始めている。



沖田総司は緑色系の丸い物を持ち、空を見て、不思議な様子で呟いた。

「今日は、鈴ちゃんと斉藤さんと一緒に、過ごす日になる。何故、今の歌を思い出したのかな? 何故、寂しい気持ちで今の歌を呟いたのかな?」



空は先程より僅かに明るくなった。



沖田総司は手を不思議な様子で見た。



物を持っていた感触があるのに、何も持っていない。



大切な物を持っていたはずなのに、思い出せない。



沖田総司は手を不思議な様子で見た。



「夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ」

夜の国の楽しい夏祭り。

少女の思いの込められた、水の音の聞こえる不思議で綺麗な配色の丸い物。

水の音が、涼しい夏の時間を作った。

何時の間にか消えてしまった、不思議な水の記憶。

何時の間にか消えてしまった、夜の国の夏祭りの記憶。

今日は、沖田総司と斉藤一と少女の三人で過ごす当日になる。

沖田総司にとって、斉藤一にとって、少女にとって、楽しい一日になる予感がする。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

この物語に登場する歌は、「小倉百人一首 三十六番」、及び、「古今集」

「夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ」

ひらがなの読み方は「なつのよは まだよいながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ」

作者は「清原深養父(きよはらのふかやぶ)」

歌の意味は、「夏の夜は、まだ宵のうちと思っている間に明けてしまったので、いったい雲のどの辺りに、月は宿をとっていたのでしょうか。」となるそうです。

この歌の作者の「清原深養父(きよはらのふかやぶ)」は、「清少納言」の「曾祖父」です。

生没年は未詳です。

この物語の補足です。

「夏祭り」が登場します。

江戸時代と現代の暦の違うため、沖田総司さん達には、日程によっては、「秋祭り」になる可能性があります。

「夏」の雰囲気の物語にしたかったので、暦のずれは気にせずに現在の「夏」をイメージして物語を書きました。

「水ヨーヨー」は、「ヨーヨー釣り」を縁日などで楽しむ姿を見掛ける事があると思います。

夏の時期に、イベントなどで「水ヨーヨー」を配る姿を見掛ける事もあります。

「水ヨーヨー」は、江戸時代からある物とは思えませんでした。

「ヨーヨー」原型は、フランス革命の頃からあったそうです。

他の国でも「ヨーヨー」は流行していたそうです。

一説なのか、有名な話なのか、はっきりとしないのですが、日本では、フランス革命(1789年)より前に「ヨーヨー」のような物が有ったといわれているそうです。

楽しんで頂けると嬉しいです。





←前            目次            次→


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください